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Re: 哀愁物語ー愛を誓ってー ( No.6 )
日時: 2016/05/07 11:13
名前: 夏目 織 ◆blHsRWSqAs (ID: 0O230GMv)
参照: ちほりん→とらじ、澪羽、*織*→夏目 織、リザ、桜里

 *第一話



 雲一つない綺麗な青空、そよ風が吹き草花揺れて気分は絶好調ーーのはずだったのだが、

「ーー用件は?」

 ジロリ、切れ長の黒い瞳で僕を睨み付けてきた。
 睨み付けてきたのは黒髪に赤い鎧を装備している女剣士。鉄で造られた門の前に居るので恐らく門番だろう。
 今、僕が居るのはランミール城の門の前。ルーア姫から呼ばれて行こうとしたのだが、門番が怖くて進めそうにない。

「ーーえ、っと……る……ひ、姫様に……」

 あぁ、情けない。
 自分でも何を言っているか分からない。
 ーーでも、この女剣士が怖いのは事実。しょうがない。あんな人に睨まれたら誰だって怯えるだろう。

「姫様? お前、パウーー」
「そうですそうですそれ僕です!! 今日呼ばれたんです!!」

 言葉を遮り、言ってやった。

「……分かった。用件は早めに済ませるように」
「あっ、ありがとうございます!!」

 とりあえず、一言お礼を言って会釈すると開いた門に飛び込んだ。