コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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On Your Mark!!
日時: 2014/12/19 00:23
名前: 玲馬 (ID: Lq/G8jv0)

初めまして!玲馬と申します!

スポーツ系の小説を書くべくやって参りました!
陸上部の物語を書いていきたいと思います…!
文才は無いのでグダグダな文章になってしまうかもしれませんが
少しでも読みやすくなるように頑張りますのでよろしくお願いします。




登場人物の紹介は文章の一番最後に登場順に書いていこうと
思います!

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Re: On Your Mark!! ( No.16 )
日時: 2015/05/18 14:32
名前: 玲馬 (ID: SZdn/z4g)




  今まで短距離走ばかりにスポットライトが当たって
  いたのでここで投擲種目の部員達の練習をのぞいてみよう。
  潮高校のグラウンドはかなり広い公立高校ではあるが、
  様々な部活動がインターハイ出場を果たしている。
  また、歴代校長にも体育教師であった者が多いためかは
  わからないがとにかくグラウンドが広く、一つ一つの部活が
  広く使うことができるのだ。
  そしてそんなだだっ広いグラウンドでべそをかいている
  女子生徒が一人。


  「うええ〜ぇ。あんまりガン見しないでくださいよぉ〜。
   そんなに見られたら投げれないですよぉ〜」


  「泣くなぁ〜!お前ならできるってぇ〜!」



  「ううううう!笑わないで下さいよぉ〜?」



  そう言って目に溜まった涙を拭って槍を構える。
  そして…



  「うらあああああ!」




  思いっきりぶん投げた!
  槍は空中で斜めの状態から水平になる。
  そして銀色とオレンジ色の槍は太陽の光に反射して
  美しく光った。
  そして再び斜めになり、そしてグサッという感じで
  地面に突き刺さった。
  そしてそれを確認した女子生徒はフッとため息を着いて
  安心する。


  「お前!すっげーじゃん!」


  そんな彼女のもとへ一人の男子生徒が走り寄ってきた。
  


  「あはは、急にわりぃーな!でも今のすごかったぜ!
   俺は円盤投げだけどすっげぇ綺麗だったもん!
   でっけぇ割にはよくやるよな!お前名前は?」



  「わ、私は…敬斗…敬斗・S・アレクサンドです…
   う…でかいは余計です!」



  「え…敬斗・S・アレクサンド…?あの?
   中学の全国大会で女子やり投げで3位の?
   …えええええ!まじかよ!敬斗・S・アレクサンドか!
   やっぱ天下の潮だな!やっべー!
   あ!俺は牧野希恵!よろしくな!あ、タメでいーから」


  
  「あ、う…うん。よろしく。牧野君…」



  「おーい!お前ら!しゃべってねーで来い!
   敬斗もアドバイスあるから!」



  「「はい!」」


  そうして二人は綾次に呼ばれ走っていく。
  その一方…



  「どうですか?青山君…今年は…。」


  「なかなかいいメンバー揃ってるじゃないですか…
   こりゃぁ…



   すっげぇ楽しみっすね。」





   
    
   敬斗・S・アレクサンド(ケイト・—)
   本名:ケイティー・スミス・アレクサンド
   女・15歳・身長170センチ。
   潮高校一年の陸上部。
   種目は投擲(槍投げ)。中学時代、全国大会で
   第三位という実力者。
   投擲選手のため、少し肩幅が広く。本人も気にしている。
   図体の割には気弱で優しい。アメリカと日本のハーフ。
   金髪の髪をポニーテールにし、前髪にピンク色のヘアピンを
   付けている。目の色は水色。
   一年三組。



   牧野希恵(まきの きえ)
   男・15歳・身長171センチ。
   潮高校一年の陸上部。
   種目は投擲(円盤投)。
   面白くて明るいいいやつだがいつも一言余計。
   思ったことがすぐに口に出る。裏表がない。
   髪色は黒色で襟足を刈り上げている。
   目の色は赤色。
   一年4組

Re: On Your Mark!! ( No.17 )
日時: 2015/07/17 15:20
名前: 玲馬 (ID: SZdn/z4g)




