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元彼はアリですか?ナシですか?
日時: 2010/07/17 14:38
名前: 紗琳 (ID: WKZwKa5Q)

初めまして!
前までは違うサイトで小説を書いていたので知らないと思いますが
紗琳[Sarin]です^^
がんばるのでお願いします♪

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Re: 元彼はアリですか?ナシですか? ( No.2 )
日時: 2010/07/17 14:47
名前: 紗琳 (ID: WKZwKa5Q)

登場人物



新稲 月 ニイナ ルナ
女子。
5/6生まれ。



緑端 太陽 ミドリハタ タイヨウ
男子。
6/5生まれ。




以上ッ!


(嘘です^^; もっと出ますけど今のところはこれだけです)


Re: 元彼はアリですか?ナシですか? ( No.3 )
日時: 2010/07/17 15:03
名前: 紗琳 (ID: WKZwKa5Q)





「月!」




「……太陽____」




ねぇ、どうして再会なんてしてしまったの?




______数時間前




「舞癒[マイユ]。今日 何日?」



「ん?五月六日____。ってぁッ!」



「な、何!?」



あたしはいつものように友達の舞癒と話していた。




「今日 あんた誕生日じゃん!なんかおごるよ!」



「マジ?さんきゅー!」



舞癒に言われるまで自分が誕生日だって事を忘れていた。



そして、あの事も_____。





「マックでいーよね?」




「えッ!ショボッ。誕生日なのにィ」




「あほ、あんたもおごってくれたのミスドじゃんか」




「ちぇッ」




「はい、文句言わない。あ、あの____」




舞癒が注文をしようとしたとき一人の男の子が急いだ様子で




「メガマック 4個!」



と大きな声で言った。




舞癒は気の強いほうだし曲がった事が大ッッ嫌い。



もちろん 男の子に怒鳴りつけた。




「ちょっと!?あたしら今注文しようとしてんの!割り込みしないでくれる!?」



「はぁッ、ちょっとくらいいいだろ。ケチケチすんなよ、な……」



顔を起こした男の子の声が止まった。




さらっとした黒い髪。



パッチリとした目に大きい背。




どこかで見た事のある 面影____。




「嘘……」



「月……?」



「太陽……?」




______会ってしまった。




会いたくなかった人に。




会ってはいけない人に_____。



Re: 元彼はアリですか?ナシですか? ( No.4 )
日時: 2010/08/17 13:16
名前: 紗琳 (ID: /5HKG0DI)





「へ?知り合い……?」



舞癒がきょとんとした目で二人を交互に見た。



知り合いは知り合い____だ。




でも友達じゃない。




恋人でも、ない。





「久しぶり、月」




「……何それ。嫌味のつもり?」




「まさか、ンなわけ____。ッ!ヤベェッ、後3分しかねぇ!」





「はぁ?」




「じゃあまたッ!」




「……アンタとなんて一生会いたくないわよ!!」




久しぶりに大声を出した。



「あっ、それと。もし良かったらさ俺らやり直さねぇ?あーッ!あと二分半!」




それだけ言うと太陽はダッシュでマックを出た。




そばにいた舞癒がびっくりした顔で話しかけてきた。




「月、知り合い?」




「______元彼!!」





「へッ?マジで!?名前 なんてゆーの?」




「……太陽。緑端 太陽」



「月と太陽?面白いカップルだね」




「やめてよ。もう昔の事だし」





変わってなかった。




でも、少し大人っぽくなってた。




もう、思い出したくない過去だったのに。




君と出会ったことも君との別れも記憶から消してしまいたかった。




外に出ると雨が降っていた。




「雨?折りたたみ傘持っておいてよかったー」




あの日と似たように……、ううん。




同じように雨が降り続いていた_____。

Re: 元彼はアリですか?ナシですか? ( No.5 )
日時: 2010/07/20 18:09
名前: 紗琳 (ID: gJZglt4F)





