コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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Enjoy Club 第2章
日時: 2014/07/13 16:14
名前: 友桃 ◆NsLg9LxcnY (ID: 3JMHQnkb)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode=view&no=20413

あるとき、世界に謎の薬品がばらまかれた。
数年後、不思議な能力を身につけて生まれてきた子供達。彼らは仲間を求めて、ある結社に集結した。
彼らと接触した女子高生・亜弓は、結社内の混乱に次第に巻き込まれていく——

ファンタジー&シリアス要素ありのラブコメ(?)です。


クリックありがとうございますm(__)m

はじめまして、友桃(ともも)と申しますv
この小説は前スレから続いている長編小説です。1章のほうは参照↑に貼っておきますので、よろしければ読んでみてください^^

それとブログを始めました。お時間ありましたらのぞいてやってください>>266



〜お客さま〜(1章から引き続き)
・花見さん ・かれーらいすさん ・十六夜さん ・貴也さん 
・勿忘草さん(亮さん、扉さん) ・咲さん ・gojampさん ・詩音さん 
・セピアさん(おかきさん) ・杏樹.さん(真白ちゃん・そふとくりーむさん) ・ハッチしゃnさん ・ARMA3(ARMA)さん
・遮犬さん ・ひろあさん ・白桃さん ・ゆかさん
・aguさん ・皐月凪さん ・(朱雀*@).゜さん ・奈々☆さん
・ 蘭*。*さん ・山口流さん ・トレモロさん ・紅蓮の流星さん
・或さん ・ (V)・∀・(V)さん(十六夜さん) ・もちもちさん ・夜兎さん
・むーみんさん(椎奈さん) ・未来さん ・ゲコゲコさん ・てるてるさん
・こたつとみかんさん ・星ファン★さん ・そらねさん ・希蘭さん
・Eternalさん ・羅希さん ・霧雫 蝶さん ・あらびきペッパーさん
・神楽(抹茶.、小豆.)さん ・野宮詩織さん ・、璃瑚. さん ・ののさん
・友美さん ・亜美さん ・ るな..(蜜姫.)さん ・ネズミさん
・月読 愛さん ・紗夢羅さん ・黒揚羽さん ・北野(仮名)さん
・優香さん ・カケガミさん ・黎さん ・Lithicsさん
・夏目さん ・美樹さん ・ヴェルタさん ・向日葵さん
・明鈴さん ・苺莢さん ・みっしゅさん

読んでくださってうれしいですv ありがとうございますm(__)m


〜登場人物紹介〜

・友賀 亜弓 Tomoga Ayumi……主人公
・荒木 恵玲 Aragi Ere
・紫苑 風也 Shion Kazaya

・ウィル=ロイファー
・有希 白波 Yu-ki Shiraha
・棚妙 水希 Tanadae Mizuki

・芝崎 功 Shibasaki Kou
・月上 有衣 Tsukigami Yu-i
・三和 伸次 Miwa Shinji
・蓮田 夜ゑ Hasuda Yoe
・後藤 雄麻 Gotou Yu-ma

・谷田 津波 Tanida tsunami
・沢田 美久 Sawada Miku
・幸崎 静音 Kousaki Shizune
・町田 美沙 Machida Misa

・大崎 影晴 O-saki Kageharu
・天音 Amane
・天銀 Amagane

・篠原 扇 Shinohara Ougi
・安藤 園香 Andou Sonoka
・富永 春妃 Tominaga Haruhi
・神崎 迅 Kannozaki Jin

・風香 Fu-ka
・友賀 葵 Tomoga Aoi

・若菜 Wakana

>>15 あだ名紹介


〜目次〜

≪第2章≫

プロローグ>>18

第1話『愛しき日常』
(1)>>22 (2)>>27 (3)>>34 (4)>>59,>>60 (5)>>66 (6)>>69,>>70 (7)>>76 (8)>>84 (9)>>98 (10)>>102,>>103

第2話『灰に染まる波』
(1)>>109 (2)>>115 (3)>>122 (4)>>129,>>130 (5)>>134,>>135 (6)>>141,>>142 (7)>>146,>>147

第3話『ふたり』
(1)>>155 (2)>>162,>>163 (3)>>172,>>173 (4)>>177 (5)>>183 (6)>>187 (7)>>206 (8)>>211 (9)>>226

第4話『知る者、知らぬ者』
(1)>>239 (2)>>244 (3)>>250 (4)>>254 (5)>>259 (6)>>262 (7)>>276 (8)>>291 (9)>>313 (10)>>322 (11)>>328>>329>>330 (12)>>332>>333

