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Re: 『R−18』 ( No.10 )
日時: 2017/04/15 21:00
名前: 彩都 (ID: ???)  

 私の名前は安芸奈 朝倉(あきな あさくら)、さて、何処から話そうか? 『私が18歳以上しか居ない筈の『ニホン』の情報を知っている』事とか? もしくは『私は何者か?』ってか? なぁんだ、そんな簡単な事か、そんな簡単な事、教えてやるよ、『私は少し特殊な『力』を持っている』んだ、だから『ニホン』の事も話す事が出来た。
 ん? 何だよ何だよ、『小難しくて理解が出来ない?』何なんだよ、お前らは馬鹿かよ? いや、馬鹿だったな、すまん、一人で熱くなってしまった。
 って、今はそれはどうでもいいんだよ、ちゃんと説明しないとなぁ、私は『前世の記憶を持っている』んだ、そう、『前世の私は18歳以上生きている』って事が証明出来る、だから『ニホン』の事も分かっている、そして私は『前世の記憶を持ったまま、この幼女の体に転生した』、と言う事、何だろう、解説しててアホらしい話だな、とまぁ、実際は違うかもしれない、だって『転生した』って話、実は『私が考えた自論』だからである、実際はどうか分からないけど──まぁ、結局、私は『前世の記憶を持ったままこの世界にまた生まれてきた』って事なんだよね、でも可笑しくないか? だって『前世の記憶を持ったまま生まれ変わる』なんてさぁ? だから私は一つの自論をまた考えた、それは『前世の自分は能力者だったのではないか?』ってね? 能力者? って思う人も居るかもしれない、それもその筈、『今の時代、能力者はほぼ居ないに等しい』のだから──『世界』も残酷になったものだ、『能力を持つ能力者を全て抹殺、殺害すればもう能力者は生まれない』のでは? という論も出てきた、だから色々な能力者が殺害されたねぇ、でも『自分が死んだ場面』だけは思い出せない、つまり、死んだ場面は今のこの体には受け継がれていない、と言う事だ、では自分の能力は一体何なのか? それを考えるのは案外楽だった、例えば『自分の記憶が来世の自分にも受け継がれている』、と言う事は、『自分の能力は『記憶を来世の生まれ変わった自分に受け継がせる』能力か、『記憶を他人に譲渡する』能力』のどちらかだろう、別に三つ目、四つ目の能力の事も考えたが、何だか的外れな様な気がするので、除外しておく、ではもう一つ、追加しておく事もある、それは『前世の記憶を持つ自分の人格とこの幼女の肉体を持つ人格と二つが一つになった人格』だ、と言う事だ、つまり『一つの中に二人分の人格がある』、と言う事だ、これを考えて、先述の二つの能力の事が違う、と考えられる可能性があるのだ、実際はどうかは分からない、だけど、人格の件も考えて、三つ目の能力を考えてみた、それは『肉体以外を来世に転生する能力』だ、この三つ目の能力の事も一応自論だが、実際はどうなのかは分からない、分かる方法はただ一つ、『『ニホン』に侵入し、自分の事を探る』迄だ、と言っても『自分の名前が分からない』から、調べようが無いけれど……結構多いんだよね、能力者って、今でも一年に100人以上は生まれているらしいし……あっ、これ、『ニホン』にいた時に知った話ね? 昔は普通に1000人以上とか生まれていたけど、時代により、能力者は減っていったんだってさ? 逆に普通は増えるよね? だけど減った、それは『無能力者が有能力者に勝った』という事を示しているかもしれない……あぁ、後、何でこんなに『ニホン』の情報を知っているかと言うと、敵の事を良く知らないといけないからね、だから必死に調べた結果がこれって事、さぁ、自分の能力は一体何なんだろうねぇ? それさえ分かれば苦労しないのに……今でも少し苦労しているけどさ、こんな事、話せるの、一人も居ないしね……自分と同じ能力を持った人と出会ってみたいなぁ……出会って、話せない苦労を分かち合いたいよ……早く現れないかなぁ……? 現れて欲しい。
「……何だこの手紙? あっほらしい文章だなぁ」
 アキナはそう言って溜息を吐く、この手紙、寝る前に書かれているのは分かるが、何故書いているのか? もしかして大人の自分が今の幼女の自分と大人の自分の二つの人格があるって事を知らせる為に? でもどうして? 『今だからでないとダメ』なのか……? それは良く分からないが、これは他の人にバレてはいけない物だ、と判断する、そしてアキナは急いで手紙を握り締め、走って崖の方へと向かう──

「崖なら分からないよね、崖から降りて、小さな砂浜があるから、一応掘っても分からない様に、深く掘って……っと」
 アキナは砂浜で20cm程掘って、袋に入れた手紙を入れる、手紙の内容はある程度暗記出来た、更に『大人の自分の記憶も覚えている』ので、忘れる心配は無いと思う……アキナはそう思いながらその砂浜から離れて、自宅に戻る、そしてユキタニの朝ご飯を食べて満足する……私は私、大人の記憶を持つ自分も自分なのだ、一緒に共生出来たら良いなぁ、アキナはそう思いながら昼寝をする──