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- 変わり者
- 日時: 2015/08/20 10:06
- 名前: 美紅 (ID: VbOSBaFR)
登場人物
菅谷 藍 / Ai Sugaya
中川 憐 / Ren Nakagawa
宮野 玲央 / Reo Miyano
とりあえずこのくらい…( ´ ▽ ` )
よろしくお願いします(*^^*)
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- Re: 変わり者 ( No.1 )
- 日時: 2015/08/20 10:51
- 名前: 美紅 (ID: EjFgzOZO)
彼と出会ったのは、小学校を卒業した直後の春休みの時だった。
私の入学する中学校は、私が卒業した小学校と隣の小学校から主に入学生が多い。
だから、その春休みの時に、携帯などで隣の小学校の人たちと知り合うことが多くなった。
隣の小学校は、まぁ偏見なのだが、不良っぽい生徒が多いと聞いていた。
私の友達が、アプリでグループを作って、私の小学校と隣の小学校の交流会を開いたのがきっかけだった。
交流会に参加したのだが、案外普通の人たちの集まりだった。
しかし、少しだけ違う雰囲気を漂わす男がいた。
彼の名前は、中川憐。
第一印象は不良っぽい。背が高い。
何よりも、生まれつきであろう鋭い目つきが、どのように育ってきたかを物語っている。
染めているのか地毛だか知らないが、髪も少し茶色くなっていた。
交流会では彼と話す機会はなかったけれど、今思えば友達がアプリでグループを作った時に、彼の連絡先はきちんと私の携帯の中に登録されていた。
その日の夜。思いがけないことが起きた。
お風呂上がりに携帯を開くと、あの中川憐という奴からメッセージがきているではないか。
開いてみると、
『よろしく』
と、唐突に無表情な文面が記されていた。
記号も何もついていないその文面に、一人部屋で笑ってしまった。
何が面白かったのかは私にもわからないが、とりあえず返事を返してみる。
『菅谷藍って言います。よろしく』
すると間もなく既読がつく。早い。
返事を待っている間に、他の友達からのメッセージを見ているとしよう。
私はその時まだ新しい携帯に慣れていなかったから、文字を打つのがかなり遅い。
友達に返事を打っている間にもう中川憐から返事が来ていた。
『なんて呼べばいい?』
それは私に聞くものなのか、と思った。
なんて呼んでほしいかなんて私にもわからない。
『何でもいいよ』
『んじゃ藍って呼ぶ』
隣の小学校では、男女関係なく下の名前で呼ぶそう。
私の小学校なんて男子関係なく苗字だったのに。
そこから少し変わってるんだなぁと思いつつ、返事に手をつける。
『俺のことは何とでも呼んで』
私は少しふざけてみようと企む。
『れんれんって呼ぶ』
と返事を返した。
今になって考え直したら相当恥ずかしいことをしたと思う。
案の定既読はすぐにつき、なんと返事が返ってくるか、不良だからキレられるか、呼び出されるか、と変な意味でドキドキしていた。
『それいい、自分でも気に入った』
というメッセージのあとに、すごく嬉しそうなヒヨコのスタンプが。
なんだこいつ、可愛いじゃないか。
当時の私はそう思ったらしい。今となってはものすごく恥ずかしいが。
どんな会話かは覚えてないけど、そこからかなり会話したらしい。
多分友達より話してたんじゃないかな、と今思う。
そう、つまり、予想外に、変わり者と仲良くなった。
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