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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: センセイ×セイト ( No.3 )
- 日時: 2017/01/06 18:16
- 名前: 鐶 ◆u8YacDeZBU (ID: sE.KM5jw)
第1話
梅雨が過ぎ蝉の鳴き声がチラチラと
聞こえてくる夏のはじまりの季節
ムシムシとした昼下がり
「あーつーいー」
私は机に額をつけうなされていた。
それを横の席と前の席にいる2人の
少年少女がみていた。
「環〜暑いとか言わないでよ」
前の席にいた少女が下敷きで扇ぎながら
頭にチョップをくらわす。
「暑いと思うから暑いんだよ」
横に座っている少年は汗を垂らし
本を読みながら言う。
「実咲痛い!宏樹はなんか涼し気だな。」
私は顔を上げ口を尖らした。
実咲と宏樹はあたしの顔を同時に見る
私はビクッとビックリする。
同じ綺麗な顔が同時に目の前にあると
やはり慣れない。
「実咲早く教室戻れよ。」
宏樹が実咲にお弁当箱を投げる
「ひどい!顔に傷出来ならどうするよ!」
そのお弁当箱を受け取り宏樹に
文句を言う実咲。
宏樹は鼻で笑っていた。
「覚えとけよ!」
と実咲はいい残し教室から出る。
私は手をヒラヒラと振りながら
2人の会話を聞いていた。
5時間目の予鈴が鳴る。
「おーい。授業はじめるぞ〜」
ガラッとドアが開くと同時に
男の先生が教室に入ってくる。
教室にはブーイングが響く。
「騒いでも仕方ないだろ!静かにしろ!」
教卓に教科書を置き笑いながら
皆と話す先生
私は片肘を机につけジーッとその
風景を見つめていた。
「じゃーはじめるぞ!教科書26ページ」
黒板に向いチョークを手にスラスラと
方程式を書いていく。
教科書とノートを開き皆、
黒板に書いてある事を写し出す。
(綺麗だな…。)
私はチョークを持つ先生の手を見つめていた
先生の声が静かな教室に響く。
私はそんな先生の姿を見ながら
心臓が高鳴るのを感じていた。
(風間先生…。)
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