コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

いびつな恋の形
日時: 2015/09/07 00:24
名前: ひかり・A (ID: /QNZT8rQ)

こんにちは

初投稿になります

読んでいただければ幸いと思います

更新なんか滅多にできないと思いますが完結させれるようにがんばります

Page:1



Re: いびつな恋の形 ( No.1 )
日時: 2015/09/07 00:46
名前: ひかり・A (ID: /QNZT8rQ)


 私がアイツと出会ったのは今から三年前、中学1年生の春。
 転校と同じような形で一人隣の中学校へ入学した私は不安だらけだった。
 ただ、席が近くて。
 ただ、顔が好みだな、とそう思っただけだった。
 性格はそんなに好きなタイプじゃなかった。
 アイツのことなんか眼中になかった。
 アイツのことが気になり始めたのはいつだったか...。
 気がつけば私の視界に入るようになってた。
 気になってしばらく目で追ってわかった。
 私とは住む世界が違うんだな、と。
 キラキラと目立つ人たち。
 男女で一緒にきゃっきゃわいわいと。
 私には無理と思った。
 だから突然渡されたメールアドレスにはびっくりした。
 そして付き合うようになった中学1年の冬。
 幸せだった。
 メールは毎日のようにして、学校でも話して。
 たまに喧嘩して。
 同じクラスになった中学2年の春。
 一度別れた中学2年の夏。
 すぐに復縁した中学2年の秋。
 アイツはすぐ女子に囲まれてへらへらする。
 嫉妬に狂った中学2年の冬。
 何度も泣いて私たちは受験生となった。
 クラスが離れた中学3年の春。
 何度も喧嘩してそのたびに仲直りをして。
 別れを覚悟した中学3年の夏。
 しかしアイツから別れを告げられることはなくて。
 違うクラスのアイツが別人のように感じた中学3年の夏。
 そして本格的な受験シーズンになって別れた中学3年の秋。
 お互いのことを意識しつつ無視した中学3年の冬。
 そして卒業。
 中学校の間、私だって告白くらい何度かされた。
 それでも、ずっとアイツが好きだった。

Re: いびつな恋の形 ( No.2 )
日時: 2015/09/07 01:13
名前: ひかり・A (ID: /QNZT8rQ)



受験が終わったらLINEでやり取りをするようになった。
とにかく私はアイツが好きでアイツの心がほしかった。
ただ、ほんとにそれだけだった。
また復縁しようと言ったのはアイツだった。
しかしスクールラブをするからとすぐに別れた5月。
それからもやり取りは続いた。
いつもそう、はじめたり、やめたりするのはアイツなのに最終的な決定は私にさせる。
いつもいつもいつもそう。
そしてわたしは今も諦められずにいる。


「雫〜!なにやってんの〜、部活行くよ!」
 高校での友達、美咲に呼ばれてハッとする。
「はいは〜い!」
 私は高校ではリア充を羨む非リアというキャラに徹している。
 美咲は中学が違う人の中で唯一アイツとのことを知っている。
 私の所属しているテニス部は彼氏もちが多くて先輩も含めたら半数にも及ぶ。
「美咲!あそこにいるの吉野くんじゃない?」
 美咲の彼氏を見つけて報告する。
 こうやってからかう方に徹するのは本当に楽でいい。
 自分には縁がないから僻んでるって思わせとけば変な詮索をされることもなくていい。
「早く部活行くよ!」
 そうやって私を引っ張っていく美咲。
 下足箱の前まで行くと美咲は言う。
「あぁ〜、またやっちゃった...。気づかれてたかな?」
 いつもこうなるからそろそろ学習してやめたらいいのに、とも思うのだけど。
「後悔するなら次は逃げないこと!」
 そういって美咲に笑って見せた。
 美咲はかわいいなと思う。
 もう自分以外の全人類の女はかわいく感じられてくる。
 自分はといえば終わったことをネチネチ引きずっていつまでも元カレに未練タラタラでかっこ悪いなと思う。
 それでも諦めがつかないのはアイツのせいでもある。
 普通、とは言われても嫌いとは言われない。
 LINEを送っても1分以内には大抵返事が返ってくるし、諦めろという方が無理な話だ。
 こうやって自分の周りの恋の叶っている友達に嫉妬しながら神様の不公平を恨みながら私はずっと片思いでいいかな、なんて思っている。
 諦められるなら諦めたい。
 


Page:1



この掲示板は過去ログ化されています。