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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 雨のち晴れの恋愛模様。 ( No.17 )
- 日時: 2016/06/28 15:59
- 名前: ももたん ◆hjAE94JkIU (ID: Sb2xHYDn)
曇りの章 2『じぶんのきもちがわからない』
「ただいま〜」
「あっ、お帰りお姉ちゃん!あたし、友達の家に遊びに行ってくるね」
「気を付けてね。五時半には帰ってきなよ?」
「うん。行ってきまーす!」
「行ってらっしゃい」
遊びに行く妹を見送って、階段を上って自分の部屋に行き、座り込む。
「…はぁ」
ほんと、なんで今日はこんななのだろう。
ずっと『井上君のことが好きなのか』ってことを考えている。
今まで『恋愛って?好きって?』と思っていたのに、急にはっきりと『好き』という感情が出てくるなんて。
…そうだ、そうだぞ自分!
急に疑問が解決してしまうなんてあり得ない。
ということは、今の私の中には『好き』なんて感情あるわけない!
そうだ、そうなんだ。
きっと深く考えすぎて、頭がどうかしてしまっただけ。
と、勝手に自分の気持ちを決めつけたとき、スマホに電話がかかってきた。
親友の木葉明里だ。
「はい、もしもし?」
『あ、乃愛ちゃん!元気?』
「元気だけど…。どうしたの、急に」
『え、だって、今日の乃愛ちゃん様子がおかしかったから。心配だったの』
「そう?そんなことないよ。でも、心配してくれてありがとう」
『そっかぁ、ならよかった。何かあったら、いつでも相談してね!』
「うん、わかった。…じゃあ、今質問してもいい?」
『いいよ。何?』
「好き、って何かな」
『好き?』
「そう。好き」
『えっと…。好きっていうのは、例えば…。相手のことが頭から離れない、とか』
「…なるほど。ありがとう明里」
『いやいや、これくらいならね。あ、私お母さんに呼ばれてるから下行かなきゃ。じゃあね!』
「うん、ありがとう明里。バイバイ」
プッ ツーツーツー…
「…相手のことが頭から離れない、かぁ…」
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