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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: *再恋華*(実話) ( No.31 )
- 日時: 2016/07/30 00:14
- 名前: 絵磨 ◆VRtMSlYWsU (ID: u5JYbeHw)
- 参照: 今は当たり前なんて思わない
第二十四話『進む疑問』
——あのまま春ちゃんが教室に来なくなり、数日が経った。
……一体、壱と春ちゃんの間に何があったんだろうか。
私の知らない間に時間はどんどん進んでいくので、疑問はたくさんだ。
「——ちゃんと並べー!!」
そんな今、私達は集会の為に体育館に集まっていた。
並ぶ順番は出席番号順なのだが、私のクラスの担任は緩いので皆好きなように並んでいた。
私は沙菜と話す為に前の列に並んでいたが——。
ふと、隣が視界に入って目を見開いた。
「……なんで……」
壱が、隣に来た。
なんで隣に居るんだよ!?
私は嬉しくも悲しい複雑な気持ちになり、隣から目を逸らす。
そして後ろを振り返ると——。
春ちゃんがこちらをガン見している。
ひぃぃぃぃぃいいい!?
「……水城、前向きなさい」
「え、あ、は、はい……」
先生に注意され、私は慌てて前を向いた。
……全部、なかったことにしよう。
壱が隣に居るのも全部、偶然だ。
そう必死に自分に言い聞かせ、私は集会に集中していた。
**
「——水城、漫画ー」
放課後。
ボスに引き留められ、私は振り返った。
「あ、ごめん! 今出すね」
最近ボスとLINEしていた私は、ボスと漫画を交換しようという話になり——。
それをすっかり忘れていた私は、ボスに漫画を貸さずに帰るところだった。
「はい、ボス——……っ!?」
ボスに漫画を渡す為に、カバンから漫画を取りだして顔を上げた瞬間。
壱 が 目 の 前 に い た
ボスは笑顔で私の漫画を受け取る。
壱はじーっとボスと私を見てる……って、ええええええ!?
「また明日持ってきてね」
「う、うん、ありがとう!」
ボスと会話を終わらせ、ボスは笑顔で手を振りながら去って行った。
すると同時に、壱もその場から去って行く。
え、え、え、え。
私は状況が読めなくなり、その場でひたすら立ち尽くしていた。
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