コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- クノンと夜に消える少女
- 日時: 2010/06/30 18:53
- 名前: ⅩⅣ歳 ◆mu0IJdYU3g (ID: cRxReSbI)
お初です、ⅩⅣ歳(じゅうよんさい)で〜す。
私はいろんな作品に触れたり描いたりしたいな〜と想っているので、
途中で諦めたりとかしちゃうかもです。
でも、今回のはワリと続けられそうな(……予感がする)ので頑張りたいと思います。
以下↓登場人物とか。
主な登場人物
・端峰 昏音/はしみね くのん 男
性格以外は殆ど普通な中学二年生。変態にモテる。
・アルシェ・ヒューイック 女
国籍不明の魔法使い少女(変身なんかしない)。
・霧林 伸太/きりばやし しんた 男
吐血というふざけた特技を持つ少年。通称「のび太」。
(;~〜^)う〜ん的などうでもいいコーナー(ここだけは毎日書きます)
- Re: クノンと夜に消える少女 ( No.2 )
- 日時: 2010/06/27 19:30
- 名前: ⅩⅣ歳 ◆mu0IJdYU3g (ID: cRxReSbI)
Fakerさん、
そいつ、友人とかじゃなくて〝知り合い〟なんです
なんかスイマセン……
- Re: クノンと夜に消える少女 ( No.3 )
- 日時: 2010/06/27 19:34
- 名前: Faker (ID: w79JdDm2)
知人の方ですか。
こちらこそ失礼しました。
しかし、何となくで電撃大賞は凄いですなw
その言葉から凄く実力が高いんではないかと予想してたりします
- Re: クノンと夜に消える少女 ( No.4 )
- 日時: 2010/06/27 19:39
- 名前: タケシ (ID: cRxReSbI)
……なんかブログっぽい感じだな。
けどこういうのが案外面白かったりするから応援するよーwww
がんばれーww
- Re: クノンと夜に消える少女 ( No.5 )
- 日時: 2010/06/27 19:41
- 名前: ⅩⅣ歳 ◆mu0IJdYU3g (ID: cRxReSbI)
すいません、もうすぐ夕食なんて十分くらい落ちます。
そして復活後、長い長いプロローグ載せるので——チャオっ(なんか違うなあ……)
- Re: クノンと夜に消える少女 ( No.6 )
- 日時: 2010/06/28 19:03
- 名前: ⅩⅣ歳 ◆mu0IJdYU3g (ID: cRxReSbI)
【現の実の味】
偶然なのか、必然なのか、そのどちらでもなくただ冗談なのか——
——真実とは、求める者にしか目の当たりにできないようにできていた。
1.
「ねえクノン、顔色悪いよ、大丈夫?」
大丈夫じゃねえよ、近寄んな、どっか行け、あ! UFO!? と、いずれのどれも声にならなかった。
クノン——端峰昏音(はしみねくのん)は重い目蓋を開き、眼前の少女に問いかける。
「……なぜにボク? 話し相手なら他にいるでそ? 新手の嫌がらせかい?」
「……」
「ま、別にいいけど……」
視線を少女から手にある本に移す。少女は口籠もりつつも何か言いたげな目で見てくるが、それを余所にクノンは隠しボスレベルの睡魔と抗戦中。さして仲がよくない相手よりも学校で寝てしまうことの方が嫌だった。
「……」
「…………?」
沈黙の続く中、クノンは眼前の少女——アルシェ・ヒューイック——がどうして去ろうとしないのか疑問に思った。
現在は昼休み。『外に出て遊ぼうキャンペーン』というわけがわからない活動に参加する者もいれば、受験が近いため図書室で勉強している者もいる。その二つ以上やることもあれば、実際にやっている者もいるだろうが、教室にはクノンとアルシェしかいなかった。——故に、教室を出て行くなり自分の席で読書するなりと、それがクノンの予想だった。
しかし、アルシェは一向に動こうとせず、ただただクノンを見つめている。
そして、なんの冗談だろうか。アルシェはポケットに手を突っ込むやカッターナイフを取り出した。
「なッ!? お前ッ——それ校則違反だぞ!? ハサミまでならアリかもだけど、カッターはナシって先公言ってたぞ!?」」
「そっち!? えっ、そっち!?」
「え? どっち?」
クノンは芝居がかった様子でキョロキョロろ首を横に振る。アルシェが襲い掛かってこようものなら、四肢を引き裂き鼻の骨を圧し折って硫酸ぶっかけるくらいの覚悟はできている。——なぜなら、刃物向けてくるってことは死ぬ覚悟ができてるってことだからね! と内心好戦的な考えが浮かぶ。
しかし、中二風情にできることなどたかが知れていた。
「……クノン、本当にどうしたの?」
——そっちこそどうしたのッ!?
