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Re: 『R−18』 ( No.16 )
日時: 2017/10/14 21:38
名前: 彩都 (ID: 8nwOCftz)  

「まぁいいか……それじゃあ、長月、自己紹介宜しくぅ」
 椎名の言葉を聞いて、一人の少年が現れる、そして無言のまま一人の少年はホワイトボードに字を書いて、自己紹介をする。
『ぼくのなまえは』
 一人の少年がそう書いた所で椎名が口を出す。
「あぁ、そういやそうだったな、長月は小さい頃、喉と声帯を痛めて、喋る事が出来なくなったんだ、忘れてたな、コイツの名前は長月 松永(ながつき まつなが)っていう名前だ、長月が下の名前だからちゃんと覚えておけよ十夜?」
「えぇっ……ま、まぁ、喋れないのなら、仕方無いな、宜しくな、長月」
 十夜はそう言って、右手を前に指し出す、すると一人の少年──長月だ──がホワイトボードを消して、また文字を書く。
『よろしくね、とーやにいちゃん』
 長月はそう書いて、右手を差し出し、十夜と握手をする。
「あぁ、宜しくだぜ」
「よし、それじゃあ次は……神無月かぁ」
「えぇっ? 僕かぁい? 全く、遅いぜ?」
 神無月と呼ばれは存在はそう言って、十夜の前に現れる、そして十夜は神無月と呼ばれた存在を見て、驚愕する。
「えっ……!? お、女!?」
「あぁ、そうだぜ? 僕が神無月だぜ?」
「ちゃ、ちゃんと自己紹介をしろって……」
「あぁ、すまないね! 僕の名前はメアリー 神無月(── かんなづき)と言う、今では珍しいハーフだ」
 神無月と呼ばれた存在は静かに手を前に出す、十夜は驚きながら手を前に出す。
「ん? どうかしたのかい? 僕の体に何かついている?」
「つ、ついているも何も……胸がついている……」
 十夜がそう言って、前に出していない手で神無月の胸を指差す、すると神無月は『アッハッハッ!』と笑う。
「それは仕方無いさ! 貧弱な日本人と違い、ハーフは外国人の屈強な肉体、素早い成長スピードを誇るからね! 君達日本人とハーフの同い年じゃあ、ハーフの方が発達が良いよ!」
「お、おぅ……そうか……」
 神無月の言葉を聞いて、静かに頷くしかない十夜、まぁ、ロバートさんだって、結構発達しているしな……と考える。
「ふむ、それじゃあ霜月ちゃんかねぇ次は?」
「あぁ、そうだな、それじゃあ霜月、登場するんだ! なぁに、大丈夫! 僕のように堂々としていれば舐められないって!」
 神無月が肩を叩いて、霜月と呼ばれた存在に鼓舞を放つ、そして白髪の少女が十夜の前に現れる。
「…………」
 無言のまま目を閉じ、十夜の前に現れる、十夜は不思議そうに白髪の少女を見つめる。
「……どうしたの?」
「……ひゃうっ……」
「えっ? 何で俺、驚かした感じになっているの?」
 十夜がそう言うと、椎名が十夜に言う。
「霜月は驚きやすい存在なんだよ、だからゆっくり喋らないと……」
「あ、あぁ、そうか、それじゃ……君の、名前、を、知り、たいな?」
「……私の、名前は、霜月、です、霜月 海棠(しもつき かいどう)です、海棠が、苗字、です、どうか、宜しく、御願いします、……」
 ゆっくりと頭を下げる白髪の少女、基、霜月、そして肌も白いので、十夜は不思議がる。
「あれっ? 何でコイツ、肌が俺達より白いんだ? 焼けていないのか?」
「ん? あぁ、ソイツ、俺も良く分からんが、『アルビノ』っていう、珍しい存在らしいぜ?」
 椎名にそう言われ、成程、と思う十夜、『アルビノ』、ねぇ……一種の病気みたいなモノか、と考える十夜、すると霜月が静かに十夜に言う。
「十夜、お兄ちゃん、これから、も、宜しく、ね? わ、私、あまり、体、動かせない、から、遊び、に、誘わない、でね? 家で、じっと、している、方が、私には、割に、合っている、し……」
「あぁ、そうか、分かったぜ、さて、次は誰だ?」
 十夜がそう言うと、椎名が言う。
「ん? あぁ、次で最後だぜ? それじゃあどうぞ!」
 椎名がそう言って、とある場所を指差す、すると黒っぽい格好で、髪が長い少女が椎名を見る。
「……何?」
「いやぁ、十夜に自己紹介を……」
「私の名前は原理 師走(げんり しわす)と言うわ、この家の中で四番目の年長者、小さい子のお守り担当よ」
「因みにお守り担当は二人ずつ、男子担当、女子担当、両方担当の三つの担当があって、俺は両方担当、原理姉さんは女子担当だ」
 二人の発言を聞いて、水無月姉さんより年上の人か……と考える、と言う事は、ロバートさんと、あの女性二人で上位三つを獲得しているってか? と思う。
 そして原理が続けて言う。
「まぁ、十夜君は私の領域(カテゴリー)内ではないから、あまり関わらないかもね?」
「それは無いと思うぜ……多分だけどな?」
 十夜の言葉を聞いて、原理が言う。
「多分って……何という運も勘も頼りそうな言葉は……まぁ、良いわ、残りの十一人と宜しくね?」
「あぁ、宜しくだぜ!」
 十夜がそう言って、椎名が言葉を発す。
「さぁ、これでメンバー紹介は終了だぜ! さぁ、これから遊ぼうぜ! ……と言っても、十夜は足が悪いからなぁ……どうする?」
「ん? いや、俺は椅子に座って、監視しているぜ? 何か危険なものが無いかぁ? とかさ?」
「ん? そうか、それなら、監視は任せた! それじゃあ、皆遊ぼうぜー!」
 椎名はそう言って、追いかけっこのような鬼ごっこを開始する──そして十夜は椅子に座って、静かに虚空を見つめる──