コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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全世界のバカ共に告ぐ!※参照5000突破!!
日時: 2015/03/23 22:17
名前: 郁汰 ◆8EiAzCHuJ2 (ID: qJ0dFxMT)
参照: http://nanos.jp/tsubasasazukeru/album/1/

>>0182【☆2013年夏・小説大会 銅賞獲得!☆】【☆2013年冬・小説大会 銀賞獲得!☆】
みなさま本当にありがとうございますm(_ _)m





————————
—————
———
——


「神様って…神様って不公平ィィィィ!!!」
 
「うるさいなー、いい加減にしないとブッ殺s」

「ジャンピング土下座★」






平凡な俺の人生が、大きく狂いだした。


++++++

こんにちは!
郁汰いくたというモノです⊂(^ω^)⊃

のっけから意味わかんないですね。すいませ…!!
タイトルも無駄に長いんで『全バカ』でも『ks』でもお好きなように略してね★←

あとけっこう過激に下ネタってるかもしれないかもしれないかもしれない運転
苦手な方は今すぐブラウザバックだ!(#^ω^)

まぁ何はともあれ訪問ありがとうございますε=ε=(ノ≧∇≦)ノ
コメントなどもよかったら残してやってくださいな…



※スペース削減のため、郁汰のどーでもいいこめんつは削除してある場合があります
 気にしないでください(屮゜Д゜)屮
※キャラソン・イメソンは全て敬称略しております
※キャラソン・キャラ画については予告無く変更する場合があります


>>0046 (勝手に)イメージソング(オープニング) ≪ONE OK ROCK「じぶんROCK」≫
>>0203 (勝手に)イメージソング(エンディング) ≪SPYAIR「Naked」≫

《 目次 ▼. 》
>>0001 登場人物

>>0002 第1話【とんでもない発言】
>>0003 第2話【イケメンは何してもイケメン】
>>0005 第3話【エロ本の隠し場所なんて自分で考えろ】
>>0016 第4話【興奮しちゃうよ、だって人間じゃないもの】
>>0026 第5話【『オトナの事情』ってなんかヤラしいよね】
>>0031 第6話【レースとかフリルとか最強の味付け材料】
>>0032 第7話【これ以上新しい感情なんていらない】
>>0033 第8話【嗜好ってモンは十人十色】
>>0035 第9話【ロクな奴なんて一握りしかいないこの世の中】
>>0038 第10話【ゲームばっかしてねーで外で遊べ、外で】
>>0043 第11話【男たるもの常に臨戦態勢であれ】
>>0045 第12話【イヤホンの音漏れにご注意を】
>>0049 第13話【ヘッドホンの音漏れにご注意を】
>>0050 第14話【人に謝るときは誠心誠意謝れ】
>>0053 第15話【本能と理性が戦ったら80%以上の確率で本能が勝つ】
>>0056 第16話【トラツグミってアレどこ行けば見れるの?】
>>0057 第17話【イラつく時はカルシウム】
>>0064 第18話【血と汗の結晶って考えてみるとちょっとエグい】
>>0067 第19話【友をたずねて三千里】
>>0075 第20話【病院の白は潔白の白じゃねえ白血球の白だ多分】
>>0076 第21話【優しく接してきた時には大抵裏があるもちろんそういう意味で】
>>0082 第22話【ニンゲンなんて安い器にゃ収まらんのです】
>>0085 第23話【マトモな奴ほど怖い】
>>0111 第24話【ギュウギュウのお弁当箱は母親の愛そのもの】
>>0118 第25話【眼鏡を忘れたときの悲しさは異常】
>>0120 第26話【物事の裏側は7割方どうでもいい事で構成されている】
>>0122 第27話【メールはなるべく簡潔に】
>>0124 第28話【草食系男子なんて最初から存在しねえんだよこのバカ者めが!!】
>>0126 第29話【人を見た目で判断するのは御法度】
>>0131 第30話【痛い痛いも好きのうち】
>>0135 第31話【童心に還るのも時には大切】
>>0141 第32話【思春期の男ほど単純な生物はいない】
>>0149 第33話【カラオケに行くと途中から一人寝てるヤツがいる】
>>0157 第34話【仕事なんていらないから金だけください】
>>0170 第35話【水着にもエロさを感じる物とそうでない物がある】
>>0174 第36話【白のワンピースと麦わら帽子のタッグは男のロマン】
>>0179 第37話【こういう時は他人のフリでもしとけ】
>>0180 第38話【視点を変えることで視えてくる物もある】
>>0193 第39話【時に芸術は爆発する】
>>0208 第40話【我々の業界ではご褒美です】
>>0230 第41話【カビ系チーズにカ●キラーかけても決して普通のチーズにはならない】
>>0244 第42話【ドッキリと子作りは計画的に】
>>0245 第43話【商売あがったり】
>>0247 第44話【ハゲって優勢遺伝なんだよ知ってた?】
>>0248 第45話【ポーカーフェイスは崩れない】
>>0249 第46話【裏のお仕事とはつまりはそういう事です】

