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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 君に愛されることが全てだった。
- 日時: 2015/09/18 20:30
- 名前: いちご・レオ (ID: wgYgxarx)
きらめきを認めて(したためて)、
君は虚ろな瞳で笑った。
夜空を揺蕩う(たゆたう)中で君はゆっくりと呟いた。
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- Re: 君に愛されることが全てだった。 ( No.1 )
- 日時: 2015/09/18 20:51
- 名前: いちご・レオ (ID: wgYgxarx)
真揺(まゆる)、と形のいい唇が動いた。
鼻を衝く絵の具の匂いと
陽の光を知らない真っ白な手のひら、
頬に飛んだ紅い色彩がやけに艶めかしく目を逸らした。
これが私たちの日常であり、
他には到底理解できそうもないことだった。
「・・・描けた??」
「・・・ん、やっぱ駄目」
ワンテンポ間が空く、遅い会話。
悔しそうに顔を歪めた彼に、私は今日も薄く笑う。
あぁ、残念ね。なんて嘘を吐いて。
「・・・今日はもう」
「そっか。バイバイ」
「・・・また明日」
「・・・うん、」
ひらりと身体の向きを変え、
重たい扉を開いて私はその部屋を後にした。
彼はまだ中に居て、
ひっそり耳を澄ませば殺せなかった嗚咽が小さく響く。
こんな日々が続けばいいわ。
彼の中にあの人が在り続ける限り、
私は彼に
切ないほど焦がれていられる・・・
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