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Re: 一匹の妖怪と少女 ( No.3 )
日時: 2016/05/29 22:01
名前: ヒトミ (ID: j9SZVVec)

第1章、第1話【出会い】



?「また、ギリギリだったかな?」

?「大丈夫だよ、琴梨ちゃん。『先生はまだ職員室での会議が終わってないから、一時間目は自習なので、皆さん静かにして自習してくださいね』って言ってたし。」



琴梨と呼ばれた女の子は、横を見る。そこにいたのは幼馴染みの愛奈あいなだった

愛奈は琴梨よりも天然でドジッ子。髪の毛が薄い黄色にウェーブがかかっており、同じ中学1年生で同じクラス。琴梨の2番目にモテる女の子。



琴梨「本当、愛奈ちゃん。」

愛奈「うん。」

琴梨「よ、良かった〜。遅刻だったらどうしようかと焦っちゃったよ。」



2人は自分達の席に座り、自習をする。



キーンコーンカーンコーン



琴梨「やっと授業が終わったね。」

愛奈「だね。どうする?いつもみたいに寄り道していく?」

琴梨「うん、いい...(あっ、そう言えば家に狐がいるんだよね。気になるから、仕方ないし今日は断ろうかな。)」

愛奈「琴梨ちゃん?」



愛奈は琴梨を心配そうな目で見る。



琴梨「ごめん、愛奈ちゃん。今日、用事あるから寄り道できない。」

愛奈「そっか、残念だね。(>.<)」

琴梨「また誘ってね!(*´∀`)♪」

愛奈「うん♪」



2人はそう言って、互いに帰った。



琴梨「ただいま。」



琴梨は家に入り、自分の部屋に入る。



?「おっ、やっと帰ってきた。」

琴梨「えっ??(゜д゜)?」



・・・。



琴梨「いやぁぁぁぁぁぁぁぁ!」



琴梨は大きな声で叫ぶ。その1時間後。



?「.....落ち着いたか?」

琴梨「.....はい。」

?「では自己紹介をしよう。私は理苑。君は?」

琴梨「私は藤咲 琴梨。」

理苑「琴梨か。良い名前だ。」



理苑は笑いながら、言う。



琴梨「あの、ここに狐がいませんでしたか?」

理苑「狐?あぁ、多分それは私だ。私は狐の妖怪だからな。」

琴梨「えっ??」

理苑「まぁ、見せてやろう。」



ボフン



理苑が目をつぶると、白い煙があらわれた。琴梨はすぐに目をつぶる。

それがおさまり、目をあけるとそこにいた理苑の姿はなく、今朝見かけた狐がいた。



琴梨「凄い。」

理苑「だろう。」

琴梨「でも私になんのようですか?」

理苑「本来ならば君のような、無関係の人間に頼むのは間違っているのだが、このままでは世界が、この世界がなくなってしまう。頼む、私と契約をして幽霊や妖怪達から一緒に世界を救ってはくれないか?」



琴梨はその言葉に驚いたあと、言った。



琴梨「良いですよ。」

理苑「良いのか?」

琴梨「はい。事情は分かりませんが、貴方にも守りたいものがあるってことぐらいは目を見れば私にだってわかります。」

理苑「ありがとう、琴梨。」



理苑は泣きながら、お礼を言った。