コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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最初で最後の涙はきっと 【挿絵同伴!!】
日時: 2016/03/07 22:33
名前: のれり (ID: R4l9RSpR)

おはこんばんは!
板全クリを目論むのれりでございます。
それでは、あらすじを少し紹介します。

○あらすじ
 生まれてすぐに死んでしまった幽霊少女、愛華(あいか)は、幽霊である。
通常の幽霊は成長を遂げないはず……。
異質な体質の愛華の、成仏できない理由とは__…?

そんな愛華が踏切で出会った霊感少年、春(はる)との関係とは?
愛華は春を始め、沢山の人々と出会っていく。

「最初で最後の涙はあなたと一緒がいいの」

最初で最後の涙とは一体何なのか。
涙に隠された、真実とは__…?



○お客様 「輝かしい作品様」

●miru様     作品「*家出神さんと、男子美術部。」

●顔無し@様    作品「あの日」

●ことり様     作品「壊れた恋の羅針盤。」

●てるてる522様  作品「赤い、朱と紅の夢。」
           「ハツコイ」
           「僕と君との2年間」

●ととろん様   作品「君との恋をここにつづる」

●まかろん様   作品「初恋?何それおいしいの?」

●桜色グミ様   作品「恋する女の子」
           「~恋の病にかかった私~」
           「私が生きる価値は何…?」

●魔夜様     作品「黒魔女さんが通る!!はちゃめちゃな日常」

●ゴマなし様    作品「堕天のナイフ」

●彩夏様     作品「***」


  
○目次

●第一章「涙が出なかった少女の話」
>>1>>2>>7-10>>13>>17>>25

●幕間「黒猫レイくんのひとりごとpart.1」
>>28

●第二章「何でも見えてしまう少年の話」
>>29>>33>>38>>42>>48>>53

●幕間「黒猫レイくんのひとりごとpart.2」
>>54

●第三章「少女と少年が出会ってしまった話」
>>55

●幕間




○挿絵
>>53

○参照1000突破記念イラスト
>>56

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第一章 涙が出なかった少女の話 ( No.25 )
日時: 2016/01/09 19:43
名前: のれり (ID: R4l9RSpR)

「ふぅー……まぁ、冗談は置いといて」

レイはグッと目を細めました。

「愛華。僕と一緒に、外の世界に行かない?」
「うぁ……うっん……あぃ……?」

外の……世界……?

「ハハ、そう。外の世界。愛華、まだ言葉を話せないでしょ?この部屋に閉じこもってるより、外に出たほうが、たくさん言葉を聞けて、勉強になるよ」

たしかに、このままちゃんと声を出せず、レイにずっと笑われるのはごめんです。私は、コクリとうなずきました。

「じゃ、行こうか」

レイは、チリチリとなる首輪をひっかき始めました。
何をしているのでしょう?レイの爪は首輪の繊維を傷つけ始め、ボロボロと首輪の一部であったものが落ちていきます。

「うぁ~、う、あうあ~」

私の声に、レイが気づきました。

「ん?なぁに?愛華。……あぁ、コレ?」

レイはひっかくのをやめました。
もう、ずいぶんとボロボロです。

「もう、要らないからね。愛華と一緒に、この家を出るんだから。ノラでいなきゃじゃん?」

レイは口角を少し上げ、またひっかはじめました。


いいのでしょうか……

いいのでしょうか?

レイがいなくなったら、お父さんとお母さんは悲しむんじゃないでしょうか?

いいのでしょうか?

悲しませて、いいのでしょうか?


「お、取れた♪じゃ、行こうか、愛華」

レイは首輪をポトリと落としました。
チリリ、と鈴が鳴りました。鈴の音は、なんだか寂しそうでした

私は、レイにしっかりとくっつきました。


「それでは!外の世界へっ!!」

レイは、器用に窓をガラリと開けると、部屋の外へと飛び出しました。

「あ、あぅあ!!」

目が開かなかった頃とは、何もかもが違う気がしました。
目に鮮やかな青のなかに、白く、フワフワとしたものが浮かんでいます。

あれは何でしょう?

レイの足元には、緑色をした何かが、茶色いものの上に、たくさん生えています。

あれらは何なのでしょう!

目に入るもの、耳で聞こえるもの、鼻で嗅げるもの、全てが美しく、心地いいのです。外とは、なんて素敵なところなのでしょうか!

