コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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彼女の命は、未だ散らない。
日時: 2016/07/09 19:05
名前: 深海 (ID: eLuLNElF)

初めまして、深海 (ふかみ)という者です。

まずは、このページを開いて下さり、ありがとうございます。

この小説は、一応、『青春恋愛小説』ですが、いくつか注意がございます。

・恋愛小説ですが、中々くっつきません。友達以上ぐらい。

・というかのんびりだらだらしてるかも。

・恋愛小説を書くのは初めて、いや、小説を書く事にまだまだ慣れていないので、不自然な所があるかもしれないです。

・物語の視点がころころ変わります。

・主人公が変わってる、いや変人、いや設定がファンタジーです。

・100%明るい物語ではありません。

・書きたい時に書く、がモットーなので、更新は亀です。

・荒らし、暴言は一切禁止させて頂きます。

これらの事が了承して頂ける方のみ、小説をお楽しみ下さい。


■目次■

◆Chapter1

□Prologue >>01

□Episode1 >>02 >>03

□Characters >>04


◆Chapter2

□Episode2 >>05

□Episode3 >>06

□Episode4 >>07

□Episode5 >>10

□Episode6 >>11

□Episode7 >>12

□Episode7.5 >>13


◆Chapter 3

coming soon……

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Re: 彼女の命は、未だ散らない。 ( No.1 )
日時: 2015/09/28 19:28
名前: 深海 ◆XAZUAOywuY (ID: aQG7fWp7)

□Prologue




■ 死ぬのに、良い日。


放課後の事だ。

学校の屋上から見える、夕景が綺麗で、私は手すりに腰掛けていた。

人がいない、赤く、静寂の世界。

真っ赤な夕陽に手をかざして、呟く。

「今日は、死ぬのに良い日だな。」

すると、誰もいないと思っていたが、真下から1人の男子生徒が何かを叫んでいる。

まぁ、普通の反応だよなぁ、屋上の手すりに座っている女子生徒がいれば。

私は、そんな男子生徒の叫びを無視して、よっ、と屋上の手すりから飛び降りる。

一瞬の浮遊感。

それから、段々地面との距離が近くなる。

私の目は、私を驚愕の表情で見ている、さっきまで叫んでいた男子生徒の顔を捉えた。

あれ、君。

見た事あった顔なので、つい声を掛けようとした矢先。


私は、地面に激突した。








Re: 彼女の命は、未だ散らない。 ( No.2 )
日時: 2015/10/16 19:06
名前: 深海 ◆XAZUAOywuY (ID: uFFylp.1)

□Episode 1




■ 落下と出逢い


私は地面に激突した。

しかも顔から。

「うわああああああああ!!!!」

さっきの男子生徒が悲鳴をあげる。

あー、もう、大袈裟だな。

まるで私が死んだみたいじゃないか。

私は地面にうつ伏せだった状態から、むくりと起き上がり、制服についた汚れを払う。

「うるさいよ、鼓膜が破れてしまう。

それとも、君はいつもそんな声なのか、蜂須 瑞貴(ハチス ミズキ) 君?」

さっきから叫んでばかりいるこの男子生徒は、同じクラスの蜂須君だった。

実際に話した事はないけど。

すると蜂須君は、目を丸くして、屋上と私を交互に見る。

「えっ、と……。

迫河、だよね……?

さっき、屋上から落ちて来た……ハズ、ないよね……?」

「ああ。

紛れもなく、私は迫河 未散(サコカワ ミチル)だよ。

さっき屋上から落ちて来たのも、この私さ。

蜂須君、お前の目でしっかり見ていただろう?私が落ちる所。」

私は、蜂須君の目を指差す。

すると、蜂須君も私を指差して、尋ねた。

「じゃ、じゃあ、何で君は無傷なんだ?

屋上から落ちて、制服が汚れただけで済むなんて、この世の出来事とは思えないよ……。」

「あぁ、その事ね。」

私が屋上から落ちても無事な理由は、いたってシンプルな答えだ。

「だって私、不死身だから。」



Re: 彼女の命は、未だ散らない。 ( No.3 )
日時: 2015/10/16 19:07
名前: 深海 ◆XAZUAOywuY (ID: uFFylp.1)

□ Episode 1 〜another side〜


〜蜂須 瑞貴 side〜



屋上から飛び降りた女の子が、今、目の前にいた。

その子の名前は、迫河 未散。一応、クラスメイトである。

屋上の手すりに迫河が座っていた時は、俺の方がパニックになっていて、不明瞭な何かを叫んでいた。

多分、死んでは駄目だとか、生きてとか、ありきたりなものだったと思う。

結局、迫河は屋上から飛び降りて、俺の目の前で死んだと思ったら、けろっと起き上がってしまったが。

到底この世の出来事とは思えなかった俺に、迫河は、1つの答えを出した。

「だって私、不死身だから。」と。

不死身、ふじみ、フジミ……。

「えっと、君は死なない、のか?」

すると迫河は、鼻で笑って、言い放つ。

「それ以外に何があるんだ。

不死身といったら、死なない以外に何かあるのか。」

……なんか申し訳ない気持ちになる。

「じゃあ、君は実は100歳とか生きてるのか?」

僕の言葉に、迫河の瞳は一瞬揺らいだ。

しかし、すぐにそれを消して、迫河はさっきの調子に戻った。

「……いいや。

私は正真正銘の16歳だよ。

私はここ数年で、不死身と分かったのだから。」

迫河は一旦、そこで言葉を切ると、俺から目線を外して、遠い何かを見つめる様な視線に変わる。

それがあまりにも、迫河に似合っているもんだから、俺は彼女を見入ってしまう。

「……人類が全て死んでしまっても、私だけ、生き続けなくてはならないんだ。

……悲しいよね、死にたくても死ねない私って。

本当に、悲しくて、愚かだ。」

言葉の続きを紡ぐ迫河は、不意に、俺の方へと視線を戻した。

その迫河の、夕日に晒された顔は、笑顔だった。

目の前の彼女の笑顔に、俺は目を奪われた。

悲しげで、儚い笑顔。

ガラスみたいに、とても綺麗で、壊れてしまいそうで。

どこか放って置けなくて、だから俺は、あんな事を口にしていたんだと思う。

「だったら、俺が不死身を治す方法を見つけるよ。」

迫河の眼をしっかりと見て、俺は思いの外大声で言ってしまった。

案の定、迫河は、しばらく呆とした眼をしていたが、発せられた言葉は、たった一言。

「……は?」





コレが、俺と迫河の出逢いだった。






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