コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: 『君の笑顔は変わらなくて。』 ( No.2 )
日時: 2016/08/10 12:20
名前: K(*^▽^*) (ID: KdWdIJEr)

《第二話》

何か朝から色々あったなぁ。
あの子、何組だろう。
「琴美!」
「あ、里穂何?」
隣を見ると里穂が膨れっ面でこちらを見ていた。
「あいつのせいでイライラするよ」
里穂が靴を下駄箱に乱暴に入れて言った。
「え、あ、さっきの子?」
あのメガネの子か。
「そうだよっ」
そうだ、その事だ、言うの忘れてた。
「里穂、その子も一年生だったよ。」
「え、うそっ!」
ガーンと効果音が里穂に鳴りそうで笑えてしまった。
「度胸あるね。里穂は」
小声で呟くと里穂がくるっと振り向いた。
「何か言った?」
「何にもです」
誤魔化してハハハと笑う。
里穂が先頭に階段を上がっているとふと思い出した。
「あれ?」
そういえば幸樹、気がついたら門から一緒じゃなかったんだよね。
誰待ってたんだろ。
「おい、敬造やめろよ」
突然後ろから飛んできた言葉に肩がビクッと揺れる。
今の声、幸樹?
「今の声、田中?」
前にいた里穂も階段の下を覗きこんだ。
「り、里穂っ!行こっ」
鞄をぐいぐい押して前に行かせるが中々言うことを聞かない。
「え、何で〜?」
「何にもだからっ」
騒いでると後ろから笑い声が近づいてくる。
「行こってば!」
「ん?水原達何してんだ?」
「、、幸樹」
呆れた顔で立っている幸樹がいた。
あれ?なんだ、いない「おー!水原じゃん」
アイツが幸樹の後ろからひょこっと出てきた。
そ、そこにいたの!?
「あ、松田」
里穂が気づいて私の後ろから顔を出す。
「里穂っ!」
「何、お前ら何組?」
敬造が私の名札に顔を近づけ見てくる。
「/////よっ四組」
声を振り絞って出した。
後ろに後退りしてたじたじと離れる。
「ふーん。あれ?幸樹四組じゃなかったっけ?」
「あぁ、同じクラスだよ」
幸樹が答えると敬造がまた私を見る。
「へー!六年の頃もだよな。すげーな」
心臓の音がドッドッドと耳にうるさいほど響く。
「琴美〜教室行こう?」
「あ、うん」
じゃあ、と言ってからダッシュで教室に走る。
「ちょっと琴美待ってよ〜」
バカだバカだバカだ、あんな態度とって馬鹿みたい。 
もうどうしよう、でも。

私、きっと顔真っ赤だ。

、、はぁ。 

幸樹、敬造と仲が良いの忘れれた。
「あぁもう最悪だぁ」
『ガラッ』
教室の入り口を誰かと同時に開けてしまったらしい。
「!」
「わっ!すいませ、、あ」
すると後ろからパタパタと里穂が走ってくる。
「琴美っ速いよっ、、なっ!」
里穂が指をさしてその人に唖然とする。
「人を指さすな」
「あんたっ、さっきの!!」
そこにいたのは先程のメガネの少年だった。
「同じクラスだったんだ」
茫然としていると里穂が名札を覗いている。
「かみだ?しんだ?」
「勝手に殺すなっ!馬鹿かお前っ」
その人が呆れて怒鳴った。
無口そうなのに意外だな、二人共もう打ち解けてるし。
プッと笑っていると里穂が負けじと言い返す。
「〜っうるさいな!なら何よ!」
すると面倒そうな顔をしてボソッと呟いた。
「、、かんだ」
「名前全部教えろって言ってんの」
「人にものを頼む態度かよ」
そう言うと先程より少し大きな声で呟いた。
「、、神田俊介」