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Re: 約束の剣Ⅰ ( No.9 )
日時: 2016/03/22 11:29
名前: アウリン (ID: cx1920xY)

〜#7〜


「……?」

 あの?と口を開きかけた時、女性も口を開いた。

「あなた、面白いわ。魔術師を選ぶのもそうだけど、あなた、本当に面白い」

 あれ、魔術師を選ぶ人、少ないの?

「あなたの所持金じゃ足りないでしょう、このスキルを買うのには」
「あ、そう言えば、値段ってどこに書いてあるんですか?」

 私が問うと、若干引きつった顔で黙って指さされた。

 50000シェル。

 シェルとはお金の単位だと聞いた。今の私の所持金……いや、所持シェルは100だ。とてもじゃないが買えないな。

 私が目に見えて落ち込んでいると、隣から笑い声が聞こえた。

「大丈夫よ。あなたにはそれ、特別にあげるから」
「え!?良いんですか!?」
「本当はよくないわよ。でも、あなたかわいいし、なんか面白いし。……期待してるわよ」

 そんなこんなで店を出た。

 女性は暇なのか、そんなに私が気に入ったのか、いまだに手を振っている。
 私も手を振り返して、さっさとクエストボードに向かう。

「えっと、次は何をすればいいんだろう」

 そうつぶやいた時、またもや音が鳴った。

<これで「一時」、チュートリアルを終わります。立派なハンターとして、この国を守り抜き、魔王を再び封印して下さい>

 魔王。
 今のところ情報は皆無だけど、まあ何とかなるだろう。

 ……ところで、どうすればログアウトできるの?
 「一時」チュートリアルを終わるって言ってたから、また再開するのかな。もしそうだとしたら、そのチュートリアルが終わって、そのあとにログアウトできるようになるとか。
 だとしたらレベルを上げなきゃいかんのか。

 そうして、私は女性からぽろっと別れ際に聞いたHPやMPが表示されると言う腕輪を買い——これはお手頃な値段だった。30シェル——、先ほどと同じく、南門をでてモンスターと対峙することとした。


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 結局書きました。「Falsehood Concept 【完結済】」で、二次創作(紙ほか)にあります。

 ……また宣伝だ……ww