《 キャラ画 ▼. 》(>>0000の参照からサムネイル形式で閲覧可。他サイトへジャンプします)
>>0240 ショウ
>>0209 未奈美
>>0222 礼央
>>0207 亮平

《 ボイス ▼. 》Supported by koebu...
>>0080 京介CV:おさかな@いつもねむいサマ 
>>0060 ショウCV:矢神颯人サマ
>>0227 未奈美CV:まりゅサマ

《 サイドストーリー(キャラ別) & キャラソン ▼. 》
>>0019 第一弾 ショウ ≪ONE OK ROCK「The Beginning」≫
>>0148 第二弾 礼央  ≪ONE OK ROCK「Re:make」≫
>>0159 第三弾 京介  ≪ONE OK ROCK「完全感覚Dreamer」≫
>>0175 第四弾 未奈美 ≪ねごと「カロン」≫
>>0216 第五弾 和斗  ≪RADWIMPS「会心の一撃」≫
>>????? 第六弾 桐   ≪RADWIMPS「有心論」≫

《全世界のバカ共に聞く!〜読者参加型ラジオ企画〜 ▼.》
>>0091 専用応募ハガキ(随時募集中!!)
>>0090 第一弾

《おきゃくさま ▼.》
愛結サマ きなこんぶサマ ジェヴサマ
凹凸サマ noeruサマ 藍音サマ
氷麗サマ 弥南サマ てぃーあーるサマ
春歌サマ ツノアイコ。サマ 緋兎の血*サマ
crowサマ 美桜サマ A5☆サマ
ゆうきサマ 音サマ くろサマ
はるサマ 七海サマ 澪サマ
gumicandyサマ ベルクロアサマ 鴉天狗サマ
瑞咲サマ 寂一 手伸サマ 紗銀サマ
林檎サマ 一ノ瀬美鈴サマ
                          
                        ⇒since. 20121227

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Re: “全世界のバカ共に告ぐ!” ( No.1 )
日時: 2015/03/20 00:06
名前: 郁汰 ◆8EiAzCHuJ2 (ID: qJ0dFxMT)

こんなとこ読んでくれる人いるのかなって需要あるのかなってむなしくなりつつ一応書いとく
(どんどん増えるよ!)


《 C A S T ▼. 》


[♂]


・白神 京介 (しらかみ きょうすけ)

桜庭さくらば高校2年生。バスケ部。
幼馴染の未奈美に手を焼いている。最近はショウも加わり一層お疲れなご様子。ツッコミが本業。ポテチはうすしお派。
「よくねーよバリバリ下ネタだろォォォォォ!!」


・ショウ (しょう)

白神家に居候中の謎の男。"白木蓮"という組織に属しており、その正体は地球外から来たスパイ。
所謂ポーカーフェイスで、滅多に笑顔を崩さない。
京介曰く『超危険人物』。ポテチはコンソメ派。
実年齢不詳。
「嘘じゃねーつってんだろコロすぞ★」


・有羽場 和斗 (ありはば かずと)

桜庭高校2年生。京介の親友。かなりの変態人間。
赤ぶちメガネがチャームポイント(本人談)。
でもやる時はやる男(本人談)。
何気に成績面は良く、学年でも上位をキープしている。
「オレたちの性春は永遠だぜ!!」