「愛華、しっかり捕まっててね!走るよ!」

レイが後ろに乗っかっている私に向かって話しかけてきました。
私はコクリとうなずき、手に込める力を強くしました。

この先に、一体どんなものがあるのでしょうか。
胸のドキドキが止まりません!



【第一章 涙が出なかった少女の話 完】


Re: 最初で最後の涙はきっと ( No.26 )
日時: 2015/09/02 18:41
名前: まかろん (ID: syFyy808)

こんばんはーお久しぶり(?)です!
まかろんがきましたよー!


このお話、ずっとどんなふうにすすんでいくのかなあと思っていたのですが、
まさかの『黒猫レイと愛華の冒険譚』だったとは…!←
まだまだ物語はこれからっすねえ(しみじみ

愛華ちゃんがどんな美人さんに成長していくのか、とても楽しみです♪
・・・深い意味はないですよ?
嫌だなあさすがにそこまで守備範囲広くないですよ〜←


はい。これからがもっと楽しくなっていくのに…。
わしはpcとおさらばです…。

コメントはできなくなるけど、ずっと見守っているよ…笑

頑張ってください! それでは!

Re: 最初で最後の涙はきっと ( No.27 )
日時: 2015/09/06 12:06
名前: のれり (ID: R4l9RSpR)

まかろんさん

おはこんばんは!
お久しぶり(?)ですね笑←

美人さんに…なればいいなと思います笑
守備範囲…さすがに、生まれたての赤ちゃんは
ないですよね……?(ま、まさか………ね………)

ではでは!
まかろんさんも更新頑張ってください!

幕間 黒猫レイくんのひとりごとPart.1 ( No.28 )
日時: 2016/01/09 19:47
名前: のれり (ID: R4l9RSpR)

幕間 黒猫レイくんのひとりごとPart.1

「じゃ、行ってきますね。レイ」
「うん、気をつけてね」

僕は手……いや、前足を振って愛華を見送った。
まぁ、幽霊に気をつけるも何もないけどさ。

僕と愛華が家を飛び出してからもう15年がたった。
早いもんだよね…
愛華ももう中学三年生。受験のシーズンだよねぇ……

「あははっ」
ほんと、笑いが止まらないよ。
だって……だってさ!?

愛華ったら、幽霊なのに中学校なんかに行って、必死に受験勉強なんかちゃってるんだよ!?
いやぁ~、笑いが止まらないね!

僕は庭の芝生の上に寝転んだ。
温かな日差しが心地いい。

僕達は……
ある空き家に住んでいるんだ。
ここが、居心地がいいんだよ。僕と愛華が住むには丁度いい広さだしね。

え?
僕のご飯はどうしてるのかって?
そんなの、決まってるよ。
ご近所のおばさまに媚びればラクショーラクショー♪

「うー……ん……」

なんだか、眠くなってきたな……最近、すごく眠いんだ。
そろそろ、年かな……僕も。
でも、15年以上も生きれば大往生かな。

ま、『今回の身体』はなかなか長持ちしたかな。
『次』は『どんな身体』か、楽しみだなぁ……。



僕の意識はしだいに波にのまれるように深く深く沈んでいった。


第二章 何でも見えてしまう少年の話 ( No.29 )
日時: 2016/01/09 19:50
名前: のれり (ID: R4l9RSpR)

第二章 何でも見えてしまう少年の話


幼い頃から俺にはずっとおかしなものが見えていた。
そのおかしなものの中には3種類の奴らがいた。

まず、一つ目は血だらけだったり、体の一部を失っていたりと明らかにこの世のものではないもの。そしてこいつは宙に浮いている。

2つ目は見た目はすごく綺麗だ。
血だらけでもなければ体が壊れているわけでもない。ただひとつだけ、俺達と違うのは宙に浮いていること。
これも……この世のものではないのは明白だ。

最後の3つ目。こいつがこの3つの中で一番厄介だ。
この種類は2つ目のやつとほとんど同じ。だけど、こいつは宙に浮いていないんだ。この種類の奴らは、ただひたすらに俺のことを追いかけてくる。
どこに行っても、どんな時でも必ず現れる。

そもそも、どうして幽霊が宙に浮くと思う?

それは、もうすでに体がなくて、体重が無いため、重力というものがかからないためだ。
じゃあ、どうして3つ目のやつが地に足をつけることができるのか。

答えは簡単だ。
なぜならこいつは先の2つの種類の奴らと違って幽霊ではなく、生きた人間だからだ。

…………。簡潔に言うと、こいつは俗に言うストーカーというやつだ。


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