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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 溺死桜 ( No.8 )
- 日時: 2016/08/08 09:26
- 名前: 織原ひな (ID: Qz56zXDk)
「ん〜、お母さんに花桜ちゃん起こしてって言われたから」
「い、いや普通優花が来るでしょ」
体を抜かそうと頑張っても抜けない。
「え、優花昨日から合宿に行ってるじゃん、家いないよ」
「あ……そっか」
目の前で蒼空がニコニコ笑っている。
くったくのない、それはそれは無邪気な笑顔で。
「ん?俺の顔何かついてる?」
首を少し傾げて顔を少しこちらに近付けてきた。
私と蒼空との距離、わずか30cm。
自分の顔が思わず火照っていくのが手に取るように分かった。
気持ち少し後ずさりしてしまう。
このままだと私の頭がパンクしてしまいそうだ。
「や、や、や……」
唇が震える。
するとまた一歩、蒼空が近づいてきた。
もう、私の頭の中はパンクしてしまっている。
「やめてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇえええ!!!!!」
私の全力の叫びは家中に響きわたった。
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