コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 【短編集】゜*。...恋愛事情...。*゜
- 日時: 2011/08/01 19:11
- 名前: 紫雨 ◆mXR.nLqpUY (ID: 8hgpVngW)
初めまして、紫雨[しぐれ]です(∩^ω^∩)
短編とかうまく纏められるか分からないけど、頑張ります笑
眠い。
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・作者がまあまあスキ
・こういう作品は嫌いではない
・更新を気長に待ちます
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***
◆お題[もくじ] >>01
◆主な登場人物 >>02
◆お客様
:咲世革 未澪s
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- Re: 【短編集】゜*。...恋愛事情...。*゜ ( No.4 )
- 日時: 2011/07/30 10:44
- 名前: 紫雨 ◆mXR.nLqpUY (ID: 8hgpVngW)
学校で一番好きなのは屋上だ。
煩いクラスメートもいないし、ぽかぽかしてて気持ちいいし。
安心して本が読めるし。
そう思っていたのに。
まさか、一番嫌いな場所になるとは思いもしなかった。
それはわたしが、屋上のベンチで寝転がりながら本を読んでいた時の事。
「さーさくーらさーん、何してるの??」
同じクラスのわたしより背の低いチビ莫迦野郎、行本 重。
授業中も、態々クラスメート達を使ってわたしに回し手紙を寄越すし。
というか声高いし、きっと女子のわたしより性格も可愛いんだろう。 あ、なんか凄いムカついてきた。
「見て分かんない?? 本、読んでるの」
嗚呼、わたしも相当な莫迦だ。
こんな戯言、無視して本に没頭してればよかったのに。
でも、無視したらしたでそれなりにしつこいから、一応受け答えはしておく。
そして流す。 これが一番いい方法。
「どんな本?? 難しい?? やっぱ篠鞍さんは文字ばっかりの本を読むんだよねぇ、僕にも読めそう??」
「知らない、つか寄るな」
一つ質問するたびに犬みたいに寄ってくる彼を見て、シッシッと手を振る。 目線は一度も合わせない。
反応をしないわたしを相手にして楽しいのか、という疑問はこの際もうどうでもいい。
取り敢えずこの莫迦をわたしから離す方法を試行錯誤して考える。 うん、無理。
「そんな事言わないでよ、寂しいじゃん!!」
「わたしは寂しくない」
「ぼーくーはーさーみーしーいーっ」
「黙れチビ」
もう駄目だ、わたしの理性が持たない。 後数回このやりとりを繰り返したら確実にわたしキレる。
兎に角屋上で本を読むのはもうやめよう、絶対コイツまた来るし。
そう思ってベンチから離れ、校舎内に続く扉へ。
行本は「待ってよ」なんて言って走って追いかけてくる。 マジでお前犬か。
「そんなに本読んでて楽しい?? ほら、みんなとテニスやろ、楽しいよ!!」
「……、運動嫌いだからイヤ。 ついでにあんたも嫌いだからイヤ」
階段を下っていく途中、先程まで響いていた足音も止んでいた。
後ろに気配もない。 ようやく諦めたか、とため息を吐く。
……。
少し気になって後ろを見る。
すると、
「あ、やっとこっち見てくれたね。 祐真ちゃん」
「……………………気持ち悪い」
にこりと柔らかく笑う彼を見て、苛立ったのは言うまでもない。
“振り返って”、君の優しい瞳を見た。
(ねーねー、もっかい見てー)(見てない)(意地張らないでもいいよ)(張ってない)(ほらほらこっち向いて)(しつこいっ)
- Re: 【短編集】゜*。...恋愛事情...。*゜ ( No.5 )
- 日時: 2011/07/30 12:16
- 名前: 咲世革 未澪 (ID: lIcPUiXw)
おもしろいですね〜〜〜!!!!
