コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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まるで磁石【参笑2000!! ありがとうございます!】
日時: 2013/08/12 20:21
名前: 春歌 (ID: IPhHYvUG)

プロローグ


スマホを買った。

春から高校生になるから。

淡いピンクのスマホは、あたしの手に、すっとおさまる。少なくともこれから3年はお世話になるから、名前をつけてあげようと思う。

そうだな、名前は……フレディ。友達の、犬の名前。
それから、
「よろしくね」



目次

第1話 始まり 
>>02 >>03 >>04 >>05 >>06

第2話 あふれたもの 
>>7 >>11 >>13 >>20

第3話 不機嫌 Days 
>>28 >>35 >>40 >>51 >>53 >>55 >>57 >>66 >>75

第4話 コイするオトめ 
>>86 >>101 >>106 >>115 >>130 >>138 >>147 >>162 >>167 >>174 >>180 >>188 >>200 >>219

第5話 まなみのポケットから
>>266 >>279 >>295 >>303 >>329 >>334 >>342 >>347 >>356

第6話 マグカップ
>>361 >>365

番外編 
……タコとイカ >>241



アンケートをしよう!!

第二回 <サンプルボイス、募集します!>
詳しくは、>>309まで!!

桜もちさん(もっちー)ありがとう!!……>>314


第一回  <あなたの読んだまま、容姿コンテスト!!>

詳しくは、>>151 まで!!
無期限、開催中です!! お気軽にどうぞ☆

二重奏さん(奏くん)のイメージ……>>152

ゴマ猫さんのイメージ……>>155

一之瀬さんのイメージ……>>157

朔良さん(朔ちゃん)のイメージ……>>160

ミムさんのイメージ……>>225

あすこさんのイメージ……>>242

作者のイメージ……

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Re: まるで磁石 ( No.56 )
日時: 2013/02/26 19:48
名前: りいほ (ID: lD2cco6.)

感動です!!
フレディ、頑張って!!
春歌さんも、頑張って、応援してます☆

Re: まるで磁石 ( No.57 )
日時: 2013/03/01 01:45
名前: 春歌 (ID: cakHq5Qm)

そのケータイショップは個室で対応してくれるようになっていた。ハローワークのようなつくりだ。最初は若い女の人が対応してくれたけど、フレディの事情をきいて、担当がかわった。


ルミちゃんと並んで座って、待っていると、今度は若い男の人がやってきた。

20代前半で、さっぱりとした男の人だった。属に言う、イケメンである。胸の名札には、”草宮”とついている。

ルミちゃんと草宮さんの目が合う。会釈をした。

……知り合い?


「今日は、どうなさいましたか?」

ボーっとしているところに尋ねられて、妙にドギマギしてしまう。

「あの、フレディ……あ、えっと、スマホの調子が悪くて……」

気のせいか、フレディと言ったとき、草宮さんの表情が険しくなったような気がした。

そして、神妙なおももちでこう言った。

「…もしかして、電波障害とか、フリーズとか、起きませんでしたか?」

「そうです、それです!!」

ルミちゃんとふたりで、顔を見合わせた。



「もしかして、送信者がわからないようなメールとか……、届いてませんか?」


あたしは、息をのんで、大きくうなずいた。ルミちゃんは、あたしのほうをむいて、目を見開いていた。

「そうなの、真奈実?」

「うん。名前つけてから、そういうのくるようになって」

あたしは、恥ずかしくそう申告した。ルミちゃんはもっと驚く。

「フレディからだと信じてたんですけど、違いますよね……」

あたしは草宮さんに恐る恐る尋ねる。

もともと、そんなこと、あるわけないのだ。今ここで、それが証明される。


もう少しだけ、夢を見ていたかった。

そう思っていた。


しかし、草宮さんは意外な言葉を続けた。

「稀に、いるんです。名前をつけたら、命を持つ携帯電話って。お客様のフレディも、そうかと思われます」

そして、にっこり笑ってこう言った。

「お客様は、とても幸運ですね」

と。

フレディからきたメールを草宮さんに見せた。

あたしの好きな人もばれてしまうけど、仕方がないだろう。そして、草宮さんは、不具合の原因を見つけてくれた。

「これ、この文」

それは、”まなみ、ふじむらくん、すき?”という文だった。

「お客様は、この文をどう感じましたか?」

「からかわれてるのかと思いました」

自分の気持ちを伝えて、あの日のやり取りを思い出す。

——はいはい、好きですよー。フレディより好きですよーだ。

…たしか、そう言った。
そこから、フレディのメールが来なくなった。


草宮さんは、続ける。

「この文、実は、からかったのではなくて、フレディなりの心配をしていたのかと思われます。メールの文字というのは、送り主がどんなに感情をこめても、その感情というのは届きにくいものです。メールでの勘違いは、何度も経験されたことが、きっとあるのでしょう?」

ある。よくある。絵文字や顔文字がないまま打つと、大抵、不機嫌に勘違いされる。

「フレディもきっと、同じです。自分のことを、嫌いにならないでほしい……。そんな願いを、フレディなりに、込めたもかもしれませんね」

だとしたら、あたしは……ひどいことをした。

「ごめん、フレディ」

唇から言葉がこぼれる。気づけなかった。フレディ、ほんとは優しい子なのにね。いじわるなんて、したことなかったのに。

この先は、家に帰ってから伝えようか。


あんたのこと、嫌いになんかならないよ。好きだよ、フレディ。



草宮さんに見送られて、あたしたちはケータイショップを後にする。

帰る途中、歩きながら、ルミちゃんは言った。

「ねぇ、真奈実」

「あたしの好きな人、教えてあげる」

「え?」

今なんて…? そう思ったときにはもう、ルミちゃんの顔は、珍しく赤かった。

ルミちゃんは唐突に、名前を口にした。そうしないと恥ずかしいのは、あたしも知っている。

「……草宮さん」

目を見開くあたしを、ルミちゃんは見ない。

りんごか、たこか、何かのように、頬が赤かったからだ。

Re: まるで磁石 ( No.58 )
日時: 2013/03/01 06:08
名前: ハリーポッター ◆SVKZkFup7. (ID: geEvUTTv)


草宮さん〜〜!?
以外ですねtっ!

更新ファイトです

Re: まるで磁石 ( No.59 )
日時: 2013/03/01 16:59
名前: 春歌 (ID: cakHq5Qm)

コメント、ありがとうございます!!

藤村くんでかぶる、という予想も大きかったと思いますが、草宮さんでした(´Д` )

次回は、2人の恋に接近しますよー(o´艸`)

Re: まるで磁石 ( No.61 )
日時: 2013/03/01 17:05
名前: あすこ ◆jLdz.LPX3. (ID: lPEuaJT1)

わぁー!意外だ!!ー
続きが楽しみだな♪頑張って!


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