コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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後輩くんの甘い誘惑
日時: 2015/08/26 22:16
名前: 久遠 ◆rGcG0.UA8k (ID: FQvWtEF/)

地味でなんの取り柄もなかった私に訪れた突然の春
それは可愛い顔した悪魔によって誘惑される日々の始まりを意味してて

「先輩、僕と付き合って下さい!」
「えっ」
「……駄目、ですか?」
「駄目じゃ、ないけど……」
「! それってOKってことですよねっ!!」

押し切るような形で始まった私達の関係
接点のまるでなかった後輩に告白されて戸惑いもしたけど……

それ以上に驚かされたのは彼の素顔だった

「逃げないでよ、ね? いいでしょ、このくらい」
「顔真っ赤ですよ、そんな顔は僕の前でしかしないで下さいね」
「せっかく可愛いんですから、もっと笑って下さいよ」

時折見せる、意地悪な表情
私にだけ見せる特別な顔、それがとても気恥ずかしくて
だけど嬉しくて、いつの間にか私も——甘い誘惑の虜になっていた


後輩×意地悪って最強ですよね!
てな訳で思いつくままにスレ立てです(笑)

お立ち寄り下さった方、有難うございますっ
あなたも同士である事を願って、書いていこうと思います!
ではでは〜


【目次】
キャラ紹介>>1
人物紹介その2>>16
『告白、そして』>>2 >>3 >>6 >>7 >>13 >>14
『燃える体育祭』>>15 >>17 >>20

+2015/8/26・参照100突破+

*読者様*
七死様
『蟷螂グラフティ』という小説を書いてらっしゃいます
初コメして下さった読者様です

中の人様
二番目にコメント下さった読者様です
『青春と恋愛の方程式』という小説を書いてらっしゃいます
登場人物、一人一人に個性があってとても惹き込まれますよ

てるてる522様
三番目にコメント下さった読者様です
東くんを可愛いと言って下さいました((

七海**様
四番目にコメント下さった読者様です
『芹沢くんの秘密』という小説を書いてらっしゃいます
徐々に近付く二人の距離に目が離せませんよ!

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Re: 後輩くんの甘い誘惑 ( No.11 )
日時: 2015/08/24 15:29
名前: 中の人 (ID: 6vxFia0Q)

中の人で構いませんよ‹‹\(´ω` )/››
なんならゆーはでも構いません(普段、ゆーはと名乗っているので)

東君のイケメンも待ってますバンバンバンバン

Re: 後輩くんの甘い誘惑 ( No.12 )
日時: 2015/08/24 16:13
名前: 久遠 ◆rGcG0.UA8k (ID: soVn9TCU)

てるてる522様
コメント有難うございますっ

東くん可愛いですか←
本人に連呼すると恐らく怒ります
(と言うか拗ねます

結衣を好きと言って頂けて私も嬉しいです!
今後も楽しんで頂けるよう頑張りますね


ゆーはさん
ではではゆーはさんと呼ばせて頂きますねっ
(呼び捨ては難易度高いのでさん付けで)

近々格好いい東くんを披露できるよう頑張ります(笑)

Re: 後輩くんの甘い誘惑 ( No.13 )
日時: 2015/08/24 23:32
名前: 久遠 ◆rGcG0.UA8k (ID: lFtUuTXy)

凛side

先輩と別れた帰り道。
ふとさっきまでの自分の態度を思い出して情けなくなる。

「嫉妬とか……かっこ悪っ」

思わず出た言葉には覇気がなく自分の言葉じゃないみたいだった。
かっこ悪いけど、それでも……先輩が他の男に笑顔を向けるのが耐えられなくて。
無性に悔しくて、腹が立って。

気付いたら先輩の腕を引いていた。

「先輩の腕……細かったな」

初めて触れた腕は凄く細くて、折れてしまうんじゃって思ったのに。
そう感じたのに、力を緩めることが出来ないなんて。

男として情けないし、こんな事じゃ何時までたっても振り向いてもらえない気がした。

「付き合えるだけでいいって思ったけど……やっぱり僕ばかり好きなんてズルイですよ」

僕らしくない弱気な呟きが先輩に届くことはなくて。
冷たく吹いた風によってかき消された。



弱気な気持ちを抱えたまま家に着くと、直ぐに自室に行きベットに倒れ込む。
疲れていた訳じゃないが、どうにも気持ちが前を向いてくれなくて溜息が出る。

先輩はもう家に着いたかな……?

