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36.


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宿題やってないなぁ……私はそんなことを呟きながら、学校まで来た。
今日は誰とも会わず、1人で登校……だったから、少し寂しい。

教室へ行っても、誰もいなかった。



「……朝練かな」


私たちバスケ部には朝練がない。それどころか普通の練習もよく無くなったりするのに。今年こそは、今年こそは…そう言っている割にはあまり、見合った努力をしていないと私は感じることがある。


「おーはよっ」

誰もいない……そう思っていた背後から急に声が聞こえたものだから、私は驚き肩に力が入る。
誰だろうと振り返る——…そこには、由麻ちゃんと羽奏ちゃんがいた。

羽奏ちゃんは、トイレに逃げ出した後……ちゃんと和解したらしく、男子の友達も沢山出来たという。
……馴染むまでに全く時間がかからない——それは、彼女の明るさ、人を引きつける魅力とか、色々あるんだろうなぁ……。


「……おはよ、2人とも」


私がそう言った次の瞬間、羽奏ちゃんが……遠くに向かって手を振った。



「おはよ！灯くん！」

「…はよー」



灯くん。……室川、灯。
下の名前で呼ぶのか。……さぞ天然でいらっしゃいまして。


胸が高鳴った後、何だか締め付けられるような感覚になった。——