PR
コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 今、好きな想い ( No.6 )
- 日時: 2017/01/05 14:16
- 名前: アリン (ID: qlQjtvRq)
*.* バレンタインのお返し *.*
雪が降ったバレンタインデー。
私は好きな人にチョコを渡した。
作ったどのチョコよりも上手にできた物を選んで、可愛くラッピングして勇気を振り絞ってそれを渡した。
「食べてくれたかな?」
返事はホワイトデーに渡すお返しでと言うことになっている。
──もう自分の気持ちを伝えられたのだからそれだけでいい。けど、出来たら両想いでそれから付き合ってなんて。
そんな妄想ばかりしているともうホワイトデーになっていた。
「きちゃった。ホワイトデー」
──昨日は次の日ホワイトデーだって、忘れちゃってたからめちゃくちゃ緊張するー!
ドキドキとする部分を掴む。
セーラー服の布が擦れてクシャッという乾いた音がなる。
胸の鼓動は早くなるばかりで沈めることができない。
「チョコを渡した場所で……だよね」
チョコを渡した体育館の裏に行った。
もう先に彼は体育館の裏に来ていた。
「お、お待たせ! ゴメンね。待った? 結城くん」
『ううん。僕もついさっき来たばかりだから』
結城くんは後ろにやっていた手を前に出して、
『僕の気持ちです! 受け取ってください』
と私に“ある物”を渡して、顔を赤らめながら、走って行ってしまった。
「貰ったはいいものの……なんでキャンディーで『僕の気持ちです』ってなるんだろう?」
『まだ分かんないのー?』
「そんなこと言うんなら教えてよ!」
『仕方ないなー』
PR