コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 兄がシスコンなんだが。
- 日時： 2013/09/23 00:56
- 名前： 梨 （ID: XvkJzdpR）
梨です。
よろしくお願いします。
登場人物
村雨 春樹（むらさめ はるき）
２０歳。大学３年生。
家事全般できる。頼れる長男。
桜のことになると、キャラが崩壊する。
雅紀、瑞希とは仲が悪い。
虫全般食べれる。どこでも生きていける。
口癖が、
「桜と火があればどこでも生きていける」
恐ろしい兄貴。
ちなみに勉強は凄くできます。
村雨 瑞希（むらさめ みずき）
１７歳。高校三年生。
ドＳにヤンデレが混ざったような感じの性格。
でも多分ツンデレ。ドＳでもヤンデレでもなくツンデレ。
危険思考。薬品をいつも持ち歩いている。
好きな薬品は硫酸。ドラ○もんは欠かさず見ている。
恐ろしい次男。
そのくせ人気はあるから不思議だ。
村雨 雅紀（むらさめ まさき）
１７歳。高校二年生。
犬。性格が犬。というか、犬。
馬鹿。物凄い馬鹿。九九の７の段を未だに覚えていない。運動神経は三人の中で一番良い。
運動以外は残念な犬。
メインキャラだと思うが、陰の薄さは黒子並み。
あと、扱いの酷さはこの小説でナンバーワン。
村雨 桜（むらさめ さくら）
１６歳。高校一年生。
シスコンな兄に振り回されるかわいそうな妹。
口癖が、
「黙ってたらかっこいいのに・・・」
雅紀のことは犬だと思っているので、お兄ちゃんはつけない。
意外と毒舌。
暴走しがちな兄達のブレーキ役。
柊 涼（ひいらぎ りょう）
桜のクラスの転校生。
王子様。生まれながらの王子様。
優しい。ルックスも完璧。とにかくなにもかも完璧。
まさにリア充。だが、
報われない王子様。
頑張ってるけど一向に報われない王子様。
頑張ってるけど桜の兄達が怖い王子様。
ウサギさんの絆創膏を持っている。
けしてアッチの人ではない。女子力が高いだけです。
川崎 美香（かわさき みか）
桜の親友。と、いうか悪友。
腐ってる。腐女子。
家にはたくさんの薄い本がある。
なんだかんだで桜とは仲がいい。
どっちかといったら、Ｍ。（自称）
意外とハーフだったりする。母親がイギリス人。
川崎 清貴 （かわさき きよたか）
美香の兄。１８歳。高三。
瑞希と同い年。
あと、完全にブラックゾーン。グレーゾーンじゃないよ。ブラックゾーンだよ。
瑞希とのアーッ！疑惑がある。
性格は美香と同じでマイペース。
身長は雅紀より低い。まぁ、女装が趣味なのでそのことはきっと長所。
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- Re: 兄がシスコンなんだが。 ( No.113 )
- 日時： 2013/07/20 00:13
- 名前： 梨 （ID: 1RaV/HbL）
真鈴様
コメントありがとうございます。
はまってくれましたか・・・。ありがとうございます。
瑞希お兄さん派ですか・・・。いや、瑞希君モテモテですね。
これからもよろしくおねがいします。
あーと様
コメントありがとうございます。
おもしろいだなんて・・・とても嬉しいです。
瑞希君派ですか・・・。いやもう、ほんとに瑞希君モテモテですね。
怖いくらいにモテてますね。
- Re: 兄がシスコンなんだが。 ( No.114 )
- 日時： 2013/07/20 12:44
- 名前： 梨 （ID: 1RaV/HbL）
「うん。聞きたいことがあるのだけど」
「兄貴に答えることは何もないのだけど」
「・・・ごめんなさい」
家について、玄関で出迎えてくれた春樹お兄ちゃん。
「・・・なんでおんぶしてるの？」
春樹お兄ちゃんは眉間にしわを寄せて言う。
「・・・桜が足首クラッシュしたから」
「そういう言い方やめてくれるかな」
足首クラッシュって酷いよね。大怪我だよね。
「じゃあ、他にどんな言い方があるの」
瑞希お兄ちゃんは、不思議そうに私を覗き込む。
「・・・普通に足首ひねったって言えばいいでしょうがぁぁぁぁあぁぁあ！！」
瑞希お兄ちゃんの背中で叫ぶ。
「おーい。俺の存在忘れてないかーい」
二人で会話をしていると、春樹お兄ちゃんが遠い目で私たちを見てきた。
・・・あ、ごめん。正直忘れてた。
「・・・で。桜が足首ひねったから瑞希がおんぶしたと」
「そういうことです。春樹お兄ちゃん」
