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Re: 『空恋』短編集*リク・挿絵リク受付中 ( No.6 )
日時: 2016/03/22 16:56
名前: K(*^▽^*) (ID: xV3zxjLd)

『曇りのち晴れ』

「あちゃ〜、、降ってきた」

用事があるから 部活を早引きして玄関に着いたらこれだよ、、。

運が無さすぎる。

今朝天気予報のお姉さんが言ってなかったっけ?

『曇りのち晴れ』って!

雨だろ!どう見ても!

ってツッコミいれてる場合じゃないだろ。

「誰もいないし、、」

周りを見渡しても雨が地面に打たれる音しか聞こえない。

もう部活をしている子しか人なんかいないだろう。

「走るしかない、、か」

冷たい雨の匂いが鼻にツンとした。

「ぁ」

「ゲ」

隣を見ると顔がひきつった君が立っていた。

「ゲって何よ」

「べ、別に」

「帰らねーの?」

ここで傘がないとか悔しすぎる。

「ちょっとネ、そっちは帰らないの?」

「いや今来たばかりだし」

馬鹿にしたように笑って言う。

「あっ、、そ!」

本当に可愛くないんだから。

雨、、ひどくなってきた。

どうしよう。

「「、、、、、、。」」

何で帰らないんだ。

「帰る人いないんだ、ボッチか」
 
「ならさよーなら、ボッチ」

爽やかスマイル、ムカつく。

「、、はよ帰れ!」

「じゃ〜な」

傘をさして玄関を左に曲がって行った。

「、、バカ」

もう少し話していたかった。

なんて思うのはワガママかな?

「仕方ない」

鞄を頭の上へ上げて玄関へ出ようとした私の前に何かが遮った。 

か、さ?

「バーカ。傘ないくせに」

靴箱の端からピョコッと君が出てきた。

「、、いた、、の?」

「ひっかかったぁ〜」

いつもなら怒って言い返すハズなのに何でだろ。


鼻がツンとするや。

「、、がと」

「ん?」

「ありがと」

「、、どーいたしまして」

ニカッと笑う君の笑顔に甘えてしまうんだよな。

やっぱり

『曇りのち晴れ』かも。