第5話『僕らの仲間は』
(1)>>343>>348


〜キャラ絵〜
・荒木恵玲>>50


〜企画〜
≪E・C紹介文≫by ARMA3さん 
>>306 2013.1.27

≪プチ企画≫
お客様の小説紹介第4弾 2012.11.9 >>284

≪第2回キャラ人気投票≫2011.5.4〜 詳細>>2 結果>>55

≪*E・Cラジオ*≫
NO.6 有衣&夜ゑ >>46
NO.7 亜弓&恵玲 >>234
NO.8 亜弓&恵玲&風也 >>349

≪E・C年表≫ 2013.1.27 >>307

≪短編≫
White Day Short Story >>198 >>202(未完)


*小説大会 2012年夏 銅賞受賞
*小説大会 2013年冬 銀賞受賞
 投票してくださったみなさま、本当にありがとうございましたm(__)m

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Re: Enjoy Club 第2章 =最新話更新= ( No.99 )
日時: 2011/09/04 17:33
名前: (朱雀*@).゜. ◆Z7bFAH4/cw (ID: EZ3wiCAd)

@友桃さん

 おかえりなさいっ♪
 そして更新お疲れ様です^^

 今さっき気が付いたこと……
 扇が結構かっこいい!!(ぇ
 いや、急になんだよって話ですが、私はチャラ男よりも黒髪の硬派な男性が好みなのでちょっとびっくりしましたww
 月下白狼も捨てたもんじゃないなww←

 あとHPの小説はまだ全部読み終わってません……;
 時間があれば読みに行くので!

 ではまたノシ

Re: Enjoy Club 第2章 =最新話更新= ( No.100 )
日時: 2011/09/05 19:57
名前: ARMA3 ◆80E.zojjrI (ID: ZUkStBmr)
参照: 描写スレと共にキリ番ゲットーー(喜)

こんにちは〜!

反乱分子、万歳です!(??)

そっかぁ、影晴への反旗の口火を切るのは扇なんですねぇ!
影晴は月下(というか扇か)に相当嫌われてますね。

(宣伝じゃないのですが)二次ではウィルが拒否反応示で天銀と露骨に物理的な衝突をしてます(笑)。

作品が合わさるわけではないのですが、今回の話の影響で自分の意識の中ではECがかなり危機的状況です。
唯一の希望はウィルの影晴への忠誠心か、みたいな妄想が脳裏を駆け巡ってます……。

扇達、1章の亜弓たちとは一味も二味も違った盛り上がりを見せつけてくれそうですねぇ〜。

かなり期待しております!

返信100突破!! ( No.101 )
日時: 2011/09/05 20:57
名前: 友桃 ◆NsLg9LxcnY (ID: AEu.ecsA)

返信100とうとう突破しましたー\(^^)/
長かったぁ……。
ARMA3さんキリ番踏んでくださってありがとうございますv 私自分で踏みたくないんで、どなたかが踏んでくださらないとコメ返しも最新話アップもできないんですょ^^;←

ここまで読んでくださったみなさま、そしてコメントまで残してくださったみなさま。
本当にありがとうございましたm(__)m
読者の方がいてくださることが一番の励みです。できればこれからもよろしくおねがいします^^

それで、企画をやろうかなぁと思っているのですが……
何か案があったら教えてください← 
友桃はもうネタ切れです><



ARMA3さん>

返事が遅れてしまってすみません><
いつもコメントありがとうございます!!

お祝いの言葉ありがとうございますm(__)m やっぱり読者の方に祝ってもらえるのはうれしいですね^^
これからもがんばりますv

さてさて反乱分子の件ですが←
影晴信用されてませんねー笑
でも私も同じ立場だったら信用できないと思います。だって身元伏せすぎでしょ、影晴……!!笑←

それとARMA3さんのおっしゃる通り、扇たちの関わってくる話はたぶん1章とはまた全然違ったものになってくると思います^^ それを盛り上げられるかどうかは私とキャラ次第(笑
でもその盛り上がるとこまでがきついですねー退屈な話が続いちゃって^^;
たぶん次上げる話はもう少しおもしろくなる……てか読んでるこっちが顔真っ赤みたいな展開になると思うので(ぇ)楽しみにしててください♪

てかこれコメディ・ライトに載せてていいんだろうか。。。
そのうちアク禁くらわないだろうか。。。

それでは二次の展開にめちゃくちゃ期待しつつ(わくわくv)
コメントありがとうございました!!
ぜひまたいらしてください^^


(朱雀*@).゜.さん>

コメントありがとうございます!!
やっぱいつも来てくださるお客様がいるとうれしいなぁv
あ・そういえばまだ朱雀さんの小説コメント残してませんが、読んでるんで!! まだ途中なのです>< いつも通り楽しませてもらってます♪

