コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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      (  v o l u m e .  )
日時: 2011/02/26 19:15
名前:  綾莓. ◆83sPk9nC26 (ID: 5RAlDtaS)

 - 喉が張り裂けそうなくらい
         ———…叫びたいの。 -


 
  (  大 好 き 、 だ よ  )

  ********

  初めまして、綾莓です(^ω^)◎.
  駄文ばかりしか書けませんが、頑張ります♭、
  アドバイスよろしくです*.
  おともだち募集中です\^^/*
  見かけたら声かけてみてください★!、

 
  ♭2月24日
   執筆開始〆

  ♭お客様、
  友美さま
  ゆあさま

  thank you◎.

  ♭「 volume. 」 story

  「 volume. 」Cast >>01 「 volume. 」Prologue >>02

  .01 * >>03 .06 * >>
  .02 * >>04 .07 * >>
  .03 * >>06
  .04 * >>11
  .05 * >>

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Re:       (  v o l u m e .  ) ( No.2 )
日時: 2011/02/24 20:26
名前:  綾莓. ◆83sPk9nC26 (ID: 5RAlDtaS)


 ♭ Prologue

 
 
いつも伝えられずに、言いたいことは全部文字。
わたしは生まれつき声が小さく、皆から聞き返されることが山々ある。
わたしだって、皆と話して、恥ずかしい事や、怖い時は精一杯叫んで。
そんな普通な女子高生として過ごしたいけれど、声が出ない。

そんなわたしを庇ってくれる"君"は優しくてかっこよくて、皆に人気で。
わたしとは正反対の暮らしをしているよね。
そんな君が、なんで言いたい事も言えないわたしの事を庇ってくれるの?
ひとりでは何でもできないわたしには、あなたが必要ないといけないの。
変わりたいけれど、"君"という優しい存在を失いたくないよ。

          










          迷惑かけたくない。
          優しい君を、失いたくない。















ふたつの"想い"が交差する。
さあ、わたしはどうすればいい——…?

Re:       (  v o l u m e .  ) ( No.3 )
日時: 2011/02/24 20:57
名前:  綾莓. ◆83sPk9nC26 (ID: 5RAlDtaS)


 ♭ Volume . 01




 
陰からずっと見ていて、言いたいことがあります。
ずっと溜めていた、この桜色の淡い気持ちは、もう誰にも止められない。


           「 好きです 」


わたし、紗月 美声 はひとりごとのように呟いた。て言うか、まるっきりひとりごとなんだが。
わたしは生まれつき声が出なくて、言った言葉も「 え? 」と聞き返されてしまう事が凄く多い日常を過ごしている。
わたしだって、恥ずかしい時や怖い時。心から思い切り叫びたいよ。
でも、"君"を失いたくないから。
でも、"君"に迷惑をかけたくないから。
ふたりのわたしが、心の中で言いあう。
"君"とは、いつもわたしを庇ってくれる幼稚園から一緒の幼馴染の、沢渡 恵太 のこと。
声が出ないわたしの言葉を、いつも聞き取って伝えてくれる、とても心優しいわたしの大事な幼馴染。
恵太はかっこよく、異性・同性どちらからも人気者である。そう、わたしとはまるで正反対の人だ。
何でそんな人がわたしの事を庇ってくれるのかは、わたしでさえ分からない事。
だけどわたしはそんな恵太を、昔から好いている。

(  何こいつの声、意味分かんない  )

わたしと出会って近寄ってきてくれた人は、こう告げて皆離れてゆく。
そんな時も恵太は、わたしの事を庇ってくれたよね。
わたしに友達が居なくて、泣いている時も隣に居てくれたよね。

だから、君は人気者なんだ。
わたしが君と対等な人間でいたら、きっと君はわたしに構ってくれなかったよね?

君が好き。

 ———*.

「 よ、美声。今日の喉の調子は? 」

いつものように、恵太が声を掛けてきた。
いつも恵太がわたしに言う一言目は、「 喉の調子は? 」だ。
心配してくれるのは嬉しいけれど、そんなすぐに治るようなものではないだろう、わたしの場合。

「 ん…だぃじょぅぶ…ヵ…な 」

弱弱しい声で、わたしは"大丈夫"と返した。
全然、大丈夫じゃないだろう、絶対。

「 え、…ああ、全然大丈夫じゃないだろ 」

理解するのに時間があった。
理解と言うか、聞き取りずらくて、何て言ったのかを確かめていたのだろう。
他人は「 何て言ってるの? 」と言うパターンを、恵太はちゃんと理解して受け答えをしてくれる。
そこからまず、いいんだよね…

そうして、わたし達は歩き出した。
え?どこへって?

