コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 恋心。[コメ・オリキャラ募集中] ( No.12 )
- 日時: 2017/01/02 09:19
- 名前: ましゅ ◆AG5AfKu9Dk (ID: QYM4d7FG)
『第2章』校外学習。
07.
———
「焼き…そば?」
「作るもの自由なんだってー。だったら私は焼きそばがいいな!」
校外学習では夕方あたり、夜ご飯を作るらしい。……メニューは自由だとか。
昼あたりに近くのスーパーに買い物に行くとか、変わった校外学習だなぁ……。
「えっとー……香里ちゃんと美李ちゃんはどう?あ、波留ちゃんと来美ちゃんは?」
……この短時間の間に全員の名前覚えたんだ。……私、あんまりそういうの得意じゃないから羨ましいなぁ……。
そのとき、窓から入ってきた春風で私の髪がなびく。——
「あたしたちはいいよー」
そう言ったのは波留ちゃんと来美ちゃん。それに続き「私たちもそれで」と香里ちゃん、美李ちゃんが言った。
「じゃあ焼きそばに決定!」
嬉しそうに笑いながら、私たちの班のプリントに「焼きそば」と書いた——
………あ、室川………。
私は少し先に、机の上に座っているような——室川を見つけた。……このまま見ているといつか目が合うんじゃないか。そんな予感を感じ、私は目線を波留ちゃんたちの方に戻す。
室川が、私のこと好き……?
——そんなまさか。私を慰めようとしてくれていたのだろう。
ただの、幼馴染みだから……。気にせずに生活すればいい。
- Re: 恋心。[コメ・オリキャラ募集中] ( No.13 )
- 日時: 2017/01/02 23:54
- 名前: ましゅ ◆AG5AfKu9Dk (ID: QYM4d7FG)
08.
———
……私たちの目の前には、大型バス2台が止まっていた。
今日は、校外学習当日———…。
バスの前では、「バス隣なろー」とか「バスで熱唱しろよ」「は!?」みたいな声があちらこちらで聞こえる。
4組まであるこの学年は、全員で84人。……1クラス21人という少し少ない数だ。
これなら3組にすればいいのに……とはいつも思う。
「楽しみだね!」
千帆ちゃんが明るく高い声で私に上目遣いをしながら話しかけてくる。
「……うん」
少し間の開いた私に千帆ちゃんは不思議そうな顔を一瞬したけど、すぐに嬉しそうな顔に変わった。……何だか、緊張する……。
/
【今日は本当に有り難うございます。なお諸注意としてシートベルトをお閉めください……】
低い男性のいかにも「アナウンス」みたいな声がマイク越しに私の耳へと届く。……隣の席である波留ちゃんとの会話でさっきまで気がつかなかったけど。
バスの中でお菓子を食べてもいいという神ルールがさっき舞い降り、アナウンスの声誰も聞いていない気がする……。
ちょっと可哀想。だけど私も大げさに言うと被疑者だけど。
「波留ちゃん!そのお菓子……クッキーちょうだい!!」
「えー……んじゃあそっちのお菓子とトレードしてよ」
「そっちってどっち」
波留ちゃん特有のこそあど言葉。そっちとかあっちとかこれとか……そんなこと言われてもよく分からない。素直に名称言えばいいのにな……。
「そっちはそっちだよ。えっと……グミ」
「あーこれね。グミならグミと言ってよ〜」
「面倒じゃん」
波留ちゃんは素直じゃないところあると思う。本当はすっごく優しいのに……。
「なあ、俺もグミ欲しい」
突然斜め前の席から声をかけてきたのは——室川だ。
私は肩がぴくりと動く…——
そして平然を装い、私は室川に微笑みかける。
「……はい、どーぞ」
「さんきゅー」
今室川に対して少し……ほんの少しだけ鼓動が早くなったのは気のせいだろうか……——。
————
少しだけ話、進みました。
ここからまあどうなることやら……。