PR
コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 白色の恋。[コメ・オリキャラ募集中☆*・:] ( No.31 )
- 日時: 2017/01/09 15:29
- 名前: ましゅ ◆AG5AfKu9Dk (ID: QYM4d7FG)
『第4章』雨模様。
17.
———
「あ、おはよう来美ちゃん」
「…おはよ」
いつものように挨拶する。
私が来美ちゃんに笑顔を見せると、彼女は少し恥ずかしそうに笑みを返してくれた。
いつも素っ気ないし毒舌だけど——人思いで良い友達。
来美ちゃんが他の友達のところへ行ったと同時に…私は他に誰か来ないか、玄関の方へと足を運ぶ。
……絢人くんとははち合わせしないように、2-4の靴箱からは見えないところで足を止めた。
私といる時間ってそんなに楽しくなかったのかな……——。
付き合って半年、そんなに絢人くんといる時間は長くなかった。
だから楽しいとか楽しくないとか、私はあんまり色々感じなかったけど……絢人くんはもう嫌だったんだろう。私といる時間そのものが——
……私はもっと…絢人くんと過ごしたかったのに。
その瞬間、霧が出たように視界が霞んでいく。
瞬きをすると涙が流れそうだった。…私はぐっと堪え、流れそうな涙を袖で拭う。
幸い玄関には誰もいない。……こんな姿見られたくない。
手鏡で自分の姿を見る。…腫れてない。気付かれないはず。
私はほっと安堵のため息をついた後、少しだけ玄関をうろついた。
すると数m先から声が聞こえる。
「おはようー蒼空ちゃん〜♪」
PR