コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 龍魔
- 日時: 2014/05/13 17:40
- 名前: マリン (ID: z.r.R/BL)
小説、初挑戦です。
がんばります。
ドラゴンが出てくるファンタジーの予定です。
どうぞ、よろしく。
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- Re:龍魔 ( No.1 )
- 日時: 2014/05/15 01:23
- 名前: マリン (ID: LhIkzBF8)
1 ある日の立神中体育祭の練習風景
「がんばれー!後ろ来てるぞ———!」
「おお!あいつはえー…」
入道雲が広がる青い空の下、立神中のグラウンドは熱気に包まれている。(あくまで、体育祭本番ではなく、練習。)
だが、暗いオーラが漂う場所が一つ…。立神中2年、緑田リンが座る場所だ。
「体育祭なんて、運動神経がいいヤツが得するだけじゃないか!」
それが、頭がいいかわりに運動神経ゼロの彼の言い分である。
リンは汗でずり落ちた黒縁メガネを元に戻しながらトラックのほうを見た。その彼の目の前を、一人の男子がすごいスピードで駆け抜けた。男子の起こした風でリンの少しパーマがかった髪がふわりと浮く。
「きゃぁぁぁぁ———タケルくぅぅぅぅ———ん!かっこいいぃぃぃぃ———!」
突進してくる、イケメンに飢えた女子たち。リンはかろうじてよけたが、数人の男子が巻き込まれた。心の中で哀れな男子たちに手を合わせ、例の男子—立神中2年、青木原タケルのほうを見た。
「タケルく——————ん!今日もかっこい———っ」
「はいっ、タオル」
「私のもあるよ」
「ちょっと、わたしが先なんだけど!」
「はぁ?」
タケルは、困ったように周りを見回している。そのたびに、サラサラの茶髪がゆれる。
「困った顔いただきました———っ!きゃ———っ!」
「相変わらず、すげー」
女子に埋もれるタケルを見ながら、リンがつぶやいた。
「まあ、速いのは確かだけどなぁ」
「お前も速いだろう?」
「まぁな」
リンの横には、立神中2年、赤永ジュンが両手を頭の後ろにまわして立っていた。
「おまえも陸上部だけど、ぶっちゃけ、どっちが速いんだ?」
「短距離ならアイツだろーけど、長距離ならぜってー負けないぜ!」
「ホー…」
「なんだよ、その薄い反応は…。あ———っ、うらやましいんだろ。おれ、運動してるときかっこいいからなー。かっこいいって罪だな、ぐふっ!」
がっしりしたジュンの体にリンの飛び蹴りがきまる。ふっとぶジュン。まわりにいた男子から、賞賛の拍手が送られる。
「ジュン、そんなんじゃ一生モテないな…」
誰かがぼそりとつぶやいた。
- Re: 龍魔 ( No.2 )
- 日時: 2014/05/13 19:45
- 名前: マリン (ID: z.r.R/BL)
2 開かない倉庫のドア
「おーい、タケルー。部活始まるまでサッカーしようぜー。」
「おぅ!じゃあ、ボール取ってくる。」
体育祭の練習を終え、皆が帰ったり、しゃべったり、部活の準備をしたりするなか、タケルは体育館へ向かう。ボールがある倉庫は、体育館の二階。そこへ続く階段はボロボロである。
——ここ、いいかげん修理しないとケガ人でるんじゃないか…
そんなことを思いながら、タケルは階段を上る。錆びついたドアノブに手をかけた。
「あれ?あかない。鍵は…かかってないし…」
押しても、引いてもドアが開く様子はない。
タケルは階段の下をのぞいた。
「あっ、リン、ジュン。ちょっと手伝ってくんないか?」
「何を?」
「これを。」
タケルは後ろを指さして言った。
「なーんだ、ドアが開かないだけかよ。まあ、おまえ細くて力なさそうだからなぁ。」
「なんだと!」
ジュンにとびかかろうとするタケルをリンが制した。
「まぁまぁ、ここ危ないし、ケンカするんだったら下でな。」
タケルはしぶしぶやめたが、その大きな目はまだジュンをにらんでいる。
「おれが開けてやるよ!」
「まあ、力仕事はお前向きだな…」
ジュンがドアノブを握る手に力を入れる。
が、ドアはびくともしない。
「ハハッ、あんだけ偉そうに言っといて、おまえも開けられないじゃん。」
「なんだと!」
ジュンは色黒の顔を真っ赤にしている。今度はジュンをリンが制した。
「はいはい、ケンカは下で。このドア、鍵は?」
タケルは首を振る。
「じゃあ…錆びついてたり、何かひっかかってたりかな?3人で引っ張れば開くんじゃないか?」
3人はドアノブに手をかけた。
「せーのっ!」
ガコッ
ドアが開いた衝撃で、三人は後ろによろめき、錆びついた手すりにぶつかった。
ボキッ
「へ?」
折れる手すり。
「うわぁぁぁぁぁぁぁ!」
三人は落ちて行った。
目の前が、真っ暗になった。
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