コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 一番星とシンデレラ*+.《元・同じ空の下なんだから》
- 日時： 2014/03/27 08:30
- 名前： チョコ★ ◆.zuTcWIMPg （ID: as61U3WB）
SANO-HARUKA 沙野 晴香
UTIDA-TAIYOU 内田 太陽
「同じ空の下なんだから。」
僕の記憶が確かなら、澄んだ目をした少女が僕に向かっていっていたはずだ。
—だが、僕は彼女の名前が思い出せない。
容姿ははっきりと覚えている。
少し、背が低くて瞳が大きくて[美人]と言う言葉より[可愛い]と言ったほうが似合う—そんな少女だった。
彼女は元々転勤族だったからか、僕らの学校に来て1年くらいで引っ越していった。
しかし、彼女は引っ越す前にこういった。
「私がどんなに遠くへいっても、どんなに離れてても私はずっと太陽くんが好きだから—…。」
これが、ぼくにとってのゴールデンアワーだったのかもしれない…。
*〜目次〜*
>>0 澄んだ目をした少女 >>1 幼き時の約束
>>4 複雑な心境 >>5 大きな瞳
>>8 屋上で… >>9 突然な出来事
>>10 親友は怖いもの >>11 隆介の作戦。
>>12 アリは目の前をふさがれると何もかも人生が変わって
しまう生き物なのかもしれない。
>>13 隆介は僕の元親友であって現在は親友でも
親しい関係でもない。
>>15-16 幼馴染の舞凜。 >>17 僕は晴香をアイシテイルし何があっても同じ空の下であってまた会える
運命。
>>19 沙野晴香グレたんだって。
>>20 『沙野晴香、グレたんだって。』この噂、本当でした。
>>22-25 グレた晴香は僕は大嫌いです。>>26 脱不良
12/28 『同じ空の下なんだから。』
↓
『沙野晴香、グレたんだって。』に変更!!
同じ空の下なんだから＆沙野晴香、グレたんだって。
無事、完結しました。
娘の小春の話、「.*一番星とシンデレラ*.」
スタートしました。
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- Re: 沙野晴香、グレたんだって。《第2期スタート＆題名変えました》 ( No.25 )
- 日時： 2013/12/28 14:08
- 名前： チョコ★ ◆.zuTcWIMPg （ID: as61U3WB）
僕は帰りの薄暗い道で考えていた。
頭の中であの言葉をリピートする。
「脳に大きな支障があるんだって。もう手遅れみたいなんだ」
「そんな…明るく言うなよ。」
「だからさ、もう一度木下さんとやり直したら?」
「そんな事いうなよ。 …お前は何なんだよ。」
僕が晴香に怒り狂ったのは初めてだ。
「太陽君の本当の気持ちは何なの?」
「僕は…
今のお前が大嫌いだ。」
僕は言ってしまった。
こんなこと言うはずなかったのに。
「……良かった、太陽君があたしの事嫌いで」
——嫌いでよかったってどういう意味なんだろう。
そんなに僕のことが嫌いなのか。
それとも……
他にいえないことがあるんだろうか。
ただ、1つだけ言えることがある。
「私、もうすぐ死ぬんだ。」
この言葉だ。
晴香は性格は落ち着いているけど体は丈夫だ。
だから死ぬって言うのは嘘だ。絶対に。
- 沙野晴香、グレたんだって。《第2期スタート＆題名変えました》 ( No.26 )
- 日時： 2013/12/31 11:03
- 名前： チョコ★ ◆.zuTcWIMPg （ID: as61U3WB）
数日後——
女子が塊になって話しているのを僕は知らんぷりして聞いていた。
こういう時の女子の噂って役に立つとすごく思う。
「知ってる…?」
「なになに?」
「沙野晴香」
ドキッ
「元に戻ったんだってぇっ」
「うそぉ」
「もしや、本命現る?!」
やっぱり昔と変わらず"沙野晴香"のこの4文字が出てきてしまうと
反応してしまう。
それにしても元に戻ったってどういう事だ?
