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砂糖さんは素直になれない。
日時: 2015/08/25 10:35
名前: 舞×舞007 (ID: 3NNM32wR)





砂糖さんは、別に甘くない。

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Re: 砂糖さんは素直になれない。 ( No.1 )
日時: 2015/08/25 11:08
名前: 舞×舞007 (ID: 3NNM32wR)

1.佐藤一樹は目を疑う。

もはや解読できない日本語(?)を口走りながら一樹は学校へと急ぐ。
始業式に何故俺は寝坊するんだ、などと叫んでも時間は戻らない。
誕生日に、どうしてこんな猛ダッシュしなければいけないんだぁ!

「誕生日おめでとうくらい言ってくれたっていいじゃないかオカン!」

……を一息で言い終え一樹はひたすら足と手を動かす。
くそ、昨日美女が出るあのドラマを必死に見入ったのが悪かったか。
美女(の胸元も)凝視したっていいじゃないか……男だもの。
うつくしいものを美しいと思える俺の心が美しいんだ!
それで遅刻したって別にいいじゃないか……人間だもの。
———と、相●みつをさんの詩を屁理屈に使う俺、なんかしょぼいぞ。
まあいい、とりあえず靴箱に靴を投げ入れ、廊下を超絶ダッシュし俺は教室に着いたのだ、なんという幸運だ……?え、

「セーフ!」
「一樹おはよう、どうしたの?今、七時三十五分だけど」

ん、待て待て待て待て待て、ちょい待ちだぞ俺の友人、田仲雄介。
なぜ教室に俺と雄介しかいないんだ、しかも7時35分てなんぞや。
一樹が起きたのは七時四十分、そして出た時は七時四十五分だったはず。
それで、家から学校までは歩けば四十分かかり、自転車では二十分だが、故障しているので三十分かかるはずだ。

「オカンめ、時計がずれてること言わなかったな……」
「まあいいじゃん、早起きは三文の徳だからね、一樹」
「ああ、ところで雄介。春休みの宿題を少し、てへ!」
「あの、『てへ』とか気持ち悪いからやめてね、一樹」

普段優しい雄介に気持ち悪いとか言われてダメージ100、HP減少の俺は雄介に涙うるうる目で迫るが勿論というか当たり前というかスルー。
くっそう、雄介お前、中学二年生になってちょっと冷たくなったな?

「っていうか一樹、靴箱見てそれでも気付かなかったの?廊下は?」

……とてつもない馬鹿でも見るような目で俺を見る雄介。
ここで、「そんな見つめないで、一子照れちゃう〜!」などと言えば、雄介にこう言われるだろう、「うん、気持ち悪いよ、一樹」と……。

「俺に、気付く技能があると思うか?」

顔はキリッとしながら言うが言っている事はただの馬鹿である。
しょうがないじゃん、だって雄介と違って俺馬鹿なんだもん!
……と、言った後俺は気付く……宿題、写させてもらってないぞ。

「大丈夫一樹、宿題はやっといたよ」

大天使雄介様は俺の宿題を俺の字を完コピして完成させてくれた。
すごいぞ雄介、お前実は宇宙人だったんじゃないのか?
いや、うん、これはわりとガチで疑ってる。

「汚い字だから楽だったし、一樹らしい馬鹿な答え書いとけばいいだけだから本来の百分の一のスピードで出来たよ……そうそう、席順票はちゃんと見た?一樹はちょっと驚くかもね」

雄介は天使な笑顔で俺にこう言った。


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