・木ノ瀬 桐 (このせ きり)

桜庭高校1年生で、究極の奥手ボーイ。思い込みが激しい。
マイブームはムエタイ選手の画像収集。京介の部活の後輩。
よく女の子と間違えられる。
「すいませんすいませんすいませくぁwせdrftgyふじこlp 」


・波村 慧 (なみむら けい)

桐の同級生で、桐のお兄ちゃん的存在。落ち着いた性格のサッカー部レギュラー。
常にヘッドホンをしており、人より濃い小麦肌が特徴的。
日本人離れした外見から、いじめられていた過去を持つ。
「…ま、俺は最初から見てましたけどね」


・佐治 流馬 (さじ りゅうま)

条星じょうせい高校2年生。喧嘩っ早く恋多き青年。
成績は学年ブービーでも、見た目がちょっと怖くても、心に熱いハートを持つ。
髪のセットに毎朝二時間かけるなどオシャレにこだわる面も。
「あァ?まだ喧嘩の勝敗ついてねェーでしょーが」


・錦川 礼央 (にしきがわ れお)

樫丘かしおか中学2年生。中性的でかわいらしい外見や声とは裏腹に、
自己中で性格は最悪。ドS。女好きのいろいろとアブない中学生。
「飽きたらお前にやるよ、そのオンナ」


・相良 亮平 (さがら りょうへい)

高校3年生。バスケ部キャプテン。
情に厚くチームからの信頼度はピカイチだが、女装癖持ちの腐男子である。
好きなものは『バスケと飯と薄い本』。後輩からのあだ名は『さがるん先輩』。
「どこまで手出したんだ?Aか?Bか?もしやCかァァァァァァ」


・一 一一 (にのまえ かずいち)

京介のクラスの担任。未だ独身の28歳。
理科の教師で、実験大好きな変人。酒好き。
黒ぶちメガネとシミひとつない白衣を着こなす。
「あーあーあー、お前ら発情期の犬ですかァ?」


・糸里 弥生 (いとざと やよい)

未奈美の兄で、現在大学3年生。重度のシスコン。
巷のオバサマに人気のお色気ボーイだが、妹の心を奪った京介が許せない様子。
チャームポイントは右目の泣きボクロ。
「未奈美はオレと結婚するから♪」


・篠本 大蓮 (しのもと だいれん)

ショウの同僚。↑は日本名。本名は"ダイ"。
所謂カタブツキャラで、トンファー使い。動物愛好家。特に犬。
乃亞から敵視されており、手を焼いている。
「なんて愛らしい犬公だ…!!」


・跡部 乃亞 (あとべ のあ)

ショウやダイの後輩。本名は"ノア"。
スパイ3人の中では一番年下で、純粋ピュアな犬系男子(当社比)。
が、ナイフを巧みに操るなど武術はピカイチ。
「ショウはオレのにーちゃんみてーなモンだからなっ!!」


・鵺 (ぬえ)

真紅の瞳とバイオレットの髪を持つ、謎の男。
全世界宇宙警察隊(WSPF)のトップで、所謂『警視総監』にあたる人物。白木蓮に属するショウとは対極的な関係。
地上の人間をバカにしているような節がある。
「…これだから地球人は」



[♀]


・糸里 未奈美 (いとざと みなみ)

桜庭高校2年生。見ていて清々しいほどのドジっぷりを発揮する。
京介の幼なじみで、京介に淡い恋心を抱いている。
ジャムよりマーマレード派。
「あ、京ちゃん起きた?」


・東村 妃乃 (ひがしむら ひめの)

桜庭高校2年生。未奈美の親友。
クールで優等生な性格ゆえ和斗のような変態が嫌い。『貧乳』といわれるとキレる。
恋愛に奥手な未奈美を(半ば)強引に後押ししている。
ジャムはブルーベリー派。
「乳なんてしょせん脂肪でしょうがァァァァ!!!!」


・リト (りと)

ホログラム製の体を持つ最新の"人型プログラム"。ショウの携帯の中に住んでいる。
気分次第で3Dになって飛び出てきたりする。
語尾が全部カタカナになってしまうのがコンプレックス。
「バカ…また上司に怒られるヨ」


