コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 魔法の森の小さな白猫。
- 日時: 2015/08/09 21:15
- 名前: みゅーと ◆0UYtC6THMk (ID: bJHwv4jv)
皆さんおはこんばんちわ。知っている方はお久し振りです、みゅーとです。
以前書いていた「まほがく!」は更新停止にして頂きました。
見てくださった方はすみませんm(__)m
今回出てくるキャラは以前の小説で書いていたキャラを少し変えたものです。
相変わらずの更新亀、意味の分からない文章になると思いますが、
それでも見てくれると嬉しいです(*´ω`*)
それでは、本編でお会いしましょう…
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- 魔法の森の小さな白猫。 ( No.1 )
- 日時: 2015/08/10 00:04
- 名前: みゅーと ◆0UYtC6THMk (ID: bJHwv4jv)
*prologue*
ここは魔界。
不思議な生き物が住んでいたり、魔法を使う事が出来る生き物が住む世界。
物が浮いたり突然ヒトが消えたりするのは日常茶飯事。
弱肉強食の世界で、他の種族同士が争い合うのも珍しくない。
寧ろ何も起こらない方が異常なのだ。
そんな魔界の、とある森。
そこは魔界の中でも特に美しい森として有名である。
空気も綺麗で食糧も豊富、よって野生動物にとって最高の住処になる。
美しくもあり、危険でもある森。
そんな森に住んでいる、不思議で小さな白猫の話。
- 魔法の森の小さな白猫。 ( No.2 )
- 日時: 2015/08/12 23:39
- 名前: みゅーと ◆0UYtC6THMk (ID: bJHwv4jv)
*ニャミリアという生き物*
「なぁ、ニャミリアって知ってる?」
唐突に俺に質問を投げかけた少年——エルク・ヴァニラ。
蒼い髪に、蒼い瞳。俺の唯一無二の親友。
「ニャミリア?…あー、昔図鑑で見た事ある」
確か、簡単に言えば猫人間みたいな感じで…
普通の人間に、猫耳と猫尻尾が生えている不思議な生き物とか何とか。
「その種族、珍しいんだってさ」
「へぇ…確かに、見た事無いよな、俺達」
「うん。でさ、何で滅びかけたか知ってる?」
「知らない」
エルクがにやにやと笑っている時は、自慢したいサインだ。
目立ちたがりな部分があるから…
雑学とか豆知識とか披露して、凄いって思わせたいんだろうな。
因みにエルクがクラスの女子から『雑学自慢男』『どうでもいい』って言われているのは黙っている。
「流行病だってさ。ニャミリアって他の種族との共存はしないって。だからニャミリアの一族の村で病が蔓延していって、はい、さよなら」
「そうなんだ…で?」
「でも完全に滅びた訳じゃ無いってさ。ほら、『魔法の森』ってあるだろ?またの名を『トゥインクル・フォレスト』っていう」
「うん」
「そこの奥深くに居るんだって、ニャミリアの末裔が!」
「へぇ…」
正直、ニャミリアを“見た事が無い”だけで、どれだけ珍しいのかあんまり実感が湧かない。
「んで、エルクは探しに行きたいんだろ?そのニャミリアの生き残り」
「!さっすが親友、分かってるぅ〜」
「誰だって分かるって。…でもさ」
「ん?何?」
その森は美しいが危険な所でもある。
この前だって、写真家の女性が狼に食い殺される事件があったし。
一応、森の生物のテリトリーなんだから、いつ襲われてもおかしくない…
その事をエルクに伝えると、
「大丈夫でしょ、一応魔法学校の生徒だし。いざとなったらさ、魔法使おうよ魔法!」とドヤ顔で言われた。
…いやそう言う事じゃないから。
まぁ確かに魔法学校に通って、学校に行ってなかった親や大人達(昔はまだ学校が無かった)よりは魔法が使えるようになった。
でもそれが森の生物に効くかだし、人間界に居るような普通の動物ならまだしも魔力を持った生物だったら?
よく、森に住むと言われている、尖った耳が特徴的な『エルフ族』。
風を操る『シルフ族』。
水を操る(もしかしたら森にはいないかもしれないけど)『ウンディーネ』…などなど。
他の種族に対して好戦的な、悪戯好きの妖精が居たとしたら?
