コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- サクサク刻まれる時☆
- 日時: 2011/05/04 21:21
- 名前: 桜大根 ◆nOYt2SrT96 (ID: jusjvnjl)
- 参照: 地球の真ん中でにんじんが回ってる。。
ハイ!初めまして!!
このジャンルには初めて書きます!
暗くなったり明るくなったりする小説の予定なのでww
あと、文章下手くそなので、意味不明な文があったら、優しい目でスルーしてやってください。。
アドバイスや、感想があったら、ドシドシください!!
デハデハ、そろそろ私はバーチャル世界の扉を開くといたしましょう。
開け!扉ぁ!!
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- Re: サクサク刻まれる時☆ ( No.1 )
- 日時: 2011/05/04 21:38
- 名前: 桜大根 ◆nOYt2SrT96 (ID: jusjvnjl)
- 参照: 地球の真ん中でにんじんが回ってる。。
「ねぇ、イチゴの気持ちって考えたことある?」
妹が突然、言った。
フォークで苺を突き刺し、それを眺めつつの言葉だ。
そんな彼女の姿をながめつつ、秋人(アキト)は感情のない声をだす。
「苺の気持ちって、子供みたいなこと言うな?」
「別に子供じゃないもん。お兄ちゃんには分からないと思うけどね、思春期の女の子はみんなこんな感じのことを考えてるんだよ。」
そうなのか?とテーブルの向かい側に座る妹を疑いつつ、秋人は食パンをくわえた。
「お兄ちゃんは考えたことないでしょ?苺の気持ち。こんなふうに私に見つめられて、この子は今何を思っていると思う?」
つくずく思うがオレの妹は変人かもしれない。
だってもう中学2年生だぜ?
小学生がこんな事を言うのはわかるけど、中学生が真面目に言ってくるなんて・・・オレは考えられないね。
「苺の気持ちなんて知る分けないだろ?想像はできるけど、誰も自分以外の者の気持ちなんて本当の意味で分からないって。」
秋人の苦笑交じりの返事に妹は実の兄の相貌をジィッとみつめた。
「・・・本当にそう思う?それはお兄ちゃんだけなんじゃないの?もしかしたら、この世界に一人くらい皆の本当の気持ちを理解できる人がいるかもしれないんだよ?」
妹の言葉を聞きつつ、秋人はカバンを手に椅子から立ち上がった。
学校へ行くのだ。
「・・もしもそんなヤツがいたら会ってみたいね。」
そしてリビングを、廊下を、玄関を、家を、飛び出した。
さっそく妹の言葉を頭から消去したオレは学校用の人格に自分の頭を切り替えた。
この時のオレは妹の言葉などなんの意味もない、呪文程度にしか思っていなかった。
- Re: サクサク刻まれる時☆ ( No.2 )
- 日時: 2011/05/04 22:56
- 名前: 桜大根 ◆nOYt2SrT96 (ID: jusjvnjl)
- 参照: 地球の真ん中でにんじんが回ってる。。
学校についた。
校門の両サイドには満開の桜が咲いており、輝かしいばかりだ。
秋人は生徒が3,4人くらししか出入りしていない校門に一歩、足を踏み入れた。
なぜ、生徒が少ないのかというと、今の時刻は完全登校時刻の35分まえ、7時55分だからだ。
ほとんどの生徒は15分前に来るのだが。
秋人はプライドが人一倍高い、優等生なため、こうして人よりも早く来るのだ。
教室、2年A組に入ると、同時に声をかけられた。
「おう、おはよう。・・・今何時?」
桜野 航大(サクラノ コウダイ)だ。
彼は秋人がどんなに早く学校に来ても、かならず自分より先に教室に入っている。
そして、誰かが入ってくるまで自分の机でグースカと寝ているのだ。
秋人はニコヤカに学校用の人格を作った。
「・・おはよう。7時56分だよ。・・いつも朝早いね。」
航大は秋人の言葉に茶髪の寝癖を直しつつ、だるそうに言った。
「・・まぁね。親が俺にそうさせるからさ。ってかお前こそ速いな。」
言葉と同時にあくびをする航大を秋人は眺めつつ、自分の席まで歩いていた。
ちなみに秋人の席は教卓のまん前だ。
優等生なのに、と思った方もいるだろうから説明しよう。
秋人は学校用の人格が優等生なだけで、実際学習の成績は悪い方なのだ。
机の横にカバンをかけた瞬間、航大がふいに秋人をよんだ。
「・・・なぁ、アキ。こっち来いよ。ちょっと話さない?」
「・・・あぁ、いいよ。」
めったに航大とは話さないのにめずらしいな。そう思いつつ、秋人は彼がいつの間にか座っている、窓の方へ歩み寄った。
「野球部、朝練してる。すごいよな。俺にはまねできねぇ。」
秋人は窓をあけて外のグラウンドを見た。
「あぁ、本当だ。」
グラウンドを囲む桜の花は満開で、必死に練習する野球部をイッソウ輝かせて見せる。
「・・・・・」
フと、航大が無言になった。
どうしたのだろう?と思い彼のほうを見ようと顔を動かした瞬間。
「・・・・・ゴ・・・ン」
何かのぼやき声と同時に秋人の体は中をまっていた。桜の花びらのように。
窓から放り出されたのだと分かったのはその0.00009秒後だ。
——ねぇ、イチゴの気持ちって考えたことある?