隙を装うためのそれが、まんま隙となってしまったのだ。笑えないにもほどがある。
現在、アルシェはカッターナイフをクノンの喉元に突きつけている。引こうものなら喉笛を掻っ切るといわんばかりの視線を向けてくるのだ。男女どうのこうのの問題ではない。そもそも正気沙汰ですらない。
「落ち着けヒューイック。まずボクが何をした? え?」
「『大丈夫じゃねえよ』とか『近寄んな』とか『どっか行け』とか『あ! UFO!?』って邪険に扱った」
「でも口に出してないよねッ、ねッ!? どうして? なんでわかんの? ってゆうか最後のUFOって意味なくない? ねえッ!?」
「だって……今日の朝ご飯、ちくわ一本だけだったんだもん……」
知らねえよ。つーかノリ悪ぃんだよ、アルシェに純粋な殺意が芽生えてきたクノンだが、こんなことで取り乱してはいけないと息を整える。
「なあヒューイック。ここは落ち着——ちょちょちょッ、刺さる刺さる刺さるッ!?」
「あたしをヒューイックって言うな!」
「じゃあなんと呼べと? ヒューイック様? ヒューイック様と呼べと!?」
「普通にアルシェって呼んでよ!」
「オーケーオーケー、アルシェ。カッターを下ろして二歩さがれ」
「五歩でいいよ。ハンデあげる」
「まだなんかする気かよ……」
ため息を吐き、アルシェが五歩さがるの確認するや全力ダッシュ。恐ろしい敏捷速度でアルシェが追跡してきたとこをを狙い、肩にかけていた重さ八キロはくだらないバッグを投げつける。ざまあみろ。
——と、油断して足を止めたクノンはそれが悪手だったことに気づく。
相手が女の子だから、怪我をさせてはいけない——ということではない。バッグの中身の教科書類が折れ曲がる可能性を考慮してまで投げた。しかし、相手は国籍不明の怪しい妖しいクラスメイト、アルシェ・ヒューイックである。いつぞや黒板に魔方陣的なものを書いて、種も仕掛けのない黒板を発光させた上、魔物的な何かを召喚した事実は変わらない。仕返しに異世界にでも飛ばされたら取り返しがつかない。
クノンは骨折覚悟で投げ付けた重量バッグに、本気の蹴りを入れた。
ギシッ——
足首あたりが軋んだ音なのか、それとも別の何かなのかはわからない。ただ、帰り道では片足を引きずり無様になることを予想した。いうまでもなく足に激痛が走る。
「ぐぅ……」
——い、痛ぇ。マジ痛ぇ……うぅ……い、痛ぇ……。
汚い床で悶えたいクノンだったが、無駄に勝ち誇ったようなアルシェの顔が気に入らなかったため、恨み辛みの感情が不幸な少年を支配した。殺意にも似た想いがクノンを支えている。
「と、とりあえずですね、ボクじゃヒューイッ……アルシェさんのオトモダチとやらにはなれないと思うんです。だから……」
「だから……ボクを一人に……、そっとしておいてほしいんです……」