・荻ノ浦 千矢子 (おぎのうら ちやこ)

慧と深い関わりを持つらしい女の子。
天真爛漫で誰からも好かれる性分だったが、ここ数年行方がわからず現在も消息不明。
本人曰く「漢字がダサくてイヤ」らしく、周りからのあだ名は『チャコ』だったらしい。


・庭織 色雅 (にわおれ しきが)

ピンで活躍する人気アイドルだが、その正体は錦川礼央(♂)。
幅広い年代から支持を集めている。愛称は『シッキー』。
本人曰く、『キャッチフレーズダサすぎ』。
「みんな、よろシッキー★」


・夢渡 柊 (むと ひいらぎ)
シッキーと同じ事務所で同期のアイドル。愛称は『ひぃたん』。
淡いオレンジ色のふわふわロングヘアが特徴的で、私服はロリータ系を好む。
独特の語法を持つ。
「ひぃたんゎシッキーのコトそんけぃしてるヵら☆♪」


・ラジーナ=ベネット (らじーな=べねっと)

金髪美人な外国人記者。おそらく20代。
関西弁ペラペラだが、露出グセがあるのが玉にキズ。色気ハンパない。
なぜか語尾が延びるクセがある。
「っしゃァ〜!!今日はスクープ撮っちゃるでェ〜!!」


・アシュリー=ベネット (あしゅりー=べねっと)

ラジーナの双子の妹。こちらはフツーに標準語を話す。
オカルト分野に興味津々で、最近は『黒魔術の習得』に力を入れている。
いわゆる“メカクレ”キャラで、彼女の目を見たものは姉含め誰もいないという。
「オカルティズム…こそ…最高の…知識…体系…だ…わ…」



[その他・アイテム]


・ビクトリア3びくとりあさんせい
白神家で暮らすポメラニアン。腹黒く計算高い女王様キャラ。

・トロイカ(とろいか):
ショウお気に入りの機関銃マシンガン。無駄に重い。

・イクタ(いくた):
この小説の作者らしき人物。やる気ゼロの変態野郎。



[いただいたオリキャラ]

>>0009 >>0013
>>0010 >>0015
>>0012 >>0036
>>0105 >>0158
>>0162

ありがとうございますこれからは真面目にキャラ考えます⊂(^ω^)⊃

Re: “全世界のバカ共に告ぐ!” ( No.2 )
日時: 2015/03/19 13:21
名前: 郁汰 ◆8EiAzCHuJ2 (ID: qJ0dFxMT)




————『人間とは、愚か者のように振る舞う、賢い生き物である。』

                       :アルベルト=シュヴァイツァー















人類が"地球のナカ"だけを治めていたのも、今は昔の話。










————今から10年ほど前。

突如勃発した"とある戦争"によって、地球とその外部を取り巻く形態は大幅に変化を遂げた。








これは、そんな時代に不運にも生を受けてしまった、
ひとりの青年の話——————…

















———————
————
——



事の始まりは、今から2週間ほど遡る。






「…京介、実は大事な話があるの」



いつもお気楽な母さんが、妙に真剣な面持ちで話を切り出したので、俺は思わず箸を止めた。

「…大事な話?」
「ええ、そうよ。すううううっっごく、大事なお話」

口の中に残ったハンバーグを少しずつ噛み砕きながら、頃合いを見て飲み込む。
息子が言うのもなんだけど、母さんのハンバーグはすごく美味しい。
なんならずっと噛んでいたいくらいだ。まぁ、無理だけど。

普段からなんでもオーバーに言いたがる母さんの事だ。
今回もどうせ「パパにおはようメールするの忘れちゃった!」とか、そんなもんだと思った。
いや、厳密に言えば、"そうであって欲しかった"。

「へえ」

短くそう呟いてから、手元にあったコップを掴む。
次の瞬間、俺は母さんの口から、とんでもない事実を突き付けられる事になるのだけれど。














「—————実はね、家族が増えるの」

「ぶっ!?」








その瞬間、俺の口から大量の水が吹き出した。




「…っ、ゲホッ…おぇっ………っはああああああああ!!??」


自分でもみっともない大声を上げる。




確かに俺は現一人っ子だが、兄弟が欲しいなんて望んだ事なかった。
別に今の暮らしで満足してるし、こちとらどこかの誰かさんのせいで毎日大変なのだ。
これ以上なんて…しかも『17歳差兄弟』なんて、今まで聞いたことが無い。


サーッと血の気が引いていく。


「待て待て待て待て待て待て母さん今何歳だ」
「もう、女性にそんな事聞くもんじゃないわよっ」
「いや、だって…」
「まあ驚くのも無理ないわよね…なんせ今日決まったんだもの」
「…は?」






“今日決まった”?