で、E・Cに話を戻しますが……
奇遇ですねww(ぇ
私も最近書きながら「扇かっこいいかも」とか思ってたとこですww←
すみません、作者が自分で何言ってんだって感じですね。でも、前からいってる通り基本私の妄想から作られたキャラなのでww
あと次の話を今書いてるんですが(たぶん明日あげられます)、
わたし的にはめちゃくちゃテンションあがってます← 扇がヤバいです、ちょっとマイブームになりそうです(←ォィ;
あんまり語ると変態になっちゃうのでこのへんでやめておきますが……^^;
でも朱雀さん、白波と扇かぁv
ちょっと朱雀さんのタイプがわかってきましたv←

あとHPのほうはほんと何もすることが無くて退屈な時にでも読んでやってください><!! 暇つぶしにでもして下さればうれしいですv

それでは、コメントありがとうございましたー♪
またぜひいらしてください^^

Enjoy Club 2章 第1話『愛しき日常』(10) ( No.102 )
日時: 2011/09/06 20:57
名前: 友桃 ◆NsLg9LxcnY (ID: AEu.ecsA)
参照: これコメディ版に載せるのまずかっただろうか>< 2ページです


 海浜公園の1番奥にある、白い柵に囲まれた展望スペース。海面よりも数メートル高い位置にあり、この公園の中で最も見晴らしのいい海に面したこの場所が、園香との定番の待ち合わせ場所だ。まるでカップルのためにしつらえたような白い2人用のテーブルとイスが、柵の近くに2組置いてある。そこからすぐ見えるところに噴水もあり、なかなか雰囲気のいい場所だ。昼間に来ればアイスクリーム屋の屋台が通ることもある。

 その海の一望できる展望スペースに、1人の少女の姿があった。柵にひじを乗せ、こちらに背を向けて深い藍色の海を見つめている。どうやら彼女の方が先についてしまったらしい。力強い波の音を聞きながら、扇はその背中に声をかけた。

「——園香」

 待ってましたと言わんばかりの勢いで振り返った園香は、そのまま柵に背をつけ嬉しそうに口角をあげる。ちょっと垂れた芯の強い目は、ぴったりと扇にあてられている。扇は挨拶代わりに軽く手を上げると、他人にはわからない程度の淡い笑みを浮かべ彼女に近付いていった。周りに人気はなく、波の押し合う音だけが背景に流れていた。

「突然呼び出して悪かったな」
「どうしたのよ? いつものことじゃない」

 そう言って、ふふっと笑う園香。確実にいつも通りデートだと思っている。
 彼女の隣りに並んだ扇は少し申し訳ない気持ちになって、しばらく黙ったまま海の方に目をやっていた。園香も海に向き直って、しかし目だけはこちらをずっと見つめている。彼女の不思議そうな眼差しを頬に感じながら、扇は先程の決意を自分自身に再確認した。来たばかりなのに真剣で張り詰めた空気が彼の周りを取り巻いていて、園香は何も言えずにいるようだった。

 どれくらいの時間が経っただろう。扇は視線をそのままに、真剣な表情のまま口を開いた。予想していた以上に、固い声が自分の口から出ていた。

「E・Cのことで、真面目な話があるんだ」

 そう言って園香に目を向けると、彼女は少し目を丸くしてこちらを見ていた。その瞳が次第に失望と不満に染まる。やはり最初に言っておいた方が良かったかと少し後悔しながら、扇は園香の返事を待っていた。
 そのうち彼女は唇を尖らせ、すねたように言い捨てた。

「扇はいつだって真面目でしょっ」

 ふんっとそっぽを向いてしまいそうな勢いだ。声が思いっきり不機嫌そうである。しかもちょっと上目遣いにこちらのことを睨んでいて、扇は内心苦笑を洩らしてしまった。本当に誰が相手でも感情をそのまま表に出す子だ。よくポーカーフェイスだと言われる扇とは大違いである。
 扇から視線をそらして、不満げに海を睨みつける園香。これは本題に入るよりも先に彼女をなだめた方がいいかもしれない、そう思って口を開きかけた扇を、園香の怒ったような声が遮った。

「いいわよ。……何? 麗牙の話?」

 棒読みのような気がするが仕方がない。扇も正面を向いて顔を伏せると、緊張を吐き出すように息を漏らした。そのまま静かに目を閉じる。園香の視線を感じる。声を落ちつけ、扇は言った。