学校。
わたし達が通う、高校へ。

(  V o l u m e .  )

Re:       (  v o l u m e .  ) ( No.4 )
日時: 2011/02/25 17:25
名前:  綾莓. ◆83sPk9nC26 (ID: 5RAlDtaS)

 ♭ Volume .02

 

自宅から学校までは、そう遠くはない。わたしが痛いのは別に足とかそういうもんじゃないから、別に登下校にはきっぱり問題はない。
けれどその時だって、恵太はわたしの心配をしてくれる。「 疲れない? 」とか、「 喉の調子は? 」とか。
確かに、歩いていると口に空気が入って少し痛む時があるけれど、それ以外は問題ない。
恵太って、心配性なんだなと、他人からも気づかれている始末。

まあ、そういうところが好きなんだけど。

 ————*.

「 おはよー恵太っ! 」
「 よおっ! じゃ、美声鞄置いて大人しくしておきな 」

学校に着くと、すぐさま恵太の元へと友達が待ってましたとばかりに、飛びこんできた。
けれど恵太はそんな時にも、人目を気にせずわたしの事を構ってくれる。
けれどわたし、恵太に一言もお礼言った事ないんだよね。
たった一言の、"ありがとう"さえも。
勇気があれば、きっと言えるはずの言葉も、わたしは言えない。
別に言えない事はないけれど…何か後ろめたいって言うか。
とりあえず、わたしはこのままでいいのかなって、時々思うがある。

「 ぅ、ぅん… 」

小さい声で返事をしたけれど、恵太は聞こえてないみたい。友達と、自分の席へと歩き出した。
返事さえも普通に言えないんだ。











わたしの、ばーか。



 (  V o l u m e .  )

Re:       (  v o l u m e .  ) ( No.5 )
日時: 2011/02/25 17:34
名前:  綾莓. ◆83sPk9nC26 (ID: 5RAlDtaS)


 どんどん、
 こめよろしくおねがい
 しますー.

Re:       (  v o l u m e .  ) ( No.6 )
日時: 2011/02/25 17:48
名前:  綾莓. ◆83sPk9nC26 (ID: 5RAlDtaS)


 ♭ v o l u m e .03

 

「 起立、礼 」
「 お早うございます 」
「 着席 」

朝のHRが始まった。挨拶の次は、出席。女子は後の方だから、少しだらんとした体勢で待っていても、別に何とも言われない。
逆に男子は呼ばれた後は自由タイムだから、まあ男子の方が有利だろうか。

「 沢渡。沢渡恵太 」

恵太が呼ばれた。けれど恵太は後ろを向いていて、先生が呼んでいるのに、気づきはしなかった。
恵太と話している男子も、恵太が呼ばれているのに気づいてない様子だった。
恵太が話してる男子の隣の席は、丁度わたし。
今恵太に伝えないと、恵太が叱られちゃう…
その時わたしは痛い喉を振り切って、声を出した。

「 け、恵太…呼ばれてるよ… 」

振り切ったのにもかかわらず、まるで聞こえない声の"ボリューム"だった。
そう、恵太はまったくもって気づいてはいなかった。
けれどわたしは、負けじと声を出した。

「 恵太ってば…叱られ…ちゃうょ… 」

最後の言葉が下に下がった。
あああ、駄目だ全然聞こえてない…
教卓を見ると先生がイライラしてた。
や、やばいよね、この状態…

「 け、恵太ってばぁ… 」

もう一度呼んだけど、気づいてはくれなかった。
恵太が気づいてないんだから、隣の男子もまったく気づいてはいなかった。
ええい、もうっ…

「 け… 」

もう一度勇気を出して、振り絞った声を出そうとした瞬間

「 沢渡恵太!お前は先生の声が聞こえんのか!? 」

ついに先生が声を張り上げた。
あ、あちゃ〜…。

「 えっ、呼んでたんっすか!? 」
「 ああ、ずーっと呼んでいたぞ!なんだ、先生に対する嫌がらせか!? 」

そんな事、恵太がするわけないじゃん…
その時、そう言えばよかったのに。
勇気を振り絞って、先生に言えば良かったのに。

"恵太がそんな事、するわけ有りません"

——…って。

「 罰として、反省文400文字だ!! 」

今日の先生は機嫌が相当悪かったのか。恵太に反省文と言う罰を与えた。
わたしのせいだ。わたしが、もっと聞こえるような声を出せば、恵太は叱られる事なんてなかったのに。














喉が、頭が、痛い。

(  v o l u m e .  )


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