意味が分からない。というか状況を整理したい。






「どういう意味…」
「まぁ口で説明するより目で見たほうが早いわよ!『百聞は一見にしかず』っていうでしょ」


いや使い方あきらかにおかしいだろ…
しかも“目で見る”なんて、ますます意味が分からない。


ひとり困惑の情を隠しきれない俺なんか気にも留めず、母さんは突然バッと右手をリビングの入口の方へ向け、
ハッキリと言い放った。


















「——————こちらが今日から我が家に居候する、“ショウ”君でーす!!」




















母さんが楽しそうに手を向けた、その先に。









“お前”が立っていたんだ。



Re: “全世界のバカ共に告ぐ!” ( No.3 )
日時: 2015/03/19 13:03
名前: 郁汰 ◆8EiAzCHuJ2 (ID: qJ0dFxMT)

「…どうもっ」






へらっと貼り付けたような笑みを浮かべながら、そいつが言う。



少しクセのついた赤い髪の毛に他校のブレザー。
深い青色の瞳に、透き通るくらい白い肌。
歳は…俺と同じくらいだろうか。


正直、世の中の女の理想像とも言える『超絶イケメン』が、そこに立っていた。






「…誰…ですか…」




震える声で相手に尋ねる。
どんだけチキンだよ俺!!もう自分で自分を殴りてェレベル!!!!


「ショウ。あ、苗字は無いから」
「いやそーいう事ではなくてですね…」

もごもごと次の言葉をためらっていると、母さんが突然口を挟んだ。



「京介!ちゃんと自己紹介なさい!今日から"家族"なんだから!!」



ぴしゃりとそう言い放つと、急に猫撫で声になって「ごめんねぇショウくん」だの言っている。
俺は聞こえないようにチッと舌打ちをすると、無理矢理引きつった笑いを浮かべた。

「…白神京介。年は17。よ、よろしく」




…なんでこんな出所の知れない奴に気を遣わなければいけないのだろう。

大体さっきから話がぶっ飛びすぎてて訳わかんねえ。
"家族"?誰が?コイツが?


「ふーん。じゃあ『キョースケ』で」


微塵の興味もなさそうに、淡々とした口調で、まるで一連の流れのように左手を差し出された。
一応俺も礼儀として(あくまで礼儀)、おずおずと右手を差し出す。
軽く握ったそれは、まるで生きていないみたいに無機質で、冷たかった。


「あらいいわね〜握手なんて」
「…ちゃんと説明しろよ」
「心配しなくても後でちゃんと言うわよー。それよりショウ君のご飯作らないと!」


歳の割りにイタいウサギのエプロンを着けながら、鼻歌交じりに母さんが言う。
そして突然思い出したようにピタッと動きを止めると、くるりとこちらを振り返った。



「そうそう。あんたの部屋とショウ君の部屋、『共同』だから!」
「はあ!?」


これには流石に声を荒げた。
高校2年生の、しかも初対面の男同士があんな狭い部屋を共有するなんて…


「仕方ないじゃない、もう部屋余ってないし」
「ほとんど母さんのダイエット器具で埋まってんじゃねえか!それをどければ…」
「だって捨てるに捨てられないんだものー…っていうかショウ君もう行ったわよ」


その言葉と同時にみるみる引きつっていく自分の顔。


さっきまでドラマのワンシーンの中にいるような気分だったのに、
自分が絡んできた途端それは一気に“現実”として押し寄せてくる。








「…嘘だろ…ってか昨日和斗から貰ったエロ本が今ベッドの上にあああ見るなああああああ!!」


















これが俺とアイツとの、突飛な生活の始まりだった。




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