妹の問いが頭をよぎる。
秋人は頭の中でその言葉に返答をした。
——イチゴの気持ちは分からないけど、宙を舞う桜の花びらの気持ちならわかる。だって俺は今、宙を飛んでるから。
秋人は教室の窓をチラリと見た。
航大の姿がハッキリと見える。
「・・・なん・・・で?」
この時の秋人の中にはそれほど、絶望感はなかった。
ただただ、疑問だけの脳内。
秋人は言葉と同時に体中にものすごい衝撃を受けて、意識を失った。
- Re: サクサク刻まれる時☆ ( No.3 )
- 日時: 2011/05/05 22:16
- 名前: 桜大根 ◆nOYt2SrT96 (ID: jusjvnjl)
- 参照: 地球の真ん中でにんじんが回ってる。。
ブンブン・・・・ブンブン・・・・
——何か、か細い音がする。
秋人はどこかで聞いたことのあるような無いような音で目を開けた。
一番最初に視界に入ってきたのは・・・・ハエだった。
「・・・・・ここ・・は・・・?」
体中のあちこちが痛い。特に腰が。
秋人はムクリと起き上がった。
ガサッ。
後ろで袋の音がする。
振り向くと、ゴミが大量に入ったゴミ袋がそこにあった。
秋人はゴミ袋の上で、気絶していたらしい。
「・・・ぇ?俺って捨てられたの?」
秋人はつぶやいてみた。
辺りに人の気配は無く、ただ自分の声がこだまするだけだった。
そこはビルとビルの間の、ゴミ捨て場のようだ。
ビルの陰に隠れているため日の光は当たっておらず、そこの場所全体がジメジメとしている。
「・・・俺はどうして・・ここにいるんだ?」
記憶の中をさまよっていること一分間。
——思い出した。
確か、教室の窓から放り出されたんだ。
桜野航大に、突き飛ばされたのだ。
俺は立ち上がった。
ゴミ袋の上に座っていた部分はしめっていた。
いったいどのくらいの時間、ここにいたのだろうか。
- Re: サクサク刻まれる時☆ ( No.4 )
- 日時: 2011/05/07 11:56
- 名前: 桜大根 ◆nOYt2SrT96 (ID: jusjvnjl)
- 参照: 地球の真ん中でにんじんが回ってる。。
ビルの隙間から出た秋人は辺りを見回した。
どうやらここは、学校から40分歩いたところにあるこの町の都会だ。
どうやってここに連れてこられたのかは分からないが、航大に数名の協力者がいるという事なのだろう。
しかもそれは、大人車やバイクを運転できる者の確立が高い。
秋人はとりあえず学校へ向かおうと歩き出した。
—その時だ—
『あぁ〜今日モ眠い』
『うっわ、誰かオレの中でゲロはいてる!きたねぇ・・・』
『排気ガスくさいなぁ、最近。』
空から、地面から・・・あちらこちらで声がした。
誰の声なのかが分からない。
でもこれだけは分かった。いや、分かったというよりも直感だ。
さっき聞こえてきた声は全て人間のものではないという事が分かった。
「だ、誰だ!?」
反射的に叫ぶオレの真下から声がした。
『うるっさいなぁ。人間ってこれだから意味不明。誰だ、って誰に言ってんだよ?』
今にもあくびをしそうな声。
オレは自分の真下に向かって言ってみた。
「お前に言ってるんだよ!誰だって誰に言ってんだよ、じゃなくて!お前。」
オレの言葉に声の主は驚いたようにな声を出す。
『お前〜もしかしてオレたちの声が聞こえるのか?人間なのに?』
「・・そうだ!ってか、お前は誰だ!?」
人間には聞こえない声なのだろうか?
疑問をもって辺りを見回すが、誰も声に気づいている様子は無い。
ただ、オレをおかしな目で見ているだけだ。
眠そうな声は言った。
『私は・・土ですよ。あなたのタブン下辺りにいる・・。』
——いったいこれはどういう事なのだろうか?
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