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第28話


＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

「ぁ・・・」

目が覚める。ここは・・・？

「・・・目、覚めた？」
「あ、はい・・・あれ、雪帆・・・？」
「うん・・・」

足が痛いの、雪帆には勘付かれていた。
やっぱり部活・・・休むべきだった。

「あれから救急車呼んで・・・さっき手術終わったとこ・・・」
「・・・そっか」

＿＿タッタッ＿＿＿

「すみません！目、覚めたんですか？」
「・・・はい・・・ご迷惑おかけします」
「いえいえ・・・」

「あの、何か月で治るんですか‥？」

「‥っ・・・」

言いにくそうだった。
この人は多分大会のことを知っているはず。

「・・・全治・・・約2か月です・・・」

「「そんな！」」

雪帆と声が重なったように叫んだ。

「・・・大会・・・出られないんだ・・・」
「でも！椎菜ちゃんなら・・・出られるよ！」
「・・・いいよ、私・・・出ても涼川さんに勝てる気がしない」

「え・・・？」

そうだ、去年も負けたんだ。

「・・・出ても意味ないよ・・・もう・・・」
「そんなことないよ！いっぱい練習したじゃん！」
「私だって出たいよ大会・・・こうなったら・・・仕方ないじゃん・・・」
「う・・・」

全治2か月だったら、出られないじゃん。
私だって出たいのに・・・涼川さんに勝ちたいのに。
去年は負けたけど、今年も挑戦してみたいのに。

どうして、こんな時期に＿＿＿＿＿＿＿。