コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: ある2人の恋模様。[コメ・オリキャラ募集中☆*・:] ( No.22 )
- 日時: 2017/01/07 12:01
- 名前: ましゅ ◆AG5AfKu9Dk (ID: QYM4d7FG)
- 参照: 室川くん語り手です!
『第3章』初めて会った時。
14.
———
——中1の時、俺と宮瀬は出会った。
『一人一人自己紹介をしましょう』
中1の時担任だった女担任が言った。そのまま出席番号順で自己紹介が始まる……。
俺の苗字「室川」はかなり後ろの方だった。……宮瀬の後ろ。
番号順で決められた席で、宮瀬が俺の前の席。宮瀬は順番が回ってきたと同時に立ち、咳払いをしてから自己紹介を始める。
『宮瀬蒼空です。バスケ部に入ろうと思っています……。…えと、よろしくお願いします』
他にも何か言おうと思っていたような空白の時間が気になったけど、俺は宮瀬への拍手が終わった後すぐに立ち、口を開けた。
『…室川灯。サッカー部に多分入ります。誕生日は3月14日……よろしく』
……自己紹介の後は10分の休憩が入った。
俺はこのクラスの中では小学校からの友達はいない——だから他クラスに行こうと思って席を立った瞬間、
ブレザーの左袖を急に引っぱられて俺は立ち止まった。
振り返ると、俺の前の席——宮瀬が俯きながら俺の服の袖を持っていた。宮瀬は俺が立ち止まったのを確認すると持っていた袖を離す。そして、
『誕生日、ホワイトデーなんだね!』
…と、それだけ言って宮瀬は自分の友達のところへ走っていった——。
『え?み、宮瀬さん……?』
『ホワイトデーなんだね』と言った後の花開くような笑顔。——何だかそれが、ずっと頭から離れなかった。
- Re: ある2人の恋模様。[コメ・オリキャラ募集中☆*・:] ( No.23 )
- 日時: 2017/01/05 00:43
- 名前: ましゅ ◆AG5AfKu9Dk (ID: QYM4d7FG)
- 参照: 室川くん語り手です!
15.
———
どうして頭から離れなかったのか——……。
俺はその答えを当時は見つけられなかった。まさかそれが「恋」なんて……思わなかったから。
出会って数日後に「恋」をしたなんて——そんなこと、心中認めたくなかった……そんな思いも多分入っているんだと思う。
——俺はもともとぼっちだった。
小学校ではずっと一人。班決めとかでも余っていて、『いつまで経っても決まらないから』…と言う理由で班は何となく決まっていった。
直接的にいじめを受けていたんじゃない。
俺はただただ「取っつきにくい」人間だったから……——。
だからそんな俺に初めて声をかけてきてくれたのが嬉しくて、……俺はある意味宮瀬に救われていたんだと思う。
多分あいつが声をかけてくれていなかったら……俺はまたぼっちだったと思うから———。
『灯!』
『室川くん!』
男子にも女子にも好かれなかった俺が——
こうなれたのは、宮瀬のおかげ……。
だから俺は宮瀬に、「特別な感情」を抱いた。——