コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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失敗作の保管場所
日時: 2010/12/23 19:54
名前: 玖夙友 ◆LuGctVj/.U (ID: Omw3dN6g)

 えー、タイトルどおりっす。
 これは自分の失敗作の保管場所で、主に掌編です。
 どうすれば面白くなるとかそういうアドバイスとかあったら是非ともコメントくださいっ!


 以上!

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Re: 失敗作の保管場所 ( No.1 )
日時: 2010/11/26 22:46
名前: 玖夙友 ◆LuGctVj/.U (ID: Omw3dN6g)



 おれは、自分のダメさがいまいちわからない。
 それは多分、「知識に乏しい、理解できないからバカ」ということになるのだろうか。
 無意識のうちに身体は傾き、しかし倒れようとすれば必死にバランスを取ろうとして転んでいる。
 前向きでも後ろ向きでもなく、ただただ下向きに直向きに生きてきたつもりなのだが——



「よぉ、どしたよそのニヤけた顔は。あの人となんかあったですか?」
 おれがそう尋ねると、未柄(まがら)は嬉しそうに応えた。「うん、実はね——」
「今朝、学校来るときにあの人と手ぇ繋げちゃった!」
「ほぇ、そりゃよかったじゃないですか! 『けいおん!』のあのシーンみたくほんわかしてたですか? 空からシジミ降ってきたですかっ!?」
「……は?」
 冷たい目で見られた。
 可愛くないやつだぜ。特に顔が。
 いや、こいつの性格はそんな嫌いじゃない。つか、そもそもこいつのことは嫌いじゃない。好きだ。
 話もなんとか噛み合ってる。未柄は普通に女子だし——まあ見てくれは美少女なぞとは程遠いものの——ところどころ仕草が可笑しい。
 ——つか、こいつ見てるとこの「可笑しい」が「可愛い」に直結している気さえしてくる。
 そんなことを考えるおれだが——おれは、こいつをいじめていた過去を持っている。
 毛嫌いの視線を向け、わざと聞こえるようにサイアクとかマジサイテーとか口走り、その他幼稚な嫌がらせの連発させた。
 しかし——


 おれがそんな目に遭っていたら、自殺しても可笑しくない。


 二年間、である。
 いじめが続いた期間。
 たかが二年。されど二年。
 おれが知っている限りでは、この未柄はそんな嫌がらせを二年も堪え、なおかつそんなおれと普通に会話している。
 未柄がいじめに遭っていたのは小学生時代。現在は中学二年。
 ……正直、目の前の未柄が怖くて堪らないというのが現状だ。
 昔は嫌いだから別にどうでもよかった。いなくなってくれても別にいい。勝手に忘れてやるからとっとと失せろとも言ったかもしれない。
 けれど、いまはわかる。
 どんなに残酷で陰惨だったのか、どうして自分があんなことをしてしまったのか後ろめたくて死にたくなるくらい。
 いや、未柄がおれの死を望んでいるのなら、もし本音でその思いを告げてくれたのなら——おれは、こんな命どんな風に捨ててやってもいいと思う。
 なに、別にロマンチストなつもりは全然ないよ。それに罪滅ぼしがしたいわけじゃない。
 ——ただ、自分に吐き気がするだけさ。
 友達のいないおれに、構ってちゃんの見え透いてるおれに、優しく話しかけてくれる未柄に甘えてるおれに。
 死ねばいい、って。
 誰が言ってくれたか。そいつもある意味優しかった。またお目にかかれたら、出会い頭に「ありがとう」と言ってやろう。

 さて。
 いまおれの目の前に、未柄がいる。
 視界にはムカつくやつや、いなくなってほしいやつがわんさかいる。
 その中に、おれみたいなやつは、果たしているんだろうか?
 無駄に不都合なくらいに友達がほしくて、構ってほしいがために変な風を装うやつ。
 もしいたら、見かけたら、見抜けたら——

 是非とも、友達作りの初心に帰って、子供らしく「お友達になってください」とでも言ってみるか。

「……おーい、目がどっか宙を見てるぞー?」
「ん? ああ、ごめんです。チョイとおれ、友達がほしいなぁーとか思ってて。時たまこう、ぼぉーとするんです」
「ふぅん。どうでもいいけどさ、友達って量より質じゃない? ああ、悪い意味じゃなくてさ」
 多すぎると集られてつまんないだけだよ、と未柄は言った。
「どゆこと?」
「カツアゲとかされたり、なんかお昼ご飯奢らされたり」
「……なるほど」
「だからさ、変に多くなくても、気が合ったりいい人とかだったら、それでいいんじゃない?」
 いーこと言うねキミ。
「そぉですね。いま友達いなくても、そのうちできるかもですね」
「え? 私は友達のうちに入ってないのか組田(しきだ)? え? え? どうなの?」
「さぁてね」



 おれは、自分のダメさがいまいちわからない。
 それは多分、「知識に乏しい、理解できないからバカ」ということになるのだろう。
 無意識のうちに身体は傾き、しかし倒れようとすれば必死にバランスを取ろうとして転んでいる。
 前向きでも後ろ向きでもなく、ただただ下向きに直向きに生きてきたつもりだ。
 けど——


 それでもやっぱり、何かといまのまんまが一番好きだったりする。
 なぜかって? そりゃあアレだよ。

 今日放送するアニメがまだ、最終話の回じゃないからさ——。


Re: 失敗作の保管場所  参照と返信の比率が…… ( No.3 )
日時: 2010/11/28 00:26
名前: 紫 刹那 (ID: W2ayHrHb)
参照: http://ameblo.jp/bloom-being/

こんばんは。
はじめて読ませていただきました。
楽しかったです^-^
個人的には一つ目の小説が好きです。
これからも頑張ってくださいね!!


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