リビングに移動して、春樹お兄ちゃんに事情を説明する。
「・・・でさぁ。訊きたかったんだけど」
春樹お兄ちゃんは事情を説明し終えた私をじっと見て、言った。
「なんで二人ともそんなに汚れてるの？」
・・・あ。
浴衣を見る。土や泥がついていた。
いや、でも。
廃工場に連れて行かれて、男に襲われそうになったとき、瑞希お兄ちゃんに助けてもらいました。あははははー。
・・・って。そんな真実いえるわけねぇぇぇぇぇぇぇ！！！！
「・・・あー。これ？これは桜が・・・」
瑞希お兄ちゃんが何か言いかけた。
オメッ！真実を言うんじゃない！知らなくてもいい真実もあるんだ！！
私は慌てて瑞希おにいちゃんの口を手で塞いだ。
「いやー。あはははー。これはね・・・二人で缶蹴りしてさぁ。はしゃぎすぎちゃった。はははははー」
ニコニコ笑いながら、私は嘘を言う。
「・・・あー。そうなの」
春樹お兄ちゃんは呆れたような目で私と瑞希おにいちゃんを見た。
「うっ・・・うん」
「嘘つけ」
春樹お兄ちゃんにあっさり見破られた。
・・・ですよねー。はい。
「本当のことを言ったほうがよろしいでしょうか」
「当たり前だけど」
春樹お兄ちゃんの鋭い目に私はすっかり怯えてしまい、
今日あったことを全部話してしまった。
そのあと春樹お兄ちゃんがどうなったかは・・・
言うまでもない。
- Re: 兄がシスコンなんだが。 ( No.115 )
- 日時： 2013/07/20 15:06
- 名前： 梨 （ID: 1RaV/HbL）
パシャァ。
夏祭りの翌日、学校に来て教室に入ったら。
はい。なんと水ぶっかけられたー。
うん。あまりにも突然のことで理解が出来ないんだけど。
久しぶりに遅刻をしなかった私に起きた悲劇。
「きゃー。汚い」
甲高い声を上げる、水をかけた女子。
あ。そういうことか。ハイエナ軍団が私に水かけたんだ。
いやー。君らのことすっかり忘れてたわ。
とりあえず、無視して自分の席に座る。
なんと、私の席にも驚きのサプライズがしてあった。
わぁ。机に素敵なデザイン（死ねブスなど）が施されてるー。
しかも椅子には画鋲だー。
「・・・あー。うん」
ちらっと、ハイエナ軍団を見る。くすくす笑っていた。
・・・お前らどんだけ暇なんだよ。こんなことしてる暇があったら勉強しろよ・・・。
これが私の感想。
素敵なデザインや、椅子に画鋲は特にむかつかなかった。
でも、やられっぱなしはむかつくので。
「ふんっ！」
ハイエナ軍団に向かって、朝つかまえた、
ケロマツ（ガマガエル）を投げた。
え？何でそんなもの女子なのに持ってるかって？
私さ。あんな兄がいるもんだから中学生辺りから友達、美香と蛙くらいしかいないんだよねっ☆
「きゃぁぁぁぁあぁぁああぁぁあああああああああ！！！！！」
ものすごい悲鳴を上げる、女子軍団。
「信じられない！最悪！！」
「ふざけんな！！」
次々と上がる悲鳴。
・・・いや、あんたらのやってることのほうが信じられないよ。
私は平然と席に座った。素敵なデザインの机と画鋲が置いてあった椅子に。
「あーあ。何やってんの」
美香が話しかけてきた。
「いや・・・。なにって・・・。ハイエナ狩り」
私がそう言うと、美香が、
「あんた・・・。ゴリ松の存在忘れてない？」
「・・・あ」
ショックな発言。ゴリ松の存在すっかり忘れてた。
「今日も反省文だねー。ざーんねーん」
美香が言う。
「・・・アンタだって、腐った本没収されたくせに」
ボソボソと、私は呟いた。
「あー。あれ？アレはすぐに返されたよー」
「なんで！？」
「なんかねー。そばおいておくと吐き気がするってゴリ松に言われた」
美香がニコニコ笑いながら言った。
「あ。それよりさ」
美香が話題を変え始めた。
「同人誌や腐った話題なら相手にしないぞ」
私は冷ややかに言い放つ。
「いや・・・。そんなことじゃないって！今日さー。転校生くるらしいんだよね」
美香が軽く言った。
「へー。珍しいね。夏休みも近いのに」
「でしょー？あ。転校生といえば、この前読んだ腐った本が・・・」
「おいやめろ」
腐女子トークを全力で止める私。
・・・転校生、か。
この転校生を私が見て、関わるようになったのは、
ゴリ松に反省文を書かされた後になることを私はまだ知らない。
- Re: 兄がシスコンなんだが。 ( No.116 )
- 日時： 2013/07/20 16:34
- 名前： 梨 （ID: 1RaV/HbL）
・・・ん？
・・・え？