「影晴のことだ。それに、俺達自身のこと」

 園香の周りの空気が一気に凍るのを感じた。ゆっくり隣に視線を戻すと、彼女は冷えた目つきで海の方に目をやっている。彼女のアップにした茶髪が、潮風を受けて毛先だけなびいている。ボリュームのある前髪も風に持っていかれているが、特に気していないようだ。ただひたすら唇を引き結んで前方を見つめている。口を開く様子はない。
 扇はしばらくそんな彼女を見つめた後、くるりと海に背を向け、柵にひじをかけてもたれかかった。前方に広がる石畳の広場は、小さな噴水がある以外は閑散としていてどこかさみしい。小高くなった波が崩れ水面に打ちつけられる音や、波が波を押し出す音が迫力を伴って背中に響いて来る。そのうち広大な海に自分の存在がかき消されてしまうような錯覚に陥って、扇はせかされるように柵から身を離した。そのまま再び海の方に——園香の方に体を向けると、彼女もこちらを振り返りつんとした表情で扇を見ていた。

 絶え間なく続く波の音。その中でひときわ大きな波の崩れる音が聞こえた時、扇はようやく口を開いた。

「この間、迅と俺が影晴の屋敷に行ったとき、俺だけ屋敷に残されただろう。あの時、影晴が言ったんだ」

 ごくりと唾を飲み込んで、ざっと周囲を確認する。大丈夫だ、少なくとも見える範囲に人はいない。
 扇は固い声で続けた。

「“E・Cへの依頼が増えてきたため勢力を拡大することになった。重大なことではあるので、一応月下白狼のリーダーである君だけには伝えておこう。ただ、任務内容はこれまでと変わらないし、グループも変わらない。だから余計な混乱を避けるためにも、月下の他のメンバーには内密にしておいてほしい”とな」

 園香が明らかに不審げな表情で目を見開いた。それを扇は静かに見返す。実際よりも強めな表現が多少混じったような気もするが、言われた内容はあっているはずだ。“勢力拡大”、“メンバーには内密に”。怪しすぎると、言われた瞬間扇はそう思った。どうしてこんなに怪しすぎる内容をよりによって自分に言ったのだろう、と疑問には思ったし、もしかしたら何らかの意図があってわざと言ったのかもしれないとも思ったが、かと言って手をこまねいて見ているわけにもいかない。

 やがて園香が考え込むように目を伏せ、調子の低い声で呟いた。

「ほんっとに怪しすぎるわね。逆に何か企んでそうで心配だわ」

 どうやら扇とまったく同じことを考えているようだ。思わず苦笑を洩らした扇は、唐突に園香の方に歩いていった。はっとして顔を上げた園香を、何も言わずに優しく抱き寄せ顔を近づける。強く、扇の腕をつかむ園香。そのまましばし2人の影が重なった。少ししてゆっくりと身を離すと、園香は頬を染めて満足そうな表情を浮かべていた。そんな彼女に、扇は落ち着いた声で言った。


「月下白狼を……いや、E・Cを抜けないか? ……一緒に」

Enjoy Club 2章 第1話『愛しき日常』(10) ( No.103 )
日時: 2011/09/06 20:58
名前: 友桃 ◆NsLg9LxcnY (ID: AEu.ecsA)


 急速に遠ざかっていく水の音。確かに前方には水平線が見えているはずなのに、その海すら存在を消し、まるで園香と2人きりの世界にいるようだった。園香は扇の右腕をつかんだまま、黙りこくっている。独り言のように、扇は呟いた。

「抜けられないかもしれない。駄目だと、影晴に言われるかもしれない。それでも、何もせずに信用のおけない奴に使われているのは、嫌なんだ」

 言いつつ顔をしかめると、園香がふっと微笑んだ。それはそれは大人っぽい、魅力的な微笑だった。

「いいわ。あたしも扇と一緒に行く」

 予想していたよりも迷いのない声音に、扇はほっと胸をなでおろす。彼女の自分に対する気持ちは知っていても、やはり少なからず不安はあるのだ。
 口元に笑みを浮かべたまま、園香は首をかしげた。

「迅とハルはどうするの? やっぱり一緒に抜ける?」
「それは本人に聞いてからだな。なにせE・Cを抜けるということは、能力を堂々とある程度の誇りを持って使える場がなくなるということだ。2人ともあまり能力を使っていないとはいえ、一応は一大事だからな」

 園香は黙ってうなずき、つかんだままの扇の腕を唐突に引き寄せ彼の体にもたれかかった。扇が見下ろす先で、彼女は恍惚とした表情を浮かべ目を閉じている。完全に緊張の糸がほどけた扇は静かに微笑んで、彼女の頭に優しく手を置いた。目の前に広がる深く広大な海は、静かに波の音を広げている。

 何となく、先程気付いたことを口に出して言った。

「……今日の服、新しいな」

 園香が瞼を上げる。

「それ気付いてくれるのうれしいけど、重大な話の後だとなんかタイミング微妙よ」

 そんなことを言いつつうれしそうな顔で、園香は澄んだ笑い声を上げた。


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