  「皆さん、練習中ですが少し集まってください!」


  柳先生の声で部員達が集まる。
  そして柳先生の隣には紫色の髪の青年が立っている。
  部員達が集まり、前の方に居た琴瀬はその青年を見て
  一瞬固まる。


  「…練習中に申し訳ありませんが、君たちの練習を
   見てもらおうと思いましてね。
   彼を呼びました。彼はこの潮高校の卒業生の…」



  「あっ…青山さん!」



  琴瀬は目を見開いて自らが青山と呼んだ青年を見る。



  
  「…琴瀬!久しぶりだな!」



  青山は琴瀬を見るなりニカッと笑ってスポーツサングラスを
  上げ、琴瀬に歩み寄り頭をクシャッと撫でる。
  黒川はそんな琴瀬を見て…
  


  「琴瀬…お前…青山先輩と知り合いなのか?」


  「黒川先輩…。…は、はい。アメリカにいたときに…
   同じ競技場で練習したので…」


  「おっ!くーろーかーわー!久しぶりだな!
   紫と倖路もいんじゃんか!」
 

   琴瀬に歩み寄る黒川を見るなり黒川の肩に腕を回す。
   


  「ええ、お久しぶりです。青山先輩。」
 
  「…久しぶりっす」



  「ほら、青山君。後輩に久しぶりに会えてうれしい気持ちは
   分かりますが。まだ紹介がまだですよ。」


  「すみません〜。へへっ。」


  柳先生に対して青山はヘラヘラッと笑いながら謝る。



  「十海中学出身の人はわかると思いますが
   彼は青山佳樹君。君たちの先輩であり…
   かつて潮高校の男子400mリレーを全国一位に
   導いた一人です。今は大学の方の部活で選手として活動
   しています。
   今日は無理を言って来て頂きましたからしっかり練習を
   見てもらうように」



   「まあでも、俺も走るから、短距離の奴らは宜しくな!」


   
  
   青山が前で話している間、琴瀬はずっとドキドキしていた。
   彼はずっと会いたかった人、背中を追ってきた人だった。
   そして…
   日本に帰ってもう一度走ろう。
   琴瀬にそんな決心をさせた人物でもあった。



   

   


  ・青山佳樹(あおやまよしき)
   男/身長182センチ/19歳
   元潮高校陸上部(種目は100m、200m、400mリレー)
   潮高校の卒業生で現在は大学で陸上をやっている。
   かつて潮高校を全国一位に導いた実力者。
   類まれなるスポーツのセンスがある。
   十海中学出身。一時期、アメリカに留学していた。
   髪色は紫で目の色は藍色。
 
  

Re: On Your Mark!! ( No.18 )
日時: 2015/08/25 11:39
名前: 玲馬 (ID: SZdn/z4g)



 「三年生にとっては高校生活最後の総体予選です!
  二・三年生はしっつかりと準備をしてのぞむように。
  一年生は先輩のサポートをお願いします。
  それでは解散。」



 「ありがとうございました。」


 「「ありがとうございました!!」」


 
 柳の話のあとに嶺の挨拶に続き、全員が挨拶をする。
 そして、全員が解散すると藤原が嶺に駆け寄る。



 「紫…。ちょっと話が。」「ん?」



 「…五十鈴?」


 そんな様子を、少し遠くから見ている者がいた。
 三年の和泉である。



 「…うち、転校するかもしれへん。」


 時間は午後四時。太陽が沈み、オレンジ色に染まりかけた空を
 見ながら、藤原は嶺にそう告げた。


 
 「へぇー、そうなの・・・・って、転校!?
  それって…あなた…」


  
 普段、冷静な嶺もこの話ばかりは驚愕し、目を見開いている。



 「京都のお母ちゃんが病気になってしもうてな。
  せやから、戻らんといかへん。
  戻るとしたら…そうやな…。
  七月の終わりくらいやろか。」



  戸惑う嶺に対し、藤原は非常に冷静でいた。




  「で、でも!そんな時期に転校したら、あなた!
   総体の出場資格が…」



  「なくなってしまうやろなァ…」



  「でも、あなた、京都に弟君がいるんじゃないの…?」



  「もう…あの子だけには任されへん…
   鈴花には、いままでたくさん押し付けてきた…
   もうこれ以上、うちがわがままを言うわけにはいかへん…」



   ほとんど、藤原の長い髪に隠れて見えなかった。
   でも、ほんの一瞬、藤原の寂しげな表情が見えた。
   一度も、弱いところを部長である嶺にでさえ
   見せなかった。
   三年間、共に過ごして初めて見た、彼女の弱い部分に
   嶺は何も言えなかった。



  「…そう…じゃあ、和泉君…寂しがるわね。」


  「瑞希…」



  「総体予選には出られるのなら…  
   彼の3000mSC、応援してあげなさい。」



  
 ・作者コメント
  世界陸上始まりましたね!
  最初は総体予選があるので、藤原さんの話から始めました…

Re: On Your Mark!! ( No.19 )
日時: 2015/08/26 14:06
名前: 玲馬 (ID: SZdn/z4g)




 「五十鈴。」


 「…瑞希…」


  女子の部室へ続く階段を下りてきた藤原の前に
  和泉が現れる。


 「一緒に帰ろうぜ!クレープおごってやるから!」

 「…カスタード黒ゴマ味。」


  藤原が真顔で頷いたのを確認すると、和泉は
  藤原の隣に並んで、二人で校門へと向かう。



 「…五十鈴、お前ってs「転校、するけど?」


 「言わせろよ!遮るなよ!エスパーかよ!」


 「瑞希の言おうとしてることは大体、わかるで。」



  一度、藤原に先回りされてしまったが、
  和泉は頬を膨らませながらも、続ける。



 「母ちゃん、寝込んでんの」


 「せや。去年の冬に分かってんけど、悪化してきてな。
  紫には、鈴花に頼めって言われた。
  でも、うちはここに入学するって決めたときから、
  鈴花に全部、押し付けてきたんや…  
  もう、鈴花一人には背負わせられへん…」