もう一度女子たちの会話に耳を澄ます。
「駅前の喫茶で見かけたのよ。前見たときはもうどす黒いオーラが全身
から出てたんだけど脱不良的な?」
「…脱・不良かぁ」
声に出して言ってみた。
やっぱり実感がわく。
「それよりさぁ、隣のクラスの縁山君がストレートにしたんだよ…」
今度は話が変わってしまった。
- Re: 沙野晴香、グレたんだって。《更新》 ( No.27 )
- 日時： 2014/01/18 12:24
- 名前： チョコ★ ◆.zuTcWIMPg （ID: as61U3WB）
特に、何もない退屈な授業が終わりみんな帰るしたくを始める。
「ねぇねぇ……なのよ」「え〜うっそお」
また、女子のトークが盛り上がっている。
女子はいつ、どこでも噂をしたがる。
ま、今の僕にとっては助かってるんだけど。
「隆介。一緒に帰ろうぜ」
隆介を誘ったけど断られた。
「ごめん。今日、舞凜と帰る約束してんだ。またな」
…今日は一人で帰るのか。
もし、晴香が引っ越してなかったら一緒に下校したりしたのだろうか。
そしてなにより、恋人になっていたのだろうか。
夕焼けが赤く映える道。
子どものとき、そこらへんの虫を捕まえてはしゃぎまくった草むら。
工場からもこもこあがる煙。
何もかも、同じはずなのに僕はすべてが変わってしまったかのように思える。
ちぎって口に入れるとおいしそうな雲。
見ていると、涙が出てくる。
僕は空を見上げた。
いつまでも、いつまでも———。
- Re: 沙野晴香、グレたんだって。《更新》 ( No.28 )
- 日時： 2014/01/18 12:34
- 名前： チョコ★ ◆.zuTcWIMPg （ID: as61U3WB）
首が痛くなるくらい、空を見上げていた。
その時、「内田先輩ですよねっ!!!!」と、声が聞こえた。
振り向くと、年下っぽいかわいらしい女の子がたっていた。
「沙野先輩が…沙野先輩、死んじゃうかもしれない」
彼女は目を赤く腫らしていた。
病院に着いた。
晴香は緊急でここに入院したそうだ。
『ワタシ、モウスグシヌンダ』
———あの言葉が僕の頭の中をぐるぐる回る。
「私沙野先輩に憧れてたんです。
でも、急に倒れちゃってもうどうしたらいいか分からなくて…。」
泣きじゃくりながら女の子は言う。
「沙野先輩が息苦しそうにしてるとき、先輩が内田先輩の写真を
落としたんです。その時これだって思って。どこにいるかわからない
のにバカみたいに走り回って探して——…。」
彼女は息継ぎをして、一息にこういった。
「先輩、沙野先輩を助けてください」
- Re: 沙野晴香、グレたんだって。《更新》 ( No.29 )
- 日時： 2014/02/02 14:17
- 名前： チョコ★ ◆.zuTcWIMPg （ID: as61U3WB）
晴香は飛行機の事故で両親を亡くしている。
弟が一人、いるけど今は離れ離れで暮らしている。
だから、身寄りはいないのだそうだ。
ドアをノックする。
「どうぞ」
とかすれた晴香の声が聞こえた。
「先輩〜〜」
女の子が晴香に駆け寄る。
「ごめんね、心配させちゃって。」
と晴香は女の子の髪をなでた。
女の子がやっと泣き止んだころに晴香は僕がいるのに気がついた。
「…戻したんだ。髪も性格も…ってそんな簡単に変えられるものでもないんだけどね。」
晴香は小さく笑った。
「じゃあ、私。いったほうがいいですよね」
女の子は気を利かせて出て行ってくれた。
「太陽君、信じてなかったでしょ?」
「…うん」
僕は正直にうなずいた。
隠したって何も始まらないからだ。
「来てくれて…ありがとう。」
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