コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 星空の下で、
- 日時: 2015/08/31 23:55
- 名前: 古森。 ◆3LoRZZ9olU (ID: b/ePXT6o)
「————」
私が生まれて、16年経ったその日に。
偶然にも出逢った彼と、甘く、儚い約束を交わした。
× × ×
* 挨拶
初めましての方は、初めまして。
古森(こもり)。と申します。宜しくお願いします。
前回の作品が、思わぬ方向へと展開が進んでしまいまして……ですね((
前回のとはストーリーが異なるのですが、改めて新規スレッドを立てさせて頂きました:
才能はまだまだ未熟ですが、目を通して頂けると嬉しいです*
ご観覧や、応援、感想、誤字脱字の指摘などのコメントは大歓迎です。
更新ペースは遅いですが、頑張っていきます。
応援 宜しくお願いします(´`*)
>小説開始日 / 2015.8.30 Sunday
>小説終了日 /
* 目次
【Cast】 >>01
【第1章 運命の出逢い】
>>02 >>05 >>06 >>07
* お客さま
>村雨さま/「ほしふるまち【短編集】」
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- Re: 星空の下で、 ( No.3 )
- 日時: 2015/08/30 23:20
- 名前: 村雨 ◆nRqo9c/.Kg (ID: HTruCSoB)
初めまして、古森。さま(^ω^)
村雨と申します。
タイトルが気になって即クリックしましたv
まだお話は始まったばかりですが、冒頭から凄く引き込まれる内容で…
続きが気になります!
更新頑張って下さい(・ω・)ノ
- Re: 星空の下で、 ( No.4 )
- 日時: 2015/08/31 09:18
- 名前: 古森。 ◆3LoRZZ9olU (ID: ak9ikTR3)
* 村雨さま
初めまして。初コメント、ありがとうございます*
タイトルが気になった……嬉しいお言葉です、ありがとうございます(涙)
引き込まれる、ですか……!
読んで下さっている方々の為にも、より良い小説となるよう頑張らせて頂きます。
応援&感想コメント、ありがとうございました*
- Re: 星空の下で、 ( No.5 )
- 日時: 2015/08/31 14:23
- 名前: 古森。 ◆3LoRZZ9olU (ID: ak9ikTR3)
【第1章 運命の出逢い】
2月24日22時36分。私の誕生日の、前日。
私の誕生日は、この無駄に大きい家に幼馴染みである茉莉と椿を呼んでいる。
別に自ら言い出したわけじゃない。小学生の頃からの恒例行事みたいなものだ。
飾り付けとか、面倒な事はしない。
ご飯食べて、ケーキ食べて、笑って、遊んで、って普通に過ごしている。
今年も茉莉と椿が祝ってくれるし、誕生日は私の唯一の楽しみだった。
「……あと、1時間24分」
この時間が経てば、16歳になる。
つまり——15歳でいられる時間は、残りあと1時間24分だということ。
また今年も出逢えなかったなと、溜め息を漏らす。
広々とした自分の部屋の窓ガラスに右手を当て、無数の宝石が散りばめられた空を見上げた。
〝夜〟というこの時間は、私がいちばん、私でいられる時間なのかもしれない。なんて、少し思う。
時計の短針が、カチッと音をたてた。
少しずつ、少しずつ。私という存在は、16歳へと近付いている。
- Re: 星空の下で、 ( No.6 )
- 日時: 2015/08/31 18:09
- 名前: 古森。 ◆3LoRZZ9olU (ID: b/ePXT6o)
【第1章 運命の出逢い】
知らぬ間に眠っていた私は、太陽の光に目を覚ました。
眩しい光が私に集中していて、思わず額に手を当て光を遮り、目を細める。
朝が弱い私にとって、太陽の光や暑い日差しは最も苦手とするものなのである。
大きな欠伸をひとつし立ち上がって、んー、と身体を伸ばした。
少し乱れた長い髪を撫でて、肩からずり落ちたパステルカラーのモコモコパーカをきちんと直す。
ベッドの棚に置いたデジタル時計を覗くと、時刻は7時50分を示していた。
(ちょっと寝過ぎたか……)
そう思い、頭に手を置く。
今からシャワーを浴びて身嗜みを整えようと、下の階に向かおうと足を扉の方へ向ける。
……と、丁度そのときだった。
家に、玄関のベルの音が鳴り響いた。
こんな朝から一体誰なんだと、眉間にシワを寄せてドアノブを捻る。
木製の甘栗色をした階段に音を響かせ、少しだけ急ぎ足で玄関へと向かった。
鍵を開け、扉を引いた、その瞬間だった。
パァンと煩く音が鳴り、私は後ろに倒れそうになる。
そんな私の腕を、細くて骨ばった手が強引に、でも力を少し緩めて掴んだ。
「おはよ、瞳。大丈夫?」
「やだ、その格好。もしかして今お目覚め?」
少しぼやけた視界に、ふたりの女子と男子が現れる。
ぱちぱちと瞬きを繰り返すと、やがてその視界もはっきりとしてきて。
正確に私の瞳(め)に映ったそのふたりは、茉莉と椿だということが分かった。
ふたりともニヤリと笑っていて、片手にはカラフルなクラッカーが握られている。さっきの音はクラッカーだったのだと、今漸く気付いた。
私は後ろに倒れそうになっている体制を直し、軽く「ありがとう」と椿に告げる。
でもその直後、ギラリとふたりを睨み付けて仁王立ちしながら怒鳴るように言った。
「ちょっと、一体何なの」
「え、何なのって……忘れてるの?」
怒る私を、嘘でしょ、とでも言うかのような表情で茉莉と椿が見てくる。
少し怒っていたが、小首を傾げて考えてみる。と、直ぐに思い出した。
今日は、私の————
「16歳おめでとう! 瞳!」
16歳の、誕生日だった。
- Re: 星空の下で、 ( No.7 )
- 日時: 2015/08/31 23:55
- 名前: 古森。 ◆3LoRZZ9olU (ID: b/ePXT6o)
【第1章 運命の出逢い】
朝からよく耳に響く、良い声で。
茉莉と椿はにこりと笑顔を崩さないまま、軽く抱き付くようにして私の傍に駆け寄ってきた。
まあ……流石に椿が抱き付いてくるのは駄目だろうと、軽く後退りしたけれど。
抱き付いてきた茉莉からは、昔と変わらぬ花の香りがした。
抱き付いてきた椿からは、昔と変わらぬ石鹸の香りがした。
思わず私の口元も、緩んで。気が付けば、ふたりと一緒に口角を上げ微笑む自分がいた。
「今年もまた、夜更かしして遊ぼ!」
「先に寝たやつが罰ゲームだかんな?」
ふたりは笑って、私に言ってくる。
因みにこのふたり、両想いなのに素直にならない面倒な人達だ。
世に言う、リアルに充実している——つまり〝リア充〟組となるのだろう。
私はふっと笑みを溢した。
笑い合ってるふたりが、凄く大好きで。ふざけ合ってるふたりが、凄く大切で。
気付けば私は茉莉の右手を、椿の左手を掴んで家のなかへと招き入れていた。
「……ありがとね。ふたりとも」
「え? なんか言ったよね?」
「瞳、もっかい言って。何て言った?」
私の言葉に気付いていない、ふたりには。
この気持ちを胸の奥にしまい込んで、秘密にしておくことにしよう。
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