「……つき?」




「え?」




君と出会った小学生五年生の春。



引っ越してきた君にさっそくあたしは名前を聞かれた。



「……時々言われるけど、これは『つき』じゃなくて『るな』って読むの」




「あぁ!ごめん。俺 漢字とか弱くてさー」




「いいよ、別に。えーっと……」



「緑端 太陽。太陽でいいから」




思春期を迎える小学五年生には下の名前で呼ぶのも勇気がいる事だった。



「し、下の名前……?」




「うん。あ、月って呼んでいい?」




「いいけど……」




その日から徐々にあたし達は仲良くなった。




それからしばらくして___





友達に







「好きな人って誰?」




と、聞かれるとあいつ____





       太陽の顔が浮かぶようになった。




でも、叶わない恋だと諦めていた。




だって、同じクラスの美嚢 乃 ミノウ ナイ も太陽の事を好きだったから。



美嚢さんはざっくりいうともてていた。




だからあたしには告白する勇気さえ出なかった。




それから美嚢さんが告白した、という噂を聞いた。




太陽には何も聞かなかった。





聞けなかった。




「付き合ったの?」って言って「うん」って言われるのが怖かった。




その事件から数日後。




「月ぁ、早く来ないと遅れるよー」




「ごめん、忘れ物した!先行ってて」




家庭科の授業のノートを教室に忘れたのに気づき教室へとUターンした。




(……ったく、面倒くさ)




そんなことを思いながら教室に行くと 声がした。




「ねぇねぇ、緑端。太陽って呼んでいい?」




同じクラスの女子の声だった。




「え?」



その質問に太陽が聞き返した。



「いや、だってさ……。新稲さん呼んでるから__」




「ああ、そうだっけ……」




あたしは教室に入れないままドアの前で突っ立っていた。



心臓がドクンとなった。





(やだ……。あたし以外の女の子が太陽って呼ぶなんて……)



すっごい自己中心的だけどこう思ってしまった。




「ね?」




「んー……、 ダ メ 」




(……え!?)





「!? どうして?新稲さんは呼んでるじゃん」




「___悪ぃケド俺 特別に思ってる子にしか下の名前でよばせないから。……ごめんな?」




「え!?緑端って新稲さんのこと____」




「ちょっと、新稲さん?もう、とっくに授業始まってるんですけど。あら!あなたたちも!」





(やばぁ……。家庭科の松栗!)



タイミングの良すぎるところで家庭科の先生があたしたちに声をかけた。




「え?!新稲さん、聞いて____」



「職員室に来なさい!!」



あたし達はしぶしぶ職員室へ行った。



「……太陽。さっきの嘘だよね……?」




廊下でボソッと聞いてみた。




「……俺は本気。月は俺のことどう思ってる?」




「え……?」




「……月も俺のこと好きだろ?」




「はぁ?!この自意識過剰____」




「俺って自意識過剰男?ただの俺の思い込み?」




そう聞かれるとそうだよ、と言えなくなった。




それに初めから合っている。




あたしも____




「太陽のこと、好き……」




「マジで!?」




こうしてあたし達は付き合い始めた。




ずっと一緒にいるんだと信じて疑わなかった。



だけど_____






「ごめん、月」




あたしたちに突然の別れがやってくる。

Re: 元彼はアリですか?ナシですか? ( No.7 )
日時: 2010/07/23 15:48
名前: 紗琳 (ID: ObGpZ63u)





「太陽、今何て_____」



「ごめん、月」



太陽は小さな声だったけどはっきりとあたしにいった。



あたしが絶対聞きたくなかった言葉。




聞く事はないと思っていた言葉。




「太陽____」




確かに




              「別れよう」って。




「本当にごめん」



「ね、ねぇ。どうして?あたし、何かした?太陽の嫌がる事___」




「違う!!」



不安そうに問いただすあたし。



それに大きな声を上げた太陽。



「月は悪くない。悪ぃのは俺なんだ……!!」




「……太陽、聞かせて。理由」



「……鬼気澤と付き合うことになった」




鬼気澤 沙穂[キキサワ サホ]。



知ってる。



話したことはそんなにないけどクラスのリーダー的存在。



苛めの事とかを仕切るのも鬼気沢さんだって聞いた。



「そ、そっか。鬼気沢さん、可愛いもんね」




「ち、違うよ。俺は今でも____」




「いいよ、言い訳しなくても。今までありがとう。じゃ」




「月……」




このままかっこよく歩いていこうと思った。



涙なんて絶対見せずに。




でも、無理だった。



「……太陽最後に一個だけ聞くね。もう、やり直す事は出来ない?」




「……ああ」




「そっか。わかっ____」




もう駄目なんだ、とそう思った瞬間。




大量の涙が目から溢れ出した。




「さようなら。太陽」





走ってその場から離れた。




いつの間にか大雨が降っていた。


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