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うろこ雲の隙間 【短編集】
日時: 2015/09/22 11:04
名前: 澪 (ID: ZQ92YvOU)

▼うろこ雲の隙間からあたしと君を照らす太陽はただただ暑い。


 はじめまして。澪といいます。
 思いついた短編をつらつら書いていく予定ですのでよろしくお願いします。

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Re: うろこ雲の隙間 【短編集】 ( No.1 )
日時: 2015/09/22 11:33
名前: 澪 (ID: ZQ92YvOU)

《ランチタイム》

 学校の給食って、おいしくない。嫌いなものが多いし、味付けだって薄いものばっか。何で中学生って給食なんだろうな、早く高校生になりたいな……。

 「なあ、美佐。今日の5限、席替えやって」
 「え、そうなん?」

 同じ班のさくらに言われ予定黒板を見ると、たしかに5限目の学活には『席替え』と担任の字で書かれていた。

 「2年最後の席替えやなー。誰と隣になるんかなぁ」
 「俺、もうさくらの隣は嫌だぜ?」
 「うちだって嫌やわ」

 班のメンバーと席替えについて他愛のない会話をしながら、ランチタイムのひとときが終わる。日直のやるきのないごちそうさまでしたにあわせて給食の片付けをして、私は4組の詩織に会いに行った。

 「なぁ詩織ー。4組って5限何るん?」
 「席替えやで。3組は?」
 「同じ同じ」

 やっぱりそうやんなー、と詩織は私の手を取って、トイレ行こ、と誘った。
 トイレには3組の結衣と玲奈が鏡の前で前髪の直しながらおしゃべりをしていて、やっぱり話題は席替えだった。

 「結衣さー隣絶対幸人がいい」
 「うちは世古かなー生徒会のイケメンくん」
 「いやでもさ、世古って美保ちゃんと付き合ってるじゃん」

 え、そうなん!?失恋ー?、なんて笑ってこっちを見た玲奈が、

 「美佐は?誰がいい?」

 と突然話題を振ってきた。いや、誰がいいとか言われてもなー。しゃべりやすさで言うなら幼馴染の将太だけれど、玲奈達にしてみれば将太もイケメンでモテるから気に入らなさそうだし、ここは敢えてあの人にしてみるか。

 「んー、武田くんとか?」
 「え、武田創紀?確かにイケメンだけどさ」

 ねぇ、と顔を見合わせる二人。私は詩織に、行こ、と言ってトイレを出た。


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