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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 今、好きな想い ( No.9 )
- 日時: 2017/01/05 16:28
- 名前: アリン (ID: qlQjtvRq)
*.* 最後の歌詞 *.*
『日向ー帰るぞー』
「待てってー! 春馬ー」
日向 光と永井 春馬は高校で出会った。
好きな歌手や好きな漫画とかで気が合い、それからよく一緒に帰るようになった仲だ。
『そういえば、今日DREAM SONGのニューアルバムの発売日だったよね?』
「あっ! そういえばそうだった!」
早速CDショップに寄ることが決まり、目当てのものを見つけるとすぐに二人揃いながら買って行った。
「いやー。春馬が言ってくれなかったら初回盤買えなかったよー」
『あはは。……あ、今日も叫びに行く?』
「おー。いいよー。叫びに行くかー」
叫びに行くとは、二人の行きつけのあの店を指す言葉だった。
「カラオケだー!」
カラオケだ。
ストレス発散・愚痴・悲しいことがあった時によく行くのだ。
「おっしゃー! 歌うぞー!」
日向が叫びながら、タッチパネルで曲を入れて行く。
『それじゃあ、歌います。DREAM SONGで“キミトワ”』
MCっぽく春馬が言って、日向が笑っていると“キミトワ”の前奏が始まる。
「あなたに会いたいと思うこと。あなたと一緒にいたいと思うこと。それは──…」
歌い続け、間奏が入り、歌詞を思い出していた。
──最後に『スキ』だったよね。
間奏が終わり、さっき思い出していた歌詞の部分の近くになり、もう終わりだと思っていると、画面の上に文字が見えた。
〈 光 〉
びっくりして春馬のほうを見ると、最後の歌詞のメロディが流れていた。
『スキ』
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