コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: 粉雪[コメ・オリキャラ募集中☆*・:] ( No.119 )
日時: 2017/01/29 21:54
名前: ましゅ ◆AG5AfKu9Dk (ID: QYM4d7FG)

『第11章』

57.


———



全国大会まで2週間をきった。

一層練習がハードになり、練習時間も増えている——。


「集合!速く!!」
部長のゆん先輩も、若干ストレスが溜まっているように見える——


「じゃあ今日は、ランニングやってから自主練、最後にシュート練習するから。それじゃ、外に出て」

ゆん先輩が冷たい目で言い放って、彼女はさっと下駄箱へ向かった。

その後を追って私たち部員も靴を履き替える……。



「じゃ、3㎞ね。行くよ!」

前に出た3年生が走り始めるのを見て、2年、1年と走り始める。



/



走り終わり。

まだ慣れていない1年生は膝に手を当てて肩で息をしている。私たち2年生は壁にもたれかかり、3年生は平気そうな顔をしていた。
習慣、努力の違いだろう——私は改めて、先輩たちはすごいな、と思う。


すると、突然声をかけられた。


「蒼空ちゃん」

…ゆん先輩だ。いつもよりゆっくりとした話し方で、…でも少し鋭い目で私を見つめていた。

あ、何か言われる。


私はそう思って少し後ずさりしてから、「何でしょうか…」と言った。聞こえているかは分からないけど。


「蒼空ちゃん、最近頑張ってるね」

文句を言われるのかと思ったら、案外……褒め言葉だった。


無意識のうちの強ばっていた顔を笑顔にする。

「有り難うございます!」
「……来美ちゃんと出たかった?」

私のお礼にも反応せず、ゆん先輩はそう、私に問いかけた。


私は思った言葉が正直に出てきた。


「はい、まぁ……でも、絶対来年は一緒に出ます」

「断言したね」

「はい!」


この願いは、絶対忘れない。

私はそう心に誓った————。