コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 芹沢くんの秘密。**コメント等募集中です(*>_<*)
- 日時: 2015/08/24 10:23
- 名前: 七海** (ID: bF4j0KZ2)
- 参照: http://www.no-ichigo.jp/profile/show/member_id/792498?
はじめまして!七海**という者です(*^^*)
最近野いちごで小説を書き始めたのですが、始めたばかりでまだ閲覧数が少ないので、こちらにもupしようと思い作成させていただきました!
もしこちらで読んで興味をもってくれた方は、ぜひそちらのサイトのほうも覗いていただけたらすごく嬉しいです!!
『芹沢くんの秘密。』/七海**
作品紹介********************************************
毎週金曜日、図書室の端っこの椅子。そこに、いつも彼はいた。
いつも無表情で読書に耽っていて、じっと見つめているとふと目があって。
しばらく見つめ合って…、
そのあとまた細かい字の文庫本へと顔を落とすんだ。
それが、彼との日常。
彼の名は、芹沢くん。わたしの好きな人です—————
**************************************************
登場人物は、読まなくても大丈夫だと思います!でももしわかりにくかったら、のせようと思うのでもし必要なら言ってくださいね(^^)
誤字脱字など、指摘してくださると嬉しいです!!m(_ _;)m
目次*****
01*図書室の彼。 >>1 >>2 >>3 >>4
02*クラスメイトとわたし。 >>5 >>6 >>7 >>10 >>14
03*芹沢くんと川瀬さん。 >>20 >>25 >>28 >>29 >>30
読んでくださった方、できれば感想ご意見コメントしてくださるととっても喜びます!!笑
そのうちリクエストなどのご要望にもお答えしていきたいなと思っています(≧▽≦)
- Re: 芹沢くんの秘密。 ( No.1 )
- 日時: 2015/08/19 00:28
- 名前: 七海** (ID: bF4j0KZ2)
- 参照: http://www.no-ichigo.jp/profile/show/member_id/792498?
図書室の彼。************************************
高校2年の5月、放課後の教室で。
「花音、かえろーっ」
わたしの自慢の親友、黒崎萌はわたし、川瀬花音の身支度を待っていた。
萌は誰もが二度見するってぐらいの美人で、頭も良くて、ほんとにわたしにはもったいないってくらいの友だち。
そんな友だちの誘いだけれど、今日はいっしょには帰れないんだ。
「ごめん、今日図書室いかなきゃ」
「ああ…、今日金曜日だったね。忘れてたよ〜。花音もさ、図書委員なんてどうせ誰も本借りにきやしないんだから、行かなくてもいいのに」
萌は呆れたように笑った。
わたしはごめん、と萌に謝った。
もちろん、図書委員としての義務、ってのもある。
30パーセントくらい。
でも、残りは。
「どうせ、芹沢くんでしょ」
萌がにやにやしてる。
わたしは急に顔が熱くなるのを感じた。
「そっ、そんなことないよ、」
「嘘つけ〜、顔真っ赤だぞ〜?…ほら、今日こそ話しかけるんだよっ!行っといで!」
ぽん、と背中を押してもらった。
萌ってば、おおげさなんだから。
…そうなんです。
図書室に行くのには、もうひとつ理由があって。それは、
ある男の子に、会いに行くため、なのです。
- Re: 芹沢くんの秘密。 ( No.2 )
- 日時: 2015/08/19 01:08
- 名前: 七海** (ID: bF4j0KZ2)
- 参照: http://www.no-ichigo.jp/profile/show/member_id/792498?
5月の空が、オレンジ色に染まってる。
外からは、運動部員のかけ声や、カラスの鳴き声がきこえてくる。
キラキラとした光が差し込む人のいない廊下を、わたしは足取り軽く歩いていた。
向かう先は、図書室。
カラカラと音を立てて、図書室の少しさびれた木製の引き戸をあける。
今はまだ早いからか、まばらに人がいる。
わたしはとりあえずカウンターに座って、当番の仕事にとりかかることにした。
ちら、と左端の奥の、読書スペースをみてみる。
(……いた、)
ちょっと遠いけど、「芹沢くん」の姿が見えた。
漆黒の髪で、ちょっと猫っ毛。
下を向いてるから、前髪が被って顔は見えないけれど。
金曜日の放課後、彼はいつもそこで本を読んでいる。
台風だとか、非常時のとき以外はたいていいる。
そして、図書室閉館時間の10分前くらいになると、静かに出ていく。
それが「芹沢くん」。
本の貸出のときに、学生証をみて初めてその名前を知った。
下の名前は読めなかった。
- Re: 芹沢くんの秘密。 ( No.3 )
- 日時: 2015/08/19 11:58
- 名前: 七海** (ID: bF4j0KZ2)
- 参照: http://www.no-ichigo.jp/profile/show/member_id/792498?
いつのまにか、それは毎週金曜日の日課となっていた。
芹沢くんを見ること。
正確には、
『見つめ合う』ことだけれど。
図書委員は、貸出返却カウンターの仕事の他にも、返却された本を元の場所に戻したり、本棚を整理するという仕事もある。
普通だったら、本棚の整理なんてめんどくさくてやる人はほとんどいない。
(あ…この本、芹沢くんが座ってるとこの近くだ)
それだけで、胸がドキッと高鳴ってしまう。
わたしは本を元の位置に戻すため、彼のいる方向へ向かっていく。
(わたし…変な歩き方じゃないかな…)
近づくだけでこんなにドキドキするなんて、
話しかけるなんてもってのほかだよ、萌〜!
本を戻しながら、芹沢くんのほうをチラッとみてみた。
ばちっ。
「あ、」
少しつり気味の、切れ長のきれいなひとみと目があった。
すぅっと通った鼻筋と薄めのくちびるもお気に入り。
…って見惚れてる場合じゃない!
目があっちゃった。
どうしよう(いつものことだけど)。
話しかける?
無理無理!
ひとりで混乱しているうちに、芹沢くんは目をそらしてしまった。
(あ〜、わたしの馬鹿馬鹿!!!)
きっと、『じろじろ見やがって変な女だな』とか思われてるんだよ!絶対!
今日は一日中後悔だ。
それも、いつものことだけどね。
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