私の席の隣に、知らない人が座っていた。
ゴリ松に見つかり、怒られ、反省文を書き終え、
一時間目の授業前に無事生還できた私の目に映った光景。
フワフワとした黒い髪に、優しそうな目の少年。なによりイケメン君。
ロボットのような足取りで、席に進む。
って。自分の席に座るだけなのになんで緊張してんだ私。
ガチガチに緊張しながら、自分の席に座る。
席に座り、隣の知らない人をちらっと見た。
・・・おうぅぅぅぅぁ・・・。
どこの国の王子だお前。
え？なんで？シンデレラと結ばれるはずの王子様がこんな薄汚い猿の隣に座ってるの？
え？哀れみ？哀れみですか？猿の隣にでも座ってやるか。可哀想だから。みたいな？
え？え？そうなの？
と、私が無限の宇宙をさまよっていると、
「・・・ねぇ」
声が聞こえました。
「はい！？」
びくっと、体を跳ね上げて返事をしてしまった。
声の主、それは。
王子様でした。
え？こんな猿に何のようですか？え？空気が汚れるから教室から出てけみたいな？
しかし、王子様が言ったことは
教室から出てけ、でもなく
死ねコッチを見るな汚れる、でもなく
「教科書見せてくれないかな」
だった。
「はっ・・・はい！！いっ今すぐにでもだすんで！！この薄汚い猿が！！」
突然、王子様に教科書を貸してくれと言われ、パニック状態の私。
「・・・いや、薄汚い猿って・・・。まぁ、とにかくありがとう」
苦笑いをする王子様。
おおーっと！王子様はどうやらドン引きのようだ！
でも、そんなことでめげないよ☆私は。
教科書を出す。
「・・・村雨、桜？」
王子様が言った。あれ？教科書に書いてあった名前見られた？
「はっ、はひ！なんでしょうか！！」
名前を呼ばれ、またも混乱する。
・・・あれ？私、混乱しかしてないような・・・？
そんな私に、王子様は言った。
「じゃあ、よろしくね。桜」
ニコニコと、微笑みながら。
おっふ・・・。いきなり下の名前で呼ぶとか。
失神しますけど。
- Re: 兄がシスコンなんだが。 ( No.117 )
- 日時： 2013/07/20 23:50
- 名前： 梨 （ID: 1RaV/HbL）
王子様について、分かったこと。
まず、名前。
柊 涼だって。わぁ。カッコいい。
次に、
ものすごく優しい。こんな薄汚い猿にも優しく接してくれるとか神か。
机のデザインとか心配してくれたし。泣きそうだわもう。
私は泣きそうになりながらもなんとか午前の授業を終えた。
そして、昼休み。
「桜」
王子様・・・じゃなくて、柊君が私を呼ぶ。
「・・・なっなんでござりまするか」
わぁ。いまだにパニックだよ。ドン引きだよ。柊君。
「いや、お昼ご飯一緒に・・・」
柊君がそう言ったのを、私は確かに聞いた。
「よーし！美香！屋上行こうか！」
私は近くにいた美香に声をかけた。美香の肩をたたく。
「・・・なんで」
美香はめんどくさそうに私を見る。
「いいから来なさいよ。友達でしょ」
ヒソヒソと、小さな声で私は言う。
「なんでよ・・・わたしゃもう年なのよ桜ばぁさんや」
「・・・昔話風やめろ。・・・考えてみなさいよ？柊君と一緒にご飯なんて食べたらどうなるか・・・。あと、女子の皆さんの視線！」
「何喋ってるの？二人で」
ヒソヒソ話をする私と美香の間に入り込んできた柊君。
うおい。そのルックスを近づけるのは反則じゃないか。
「いやいやいやいやあのあのあのあのそのそのそのその・・・・」
柊君の王子様オーラに早くも美香が逝った。
「・・・大丈夫？」
柊君が心配そうに美香の顔を覗き込む。
「おっぶぁぁぁぁあぁぁぁああああああ」
美香が奇声を上げた。
「・・・大丈夫そうだね」
柊君が呆れ顔で言う。
「そうだね・・・ははは・・・」
美香の反応に正直、若干引きながら私は言う。
・・・やばい。さっさと振り切らないとあいつらが・・・。
「・・・お昼ご飯、一緒に食べませんか？」
焦る私に、落ち着いたトーンで言う柊君。
「いや・・・。あの・・・。その・・・。えっと・・・。食べられないわけじゃないんだけど・・・」
なにグズグズしているんだ私は！さっさと断れ！
「じゃあ、一緒に食べよう？」
私を覗き込む柊君。
うぅ・・・。そんな目で見られたら・・・。
と、私がぐずぐずしていると、
「桜ぁぁぁぁぁああ！！」
「・・・桜」
教室の扉から聞こえた声。
あーあ。
終わった。（主に悪い意味で）
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