コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 『R−18』 ( No.28 )
- 日時: 2018/10/20 23:48
- 名前: 彩都 (ID: ???)
アキナ、椎名の両名は紙の裏に書かれた地図を頼りに『統一軍の社』へと向かっていた、此処は『西の地区長』率いる『統一軍』なる者が集まって出来た軍団であり、その軍団、及び『統一軍の社』の土地を調べるべく、アキナ、椎名の両名は地図を使用して、『統一軍の社』へと向かっていた。
「……それにしても、あの時のアキナちゃんの威圧、恐ろしかったなぁ? まるで『人格が変わった』みたいな感じだったよ?」
そう言う椎名に対し、ドキッと思うアキナ、あっぶねぇ! バレたかと思った……アキナはそう思いながら、『あは、あはは……そう? 驚いたぁ?』と、何とか言葉を紡ぐ。
「あぁ、驚いたぜ?だって、完全に『人が違っている』んだもん、そりゃ誰だって驚くさ」
「そ、そう……」
いや、まぁ、実際人が違うのは正解なんだけど……アキナはそう思いながら、『椎名お兄ちゃん? 少しは無言で向かおうよ? 耳が良い能力者もいるかもしれないからね?』と、発言する、すると椎名は『大丈夫大丈夫だって! だって、能力者は此処最近減っているんだろう? だったら、この島にもあまり能力者は居ないは──』と、言って、『急に倒れ』た、まさかの椎名の転倒に、『誰かのトラップか!?』と、思うアキナ、そして、椎名の転倒した場所を境に立ち止まり、周りを確認する、おまけに足元も確認するが、『糸で転んだ』というトラップでは無さそうだった。
一体何が起きた……!?そう思いながら椎名に触れると、椎名は『頭が……揺れる……』と、言って、頭を抱えていた、揺れる? 一体何が起きた? アキナがそう思っていると、椎名、アキナの前に一人の少年が現れる。
「ふーん? やっぱり『そういう』輩はいるかぁ……やぁ? 初めまして? 僕は『統一軍の社』のメンバー、北の地区長が一人、周防 佐々(すおう さざ)と言う、以後宜しかない」
そう言って、アキナの前に一人の少年、周防が現れる、そんな周防を見て、アキナは『貴方は……彼に何をしたんですか?』と、冷静に言う。
すると周防は『簡単だよ、彼を止めただけ』と、呟く。
「……止めた、って? どうやって、止めたんですか?」
歯を剥き出しにして、睨むアキナに対し、周防は『おいおい? 女の子がそんな顔をしてはならないよ?』と、呟いて、口の端を歪ませて、『聞きたいか?』と、問う。
「あぁ、そりゃ聞きたいさ、教えろ」
「ふむ、少々言葉遣いが荒いが、まぁ、いいだろう? 教えてあげるよ、『僕の能力で、彼は倒れ』た、ただそれだけさ」
「!?」
能力者だって!? アキナはそう思い、『クソッ!』と、舌打ちをして、睨む、そして『どんな能力なんだ?』と、問うた。
「……言う訳無いだろ?」
周防はそう言って、アキナを指差して宣言する。
「一つだけ言うよ、『僕の能力の前では全ての人類が勝てない』って事をね? 束になっても、君は僕には勝てない、それが能力者、周防 佐々の能力だ」
「……アンタの能力は良く分からないけれど、私がアンタに勝てないってー言うのは、少々違うんじゃないかなぁ……?」
アキナは静かに周防を睨み、周防を見つめる、そんな周防は静かに腕時計を確認し、『それじゃあ、彼も起きるだろう、君も彼も、僕には勝てない、それだけは伝えておくよ』と、言って、周防は静かにアキナの前から立ち去る──そして立ち去った後、すぐに『椎名が起き上がり、『あれっ? 痛みが消えた?』と、言って、頭を振って』いた、その姿を見て、『えっ?』と、アキナは思う。
「えっ? 急に、急に頭の痛みが取れたの?」
アキナが椎名に問うと、『えっ? あぁ、そうだけど?』と、返答する。
え、えぇー? ど、どういう事? な、何がどうなって……? と、そういえば周防は『彼も起きるだろう』と、発言していた、これはどういう事だろうか? 『目覚める時間が分かっていた』って事か……? おまけに周防の能力にかかっていたのは椎名のみ……つまり『周防の能力は時間制限がある』って事か……? アキナはそう思いながら、顎に手を当てる。
もしも、もしもだ、『時間制限がある能力』なら、攻略法が有る、それは『時間が切れる迄待つ』だ、それをすれば、勝率は有るかもしれない、おまけに周防の能力がかかったのは『椎名のみ』、つまり、周防の能力は『時間制限があり、尚且つ一人にしか使用出来ない』って可能性がある! アキナはそう思い、周防の対処法を考える、すると椎名が『アキナちゃん?』と、言って、肩に触り、アキナは『あっ!?』と、思って、顔をゆっくり椎名に向ける。
「な、何? 椎名お兄ちゃん?」
片言で呟くアキナに対し、椎名は『おいおい? 立ち止まってどうしたんだよぉ? トイレかぁ?』と、元気に言う、そんな椎名に対し、アキナは『……ちょっとね? 考え事を……』と、言って返答するしかなかった。
「ま、まぁ、考え事も済んだし、さ、さっさと先に進もうか? 『統一軍の社』って場所を、確認しないとね!」
「おう! そうだな! それじゃあ、さっさと向かおう!」
アキナの発言を受け、椎名は元気になる、そしてアキナ、椎名の両名は真っ直ぐ進んで、『統一軍の社』が存在する建物へと走って向かった──