- Re: 【短編集】゜*。...恋愛事情...。*゜ ( No.6 )
- 日時: 2011/08/01 18:38
- 名前: 紫雨 ◆mXR.nLqpUY (ID: 8hgpVngW)
:咲世革 未澪s
ありがとうございます!!(∩^ω^∩)
- Re: 【短編集】゜*。...恋愛事情...。*゜ ( No.7 )
- 日時: 2011/08/01 19:09
- 名前: 紫雨 ◆mXR.nLqpUY (ID: 8hgpVngW)
「あ、あーっ!!」
薄暗い通学路の道に、少女の声が響く。
隣で、自分と彼女が濡れないように器用に傘を差していた青年が驚いて目を見開く。
「終わりました、わたしの人生」
「いやいやいやいや、終わってないし」
長い髪をわたしの前で垂らし、微笑を浮かべる彼。
来賀谷 有栖くん。 わたしが大好きな人だ。
「だって、課題、出し忘れちゃったんですよ??」
「ボクなんて課題あった事も忘れてたけど」
そんな事で、と笑う彼を見るとホッとはするのだけれど。
やはり、どんなに空気が和やかでもわたしが課題を忘れた事実は変わらない。
嗚呼どうしましょう。 やはり、提出しに帰った方がいいだろうか。
「戻ろうかなぁ……。 ああもう、わたしのばか!!」
「篠田は怒るとウザいし、やめた方がいいと思うけど」
「ですよね。 篠田先生のお説教、一時間ほど続きそうで怖いです」
ああ、彼ならやりかねない。 そう思うとさらに不安がきて。
「でも、でもっ!! 行かなかったらもっと怒られますよねっ」
隣で葛藤を繰り広げるわたしを見て、有栖はくすくすと笑いを堪えている。
そういえば。 彼はさっき提出は愚か、ある事さえ忘れていると言っていた。 大丈夫なのだろうか。
「有栖くん、大丈夫なんですか??」
「ボクは別にー?? 今持ってないし、取りに帰るのめんどい★」
こういう状況時。 彼のような性格が本当にうらやましいと思う。
でも、わたしはそんなに臨機応変に態度を変える事は不可能に限りなく近いので、真面目に行動してしまう。
「や、やっぱりわたしっ、提出してきます!!」
そう言って、わたしは有栖くんが差してくれていた傘から抜け出し、駆ける。
一瞬一秒でも早く、学校について課題を差し出さなければ。
「有栖くんはっ、先、帰っててください!!」
「ちゃんと前見ないと——」
「へぶっ」
何とも予想通りの結果であろうか。
前を見て進まなかったので、水たまりで足を滑らしあろうことか顔面から転んでしまった。
おかげで、顔も体もぐちゃぐちゃに汚れていて、膝には擦り傷が出来ていた。
「いったー……」
「あ、触らないで、ばい菌入るから。 それと、傘、持ってて」
急いで私に傘を渡す有栖くん。
そのまま、わたしを横抱きにし、学校とは真逆の方向に走っていく。
わたしが雨に当たらないように、自分の方に寄せながら。
左側に顔を置いているので、前髪で隠れていて彼の表情はうかがえない。
「あ、課題……っ」
「課題より静寝の体が大事でしょ?? とりあえずボクのお家に強制連行★ ちゃんと課題にもいい策を用意してるよ」
そう言って彼はスピードを上げた。
通り抜けていく風がとても心地よくて、課題の事なんてもう一つも残ってない。
“隠れた”彼の左目が見えなくて、少しもどかしかった。
(実は、静寝の課題ボクが汚しちゃって)(は、)(だから、今提出★)(おい花宮、来賀谷ァ!!)(どこがいい策ですかぁ!!)
- Re: 【短編集】゜*。...恋愛事情...。*゜ ( No.8 )
- 日時: 2011/08/02 15:08
- 名前: 紫雨 ◆mXR.nLqpUY (ID: 8hgpVngW)
それなりの進学校であるこの学校。
でも校則は緩く、派手な格好をしている生徒も少なくはない。
新しいクラスでの席が、一番左下。 窓際で入ってくる風も涼しい。
なのに。
隣の席が男子なんて。
男は嫌いだ。 理由はなく、ただ、嫌いだ。
無神経だし、煩いし、本当に何気ない理由だけど、嫌いだ。
でも、アタシの友達は口をそろえてこう言う。
「浅浜くんと隣とか〜〜っ!! アンタどんっっだけ幸運なわけ!!」
不運よ!! と叫びたいアタシを無視して彼女らは勝手に盛り上がる。
ふと、横で眉根を寄せて本を読んでいる彼を見る。
隣の席の浅浜 景斗は、感じが難しくて読めないとかじゃなく、彼女らが盛り上がっているのが煩いのだと感じた。
なんか、直感で。
「でも、胡桃って男嫌いじゃん。 逆に嫌っしょ」
「そうね、凄く嫌」
「だよね胡桃。 そうだよねウチは信じてたよ。 だから、変われ★」
妙にさばさばして男に興味ないとか言っていた彼女も、彼が好きみたい。
彼女曰く、“性格、容姿、運動神経全てよし。 あれは惚れる、誰でも”だそうだ。 分かんない。
「アタシだって変わりたいわ、けどね」
そう、何度も変わろうと試みた。
先生に何度かけあった事か、それはもう分からない。 それほどまでに。
一度、先生が了承してくれた事もあった。
“わーったよ”
“まじで!! やったー、アタシはやったよぉぉぉう!!”
“先生、”
“なんだ、浅浜。 俺はお前の所為で気苦労が絶えないぞ”
“俺は、コイツが隣の方がいい、です”
とか言われて、先生も「だよな、俺も(めんどいから)」とか言って、結局変わらなかったのだ。
そして、今日。友達にも急かされたし、放課後に先生を強制的に駆り出し、クラス会議することになった。
アタシは全力で頑張ります。 かなり本気で。
「アタシほんと男とか塵以下と見なしてるんで、アタシを女子だけの楽園へ連れて行ってくだ」「まてまてまて」
先生に止められる。
因みに、今は何故移動したいかを述べている途中である。
「楽園て、しかも塵以下て何?? そんな壮大な話だったっけ!!」
「とりあえず、久辺さんの意見を尊重するか、多数決を取ります」
「委員長まで!! 俺の存在何なのまじで!! 必要なくね!!」
「正直必要ないです」
委員長にまでばっさり切り捨てられる。
皆、“移動させてあげたい(わたしが変わります)”と言ってくれるが、やはり、ここでも邪魔するのはあの男。
「俺は、コイツが隣のがいい」
アタシの人生を狂わせたコイツを、一生“妬み”ます。
(浅浜くんが言うなら……)(我慢しなさい、胡桃)(え、あっさり?? 粘ってよもう少し)(胡桃、我が儘)(え、いや、)
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