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- 黒き少女との契約(コントラクト)
- 日時: 2014/07/27 03:06
- 名前: 蘭々 (ID: sLRBYAgN)
はじめまして。
名前は「らんらん」と読みます。パンダみたいな名前ですね(笑)
では、拙い文章ですがお付き合いいただければ幸いです。
あと、コメントやアドバイスなども常時お待ちしておりますので、お気軽に書き込みください。
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- Re: 黒き少女との契約(コントラクト) ( No.1 )
- 日時: 2014/07/27 03:21
- 名前: 蘭々 (ID: sLRBYAgN)
—はじまり—
黒の契約者
——人生ってのは退屈なモンだ。
そう思うようになったのはいつからだろうか。
小学生の頃からか? 中学生になってからだったろうか? 高校に進学してからか? いや、三つ目の選択肢はないな。
なんせ今俺は高校生で、一年目の夏休みが終わり二学期が始まって数週間経っている。高校になってから芽生えたような、そんな付き合いの短い感想じゃないはずだ。
よく生きるだけが楽しい、というような奴を見る。
クラスの連中なんか特にそうだ。
つまらない話で盛り上がり、どうでもいいようなことで笑い、見ているだけで頭のレベルが低そうな連中だ、とさえ思ってしまう。
——そうか、俺は——。
「……人生じゃなく、人間が退屈だと思ってんのか?」
見上げると九月下旬だというのに太陽は激しく地面ごと俺を照り付ける。何が目的でずっと天高く昇っているんだろうか。
ダメだ。
思考が少しでも途切れるとどうでもいいことばかり気になってしまう。
その時に、再び思考を再開させたことは後悔すべきことだった。
目の前に黒い服に身を包んだ少女が飛び出してきた。
こんな暑い中、見てるだけで熱中症になりそうなくらい全身に黒い衣服で身に纏った少女は、一瞬だけ俺と目を合わせるように顔を少し上げる——。
瞬間。
俺の胸の中心に激しい痛みが走る。
視線を落とす。何かが刺さっている。長い刀身を持つ刀のようだ。いや、本当はこれくらいの刀身が普通なのだろうか。その刀の柄を目で辿ると、塚を握っているのは黒ずくめの少女の小さな手だった。
「……どう、いう……ことだよ……!」
刀が俺の胸から抜かれると、噴水のように血が噴き出した。
俺は膝から崩れ落ちると、そのままうつぶせに地面に倒れる。
薄れていく意識の中で、俺は俺を殺した少女を見上げる。
黒い少女は顔に俺の返り血を付着させながら無表情に見下ろしていた。
端正な顔立ちだ。笑えば可愛らしく見えるのだろうが、無表情なのがひどく悔やまれる。
——この、人殺し。
それは声にならず、俺の意識はそこで途切れた。
俺が死んだ。
呆気ない最期だな、と思う。
——どうして、こんなことになっただろう——。
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