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Re: 『R−18』 ( No.25 )
日時: 2018/07/14 22:35
名前: 彩都 (ID: ???)  

 如月はのんびりと椅子に座って、虚空を見つめる、すると、如月の目の前に長月 松永(ながつき まつなが)が現れる、そして、長月はホワイトボートに、『おはよう、きさらぎおにーちゃん』と、書く。
「……あぁ、お早う」
 そう言う如月に対し、長月は書いた文字を消して、急いで、また文字を書く。
『どうしたの? うわのそらで?』
「えぇっ? あー……どう説明すればいいだろ? 翡翠ぃ?」
「えぇっ? 私に振るなよ……えーと、大まかに言えば『暇』って言いたいのさ」
『ひま、ねぇ』
 そう書く長月に対し、如月が言う。
「お前もそんな所で突っ立ってないで、座ったら?」
「それもそうだね、座れ座れ!」
 そう言って、長月を座らせる翡翠、長月は『ありがとう、ふたりとも』と、書く。
「どういたしましてっと?」
「そんな感謝されるような事はしていない」
『そう?』
 如月、翡翠の発言を受け、首を傾げる長月に対し、呆れる二人、すると、メアリー 神無月(── かんなづき)が現れる。
「はーっはっはー! 皆! 元気か!? 私は、元気だぞ!? はーっはっはー!」
「…………」
「…………」
『…………』
「…………」
 四人はその場で無言になる、そして、メアリーが首を傾げる。
「んー? どうしたんだぁ? 四人共ぉ? 長月ちゃんは仕方無いかもしれないが、お前達三人は無言にならなくても良いんだぞー!」
「あのさぁ?」
 やっと翡翠が口を出す、そして、長月のホワイトボードを奪って、大文字で書く。
「んー? 何だ何だぁ?」
 そう言うメアリーに対し、『何が言いたいんだろう?』と、オロオロする長月、そして、翡翠がホワイトボードをメアリーに見せる。
「う、『うるさい』……?」
「そうだよ! 大声出し過ぎ! 低血圧の事を考えろ!」
「お、おぅ、そうか……?」
 戸惑うメアリーに対し、ホワイトボードの文字を消して、長月に返す翡翠、そして、如月が、『そんな事の為に書いたのか……』と、呆れる。
「はぁ、確かに煩いのは認める、うん」
 そう言って、料理を作っている文月が言う。
「文月! 貴様もか!?」
「ブルータスみたいに言うな? お前はカエサルか」
「カエサル? すまんな、私の所では、『シーザー』なんだ」
「そんな豆知識、どうでもいいよ」
 文月はそう言って、静かに溜息を吐く、そして、メアリーが椅子に座り、文月に言う。
「それで? 朝ご飯の進捗(しんちょく)は?」
「進捗ぅ? そうだなぁ……九割だな、後は皿に盛り付けるだけだし」
「成程」
『へぇ……じゃあ、もうすぐたべられるね!』
「そうだな、長月?」
 メアリーがそう言って、微笑む、すると、五人の前に霜月、十夜が現れる。
「お、おは、よう……」
「お早う、皆さん? えーと、長月君にメアリーさん、翡翠さんに如月君、そして、文月『ちゃん』?」
「お、おぉー、たった一日しか過ごしていないのに、よく、名前を覚えられたなぁ? えーと、十夜くぅん?」
「い、いやぁ、顔とかで判断していますよ? 女性なら、肌色、顔のパーツ、胸の大きさ、格好、身長、ズボンかスカートか、とかで、判断を」
「へぇ、しっかり人を見ている証拠だな? でも、流石に胸を見られるのは……」
「私は身長……」
 そう言って、メアリーと、文月が言う、すると、十夜は顔を赤らめて、『胸や身長はまじまじと見ていませんよ!?』と、訂正する。
「はーはっはっー! なぁに、私は冗談だ! どうせ、胸なんか見られても、男が喜ぶだけだ! んで、女は大きいのを揉んで喜ぶ! 男女、両方得だろ? 揉まれるのは恥ずかしいが、見るだけだと、顔を赤らめる男が多いからな? その分からかえる」
「お、おぅ……中々ブラックな性格をしていますねぇ?」
「何処がだ? 女なら、そうだろ?」
 そう言って、首を傾げるメアリー、すると、『煩いわよ、メアリー?』と、原理がドアに凭れて発言する、その隣にはアキナがいる。
「おー? 何だ、げんりーか」
「ヘンリーみたいに言うな」
「んで、その隣は確かぁ……春夏冬ちゃんだったか?」
「アキナです、『い』は要らないです」
「そうかそうか、それはすまなんだ」
 メアリーはその場で謝って、口を尖らせる。
「それで? げんりーはどうして此処に来たんだぁ?」
「いや、だから、原理と言えって? いや、あんたが煩いから、口を止めに来たのよ?」
「口を? ほう、中々に面白い常套句だな?」
「常套句って、『何時もの事』みたいな意味だから、その使い方は間違っているわよ?」
「およっ?まぁだ、日本語には不慣れだな? ハーフの悲しみ?」
「おい? 全世界の──いや、日本だけか──『R−18』に居るハーフを貶したわね?」
「い、いや! そう言うつもりは無いんだが!? 偶然だ! 偶然! なっ十夜少年!?」
「いや、俺に振られても困ります」
「だってさ?」
「誰も助けてはくれないようだなぁ!?」
 衝撃を受けるメアリーに対し、その場に居る面々はただただ、その場で笑うしかなかった、そして、十夜や原理、霜月、アキナの四人は椅子に座って、朝ご飯を待機する──さぁ、一体どんな朝ご飯が出るだろうか? 十夜は少しワクワクしていた──