魔術に関しては妖精の方が先輩のはずだ。
到底勝てるわけがない。
そして一番問題なのが、迷わずに無事に出てこれるかどうかだ。
しかしエルクはそんな事考えずに暢気に、森に行く計画を立てている。
「なぁ…やめといた方がよくない?」
「何で?あーもしかしてお前、ビビってんのか?」
「は、別にそんなんじゃないし。危険だろ…色んな生物が棲んでるんだぞ」
「大丈夫大丈夫!何とかなるって!」
エルクは俺の制止を笑い飛ばし、
「じゃあ明日、親には勉強しに王立図書館に行くって言って来いよ!朝の9時集合な!」
「…お、おう」
「絶対遅れんなよー!」
「分かってるよ」
「じゃあな!」
もう決まってしまった事だ。
今更止めたってあいつは聞かないと思うし、1人で行かすのも心配だ。
はぁ、何も起こらないといいけど。
- 魔法の森の小さな白猫。 ( No.3 )
- 日時: 2015/08/15 23:47
- 名前: みゅーと ◆0UYtC6THMk (ID: fmI8cRcV)
*森*
「よし、じゃあ行くぞ」
「…おっけー」
9時ちょうどに集まった俺らは、遂に森に足を踏み入れた。
魔界の北西の方に広がっている『魔法の森』。
俺達の家が北らへんだから、少し遠い。
「この木に目印付けとくな」
「了解」
エルクが森に入ってすぐの所にある大きな木にナイフでバツの印を付けた。
これで、一応迷子になる確率が減った訳だな。
「うーん、空気が美味しい!」
「確かに綺麗だな。プロの写真家も来る位だから」
「さてと、森の奥ってどこら辺?」
「もうちょっと進まないと」
「おーい、ニャミリアー!出てこーい!」
まぁ、叫んでも、出てこない訳で。
「ってか叫んだら狼とか出てきそうじゃないか?」
「大丈夫じゃん?まあ何とかなるっしょ」
「…はあ」
エルクの能天気さに俺はため息をついた。
前向きなのはいい事だけども。
ここまでポジティブが行きすぎたら、短所にしかならない。
『きゃはははは…』
「「!?」」
突然聞こえた笑い声。
幼い女の子の声。
『ヒト!ヒトが来た!きゃははは!』
ヒトって俺達の事だよな、絶対そうだよな。
俺達は人間界の“人間”と同じような見た目を持つ、魔界人という種族。
髪の毛や瞳の色が人間と比べ独特で、生まれつき魔力を持っているのが違いか。
魔界人、は長いけど、人というと人間という意味になるので、片仮名の“ヒト”と区別している。
説明が長くなってしまった。
というかこの声の主は誰?何処に隠れているのか?
「誰だよお前!隠れてないで出てこいよ!」
「何処にいるんだ?」
『きゃは!かくれんぼだよ!君達が私を見付けてね!』
かくれんぼって…いつ振りだろう。
負けず嫌いゲーム好きのエルクは全身から暑苦しいオーラを出し、
「やってやる!お米食べろお米!」
と言いながら森の奥へ駆け出していった。
…お前は某テニスプレイヤーか。
- 魔法の森の小さな白猫。 ( No.4 )
- 日時: 2015/08/16 00:47
- 名前: みゅーと ◆0UYtC6THMk (ID: fmI8cRcV)
*妖精*
「おーい、何処だ?」
木の上、草影、石の下まで探し尽くす。
負けず嫌いって訳じゃないけど、正体が分からないと何だかモヤモヤするから。
「もう!手掛かり無しにかくれんぼだなんて無理だ!声の主にも会った事無いし」
「だよなぁ。しかも森は広いし。何処から声がしたのかも分からなかった」
「あああ!お前かくれんぼなんて言ってびびってんだろ!やーい弱虫!」
「ちょ、そんな事言っていいのかよ」
「知らねえ、出てこない奴が悪いんだよ!」
「ってかそんな見え見えな挑発に乗る訳…」
『弱虫?君達がそんな事言えるの?ヒトのクセに』
俺達の目の前に現れたのは、小さくて、空中に浮かんでいる生き物。
金髪に、緑色の瞳。フェアリー。妖精だ。
『フェアリー族』…背中にトンボのような羽を持ち、飛ぶとキラキラとした光を放つ。
“フェアリー”という言葉に“妖精”という意味もあるのだが、それは妖精の中で一番最初に見つかったからだという。
だからもしエルフ族が一番最初に見付かっていたとしたら、今のエルフ族はフェアリー族という名前がついていたのかも。
『魔術もろくに使えないクセに、調子に乗らないで』
金髪のフェアリーは不機嫌そうに俺達を睨み付けた。
『それとも何?勝負する?私が弱虫じゃ無いって事、証明してあげる!』
「あーあーやってやろう、こんなチビに負けたくないからな」
「やめとけよエルク…勝てる筈無いだろ」
「いや、俺は負けない。例え体が傷だらけになっても…」
あれ?何かカッコいい。
…って、惚れてる場合じゃない。
ガチでヤバイってこれ。
『いい心構え!じゃ、行くよ!』
「望むところだ!」
…「う、うう…すいませんでしたあ!」
エルク、見事に敗北。
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