コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 『R−18』 ( No.18 )
- 日時: 2017/12/16 21:33
- 名前: 彩都 (ID: KqRHiSU0)
自分はズボンを下げ、小便を放つ。ふぅ、我慢していたから、結構な量が出る、自分はそう思いながら、小便の放尿を終え、水を流し、手を洗ってから、壁に手をつきながら歩く。
そして目の前にロバートさんがいたのを確認する。
「フフフ、相当溜まっていたんだね」
「え、えぇ……探し回っていたのでね……」
十夜はそう言って、左手を伸ばすロバートの手を受け、歩き始める、そして十夜はロバートに『とある事』を聞く事にする。
「そ、そういえば、とある知り合いから聞いたんですが、ロバートさんが好きな二人のあの女子、居ますよね? ロバートさんは一体誰が好きなんですか?」
「おっと? まさか恋愛沙汰の事を後輩に聞かれるとは! いやぁ、驚いたなぁ」
「お、驚いた、ですか……それで? 回答は?」
自分が回答に急かすと、ロバートは静かに言う。
「んー? そうだなぁ……出来れば、二人とは結婚したくないね、だって、競い合ってるのは嫌いなんだ、自分を心から愛してくれる人が好きだね、あの二人は自身の権力を使って、後輩を扱き使っている、自分はそれが嫌いなんだ、『家族』なんだから、平等が良い、だから後輩とかを扱き使ったりしたくない……おっと、これは他言無用だよ? こんなのを公の場では言えないからね?」
「大丈夫ですよ、言う気は無いので……話だけ、聞いておきたかったんです、知り合いが言った事が事実かどうか、を」
「ハッハッハッ! そうだったのか、そうだったのか、君のお友達は中々に面白いねぇ!」
まぁ、その友人は椎名なんだけれど……自分はそう思いながらロバートに続けて言う。
「そ、それじゃあ、この島の中で好きな人はいるんですか?」
「ん? そうだなぁ? でも、憧れの人は居るよ」
「憧れ? へぇ、それは一体誰です?」
自分がそう言うと、ロバートさんは自分を指差して言う。
「そうだな、君の家長、ユキタニさんの事かな? あんな簡単に人を纏める事が出来るのは素晴らしいよ、彼女こそリーダーの資質がある、素質もある」
「…………」
まさかのユキタニで自分は驚愕する、そしてロバートさんは自分を家の外に案内させる。
「まぁ、君は外で遊んでおいた方が良い、此処から先は大人の話になる、自分や君にはまだ大人の話はさせられないからね?」
「そ、そうですか……」
自分はそう言って静かに頷いて、家を出る、それにしても、ユキタニの事を語るロバートさんの目は羨望の眼差しだったなぁ……十夜はそんな事を思いながらふと、空を見上げた、すると空は夕方の夕焼けを映していた──
そして十夜はゆっくりと歩いて、静かに考える、椛白樺を倒すにはどうしたら良いだろう……? まぁ、骨折を治したら大体はいけるかもしれないが……でも、どうだろう? 骨折が何時治るかはまだ分からない、最低でも一週間は必要だ、その間に特訓が出来れば良いが……十夜はそう思いながら静かに溜息を吐く、すると背後から誰かが抱き締めた。
「だーれだぁ?」
「ふぇっ!? え、えと、原理さん……?」
「せぇーかぁい……良く分かったわねぇ、声でかなぁ?」
「え、えっと……まぁ、そうですね、声です、原理さんの声は特徴的ですからね……」
自分がそう言うと、胸を押し付けながら原理さんが言う。
「えっえー? うっそぉ?」
「嘘ですよ」
「何だよ、焦った……それで、トイレ、間に合った?」
「え、えぇ、簡単に見付かりましたよ」
「へぇ、ロバートさんに案内された癖に?」
「……はい?」
な、何でこの人、『ロバートさんにトイレを案内された』って知っているんだ? そう思っていると、原理さんは言葉を続ける。
「更にロバートさんに手を借り、玄関迄歩いていたり、とかさ? 本当は知らなかったんじゃないのぉ?」
「え、えっと……」
自分が目を逸らすと、原理さんは自分の頭部を掴んで、強制的に目を合わせる。
「『私に嘘は通用しない』わよ? さぁ、本音を言って?」
原理さんはそう言いながら舌を出す、自分は仕方なく頷く。
「は、はい……じ、実際トイレの場所、分かりませんでした……」
「でしょうねぇ……だって、『最初っから分かっていた』しねぇ……」
そう言う原理さんに対し、自分は首を傾げる。
「は、はぁ……? それはどういう事ですか? 何で貴方は色々と知って──」
自分の発言を受けて、原理さんが静かに説明する。
「んー? そんなの簡単よ、私は『他人の心を見透かす』『能力』ですし」
「は、はぁ……?」
自分はそう言って、息を荒くする、た、『他人の心を見透かす』『能力』だと……? 確か『能力者』って、最近相当数が減っているとかなんとか聞いた事がある……まさか本当に原理さんは『能力者』って事か……? 自分はそう思いながら原理さんを見つめる、すると原理さんは顔を赤らめ、自分に言う。
「そ、そんなに見つめられると恥ずかしいわ……後、私が『相手の心を見透かす』『能力』を使えるって事は他言無用ね? もしも他言したら、君を殺害するから?」
そう言って原理さんは自分の前から立ち去る──な、何か怖いなぁ……自分はそう思いながら原理さんが『能力者』と言う事を隠しながら生きる事に気付く──な、何か厄介ごとに巻き込まれた気分だ……