 
  藤原は長く、美しい黒髪を後ろに流した。
  そして和泉には平静を装っているつもりだったのだろうが
  かすかに藤原の顔に悲しみが見えた。


  「いやなら、無理強いしねぇけど…」


  「??」



  「何かあった?…鈴花と。」



  藤原はその質問に対して、少し沈黙した。
  そして、ため息を着いて、話す。



  「やっぱり、瑞希には隠し事できへんな。
   …鈴花の…心の叫びを知ったんや…。」


  「心の叫び…?」



  

  ——3月。桜が咲くころ。



  
  「久しぶりに帰って来たな。京都。」



  「…姉ちゃん。」


  「…鈴花。」


  そこにいたのは、少し髪は短いが五十鈴と瓜二つの
  少女、いや少年だった。



  「久しぶりやな。鈴花。」



  「お母ちゃんのとこ、はよ来て。」



  五十鈴が挨拶したのにも関わらず、鈴花は
  すぐに後ろを向いてしまい、五十鈴に冷たく
  言い放った。
  そして、二人バスに乗り、病院へと行った。
  そして、病室の一室に母親はいた。



  「お母ちゃん、姉ちゃんきたで。」



  病室のベッドに横たわる母を見て、五十鈴は
  言葉を失い、持っていたバッグはその場に落とし、
  立ち尽くした。
  そして我に返ると、すぐさま、母のもとに駆け寄る。



  「お母ちゃん!」


  「・・・・ああ、五十鈴…鈴花…。
   来てくれたん…?
   五十鈴…久しぶり…やけど…髪…よう…のびたねぇ」



  力の無い声で五十鈴の髪をゆっくり触り、
  必死に話す。


  「もう…もうええから…お母ちゃん…
   話さんで…ええから…」



  そして、暫くしてから、病室を後にする。
  病院の一階にあるソファーに二人は座り込む。
  そして、最初に口を開いたのは鈴花だった。
  


  「姉ちゃん…戻ってきて。」


  「お母ちゃん、もう長くないんや…
   見たら分かるやろ?…
   今まで文句も何も言わないでお母ちゃんの
   こと、見てきたで…
   最後くらい僕らが一緒にいてあげんと…
   だから…京都に戻ってきて…
   京都でも…陸上はやれるやろ…?」



   話している途中の鈴花の表情を見て、
   五十鈴は何も言えなかった。
   ただ、最後に…



   「分かっ…た…」



   そう、一言、言っただけだった。





   ・藤原鈴花(ふじわらすずか)
    男 16歳 身長159センチ
    京都の溟宕(めいとう)高校陸上部一年生。
    種目は110mH、4×100mリレー
    五十鈴の弟で顔は五十鈴と瓜二つで中性的。
    目の色は赤。髪は黒髪で切りそろえてあり、肩までの長さ。

Re: On Your Mark!! ( No.20 )
日時: 2016/03/14 15:34
名前: 玲馬 (ID: FV4NcxH1)





 
 「今年もきたきたきちゃったよ〜ぉ」


 「地獄のテスト週間!」


  歩きながら京は頭を抱える。


 「やめて。せめて明日になるまでは忘れさせて。」


 
  テスト週間と大声で叫ぶ京をどす黒いオーラを
  放ちながら美袋が睨み付けている。」


 
 「そういえばもうそんな時期か・・・
  はやいもんだ…。」



  黒川がそんなことを呟いていると横から
  綾次がずいっと出てきて


 
 「お前らなー、そんな悠長なこと言ってる場合じゃ
  ねーんだぞー?
  わかってるかぁ?一教科でも赤点とったら補修終わるまで
  部活来られんからなー」



 「それはキツイ。」


 「うん死ぬ。」


 真顔の綾次に対して京と大伴の顔に陰がかかる。




 「まあでも、ゆっきーとかすずさんはよゆーだろ?
  特にゆっきー!
  学年一の秀才!」



 「ええ!桜庭先輩ってそんなに頭いいんですか!!?」


 京が驚愕の表情を浮かべる。


 
 「おーよ!こいつ、毎回一位とってんのに
  誰にもいわねーんだよ。」


 
 「別に人に喋って回るようなことでもないでしょ。」


 
 「そういうなよゆっきー!ほめてんだからさぁ〜
  ちょっとくらい素直に喜べって!」


 
 綾次が喋り終わるなり綾次の耳を思いっきりひっぱる。



 「いででででで!俺、なんか悪いこと言った!?」



 「別に。お前のその閉じることのない口を閉じて
 みようと思っただけだ。」



 そんな二人を尻目に藤原は



 「まあ、一年はまだ知らんやろうけど、
  赤店取らないように。
  特に美袋。」



 「肝に命じておきます。」



 「そうよぉ〜、赤店とったらしばらく部活来れないんだからね〜」



 「分かってます!悲しくなりますからそんなに言わないでください!
  私は今、残されたテスト週間前、最後の一日を満喫しようとしてる  んです!」
 


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