気になって携帯を開くけど、新着メールなんかがあるはずもなく。
僕から打ってもいいですよね? なんて思いながら先輩宛にメールを送った。

内容は差し障り無い普通のこと。
無事に帰れましたか? だとか、そういう類のもので。

返信が来るまでの間、手があいた僕は体を起こして、取り敢えず制服を着替えることにした。

「そう言えばもうすぐ体育祭か……」

先輩が運動苦手なのは今日の一件でよく分かったけど。
どうせ参加するなら良いところを見せたい、そう思ってしまうのが男というものだ。

「先輩ほど苦手なわけじゃないけど得意でもないんだよなー」

自慢じゃないけど、僕は勉強は出来るほうだ。
でも、運動は体力がいるせいか苦手な種目の方が多かったりする。
……疲れるし、汗かくから嫌って言うのもあるけど。

でも、何かやる気が出るような……御褒美でもあったら違ってくるかもしれない。

「いいこと思いついた」

御褒美を先輩にねだってみれば良いんだ。
仮にも彼氏なんだしきっとこのくらいの御褒美なら許されるはずだ。

そうと決まれば先輩にメールして……。
自分の思いつきに笑みを浮かべながら、体育祭へ向けて気合を入れ直すのだった。

Re: 後輩くんの甘い誘惑 ( No.14 )
日時: 2015/08/25 17:53
名前: 久遠 ◆rGcG0.UA8k (ID: 9ySylEp9)

結衣side

家について制服から着替え終わった頃。

〜〜♪

携帯のランプが点滅し新着メールを知らせる音が鳴った。

「東くんから?」

何だろうと思ってすぐに内容を確認すると、メールが2件来ていることに気付いた。
そして内容に目を通して……思わず携帯を落としそうになった。

メールにはこう書かれていた。

——————————————————————
先輩は無事に帰れましたか?
——————————————————————
まさか先輩があそこまで運動苦手なんて思いませんでしたよ(笑)

ところでもう直ぐ体育祭ですが、先輩にお願いがあります
もし、僕が個人種目で一位を取れたら——名前で呼んでくれませんか?

先輩からの御褒美があると思ったら頑張れますし
応援してくれますよね?

——————————————————————

と、そういった内容だった。
読み終えてから数十秒、硬直する私だったけど、返信しなきゃと思い直して我に返る。

「名前でって……凛くんってことだよね?」

初めて口に出して呟いてみるも、それだけで頬が熱くなるのが嫌でも分かった。
む、無理だよ! 名前呼びなんて……私には難易度高いっていうか。

でも……名前で呼んだら東くんは嬉しいのかな。
それに一位になったらって言ってたし……。

「思い切って、いいよって返信しよう」

そう決心してから東くん宛にメールを送った。
これでもう引き返せない訳だけど……何だか凄くドキドキしてきた。

「体育祭……憂鬱だったけど、少しだけ、楽しみかも?」

そんな呟きは誰に聞こえることもなく静かに消えていった。

Re: 後輩くんの甘い誘惑 ( No.15 )
日時: 2015/08/25 22:13
名前: 久遠 ◆rGcG0.UA8k (ID: fHjxvMJe)

『燃える体育祭』
凛side

太陽が暑いくらいに照りつける日曜日の早朝。
僕は静かにやる気で満ちていた。

いよいよ体育祭本番だなー。

そんな思いを抱えながら、炎天下の空の下体をほぐす。
珍しくやる気なのは、先輩からの御褒美があるからで。
自分の事ながら単純だななんて達観しながらも赤いハチマキを結んだ。

先輩も確か赤組だったような。
敵同士の組みでもそれはそれで面白かったのだが、応援してもらう分には同じ組みの方が都合が良かったりもして。

「先輩、ちゃんと見てて下さいよ?」

僕が今日、本気で走るのは先輩だけの為なんですから。
そう意気込むのと同じくして、背後に気配を感じて振り返る。

と、そこには予想通りの反応をした枢がいた。

「あ……バレちゃったか」
「気づかないとでも思ったのかよ」

今にも後ろから飛びつこうとしていたのは、小学校からの腐れ縁の——如月枢。
容姿も良くて運動も出来るから女子から人気を集めてたりする奴だ。

「いやー、珍しくやる気みたいだから何でかなって?」
「枢には関係ないだろ」
「冷たいなー」

苦笑しつつ枢はそう言うけど、多分僕がやる気な理由に気づいてると思う。
何故なら、枢は唯一……僕が先輩を好きだって前から知ってるからだ。

「それより、枢も50メートルで走るんだろ」
「ん? まぁね。ってか殆どの競技に出ると思うよ」

予想はついたとはいえ、僕が一位を目指す上で最難関となるのは枢だと思う。
今回に限って組みも違うしな……。

「……」
「あ、言っとくけど手加減とかは出来ないからね?」
「分かってるよ、てか手抜いたら許さないから」

そう言いつつ、舌打ちしたくなる心境をどうにか押さえ込む。
こういう時ばかりは無駄に体力のある枢が恨めしく思えてくるな……。

「だよね、凛ならそう言うって思った」

僕の挑発に乗る事もなく笑ってみせる枢は余裕そのものに見えて。
余計に僕のやる気に火をつけた。

「今日は絶対負けないからな」

思わず出た言葉に枢も真剣な表情になって。

「望むところだよ」

と言った。
そのやり取りを最後に、体育祭は開幕して。
長いようであっという間な一日が始まったのだった。


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