コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 瑠璃色セカイと、琥珀の瞳。
- 日時: 2015/10/04 19:10
- 名前: 霞兎 (ID: 0a987INq)
皆様、初めまして。
今回こちらを書かせて頂く、霞兎と申します(*^_^*)
挑戦したことのないファンタジーを織り交ぜた恋愛小説、にしたいと思いますが所々暗いかもです((
・、主は学生です。更新が大幅に遅れる場合がありますがご理解下さいませ。
・、コメント大歓迎です、お書きになられている小説を紹介して頂ければ、必ず伺わせてもらいます!
*、あらすじ
至って平凡な女子高生、梨月(りつき)。
でもある日突然、おかしな転校生がやってきて——!?
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- Re: 瑠璃色セカイと、琥珀の瞳。 ( No.1 )
- 日時: 2015/10/05 19:42
- 名前: 霞兎 (ID: 0a987INq)
【 第一話 ・ 私という存在 】
鮮やかな朝日と、小鳥が口煩く鳴く声が聞こえてくる。
そんな良くある日常は、さほど面白くないだろう。
水玉模様の掛布団を体から剥がして、私はベッドから起き上がった。
鏡を横目で挟み見ると、残念な顔が映る。
「……本当、つまんない顔」
背中の真ん中ぐらいまである、長い焦茶色のストレートヘア。
日光が嫌いで日に日に白くなった肌、二重瞼に高くも低くもない鼻。
身長は平均的、体重も平均的で、運動も勉強も人並み。
友達も多からず少なからずって感じだし、特別な特技などもない。
毎日は適当に楽しいものだし、苦手なことや好きなこともなく、普通。
成績だってずっと同じようなもので、下がったりもしていない。
こんな哀れな私の名前は——昴乃 梨月 (すばるの りつき)
近江(おうみ)高校に通う、一年生で今年16歳になる。
制服に着替えて、自分の部屋がある二階から一階のリビングへ降りる。
そこには蜂蜜のいい匂いが漂っていて、思わず頬を緩ませて。
「あ、お姉ちゃん、おはよ」
「おはよ、悠月(ゆづき)」
今声を掛けてきたのは、弟の悠月。
中学三年生で、成績優秀だし格好よくて、女の子達のファンクラブもあるそうだ。
所謂、私とは正反対の人で尊敬している存在だ。
でも当の本人はお姉ちゃん子で、暇さえあれば傍に寄ってくる。
私たちの両親は共働きで、帰ってくるのはいつも夜中だ。
だから家事全般は悠月がやってくれていて、私は学校の書類を片づけている。
急ぎながら朝食を食べ終えて、革のスクールバッグを肩に掛けた。
そのまま玄関へと飛び出し、ローファーに足を通して立ち上がった。
「ごめんっ、先行くね!」
「大丈夫だよー、僕も皿洗いしたら出るから」
悠月に両手を合わして謝ると、私は玄関扉を押した。
一瞬、外を出ただけで爽やかな五月の匂いが鼻を擽(くすぐ)る。
早歩きで学校まで向かっていると、不意に頭に浮かんだことがあった。
こんな平凡な私が唯一、人とは違うこと。
両目の色が、鮮やかな琥珀色に染まっているということ。
通っている血は間違いなく日本のものだし、生まれつきのようだ。
兄弟なのに悠月は普通に黒いし、両親の瞳も何も変わらない。
初めて会った人には驚かれることもあるが、もうそんなの慣れた物だ。
「おっはよーっ、梨月」
「伊緒(いお)、今日は早いんだね」
まるでリスのように頬を膨らませているのは、九条 伊緒(くじょう いお)
私の幼馴染でもあり、親友でもある。
耳の後ろから飛び出ているツインテールが特徴的な、可愛らしい雰囲気の女の子だ。
こんな風に伊緒と肩を並べ、歩くのが私の日常だ。
- Re: 瑠璃色セカイと、琥珀の瞳。 ( No.2 )
- 日時: 2015/10/05 20:32
- 名前: 夏目 織 ◆wXeoWvpbbM (ID: XWukg9h6)
- 参照: ちほりん→とらじ、澪羽、*織*→夏目織
初めまして!
題名にひかれて読みに来ました!
地の文が多いし、りつきちゃんの感情とかがしっかり書かれていてとても読みやすかったです…!(つまり私は地の文が少ないと言うことです(笑))
これからも更新頑張ってください!
応援してます!\(*⌒0⌒)b♪
ちなみに文才なしですが…私の最近書いた小説です(σ*´∀`)
↓
哀愁物語ー愛を誓ってー
哀愁物語ーもう一つの世界ー
フユコイ。
二個目と三個目はオリキャラ募集中ですので是非…!
何か色々すみませんでした!(宣伝とか宣伝とか宣伝とか…etc)
- Re: 瑠璃色セカイと、琥珀の瞳。 ( No.3 )
- 日時: 2015/10/06 17:23
- 名前: 霞兎 (ID: 0a987INq)
*、夏目 織 さま
わわわ……コメントありがとうございます!
読みやすいだなんて、本当に嬉し過ぎて涙が((
これからも精一杯頑張らせて頂きますので、応援お願いします*
後日、小説に遊びに行かせてくださいませ(*^_^*)
- Re: 瑠璃色セカイと、琥珀の瞳。 ( No.4 )
- 日時: 2015/10/06 18:00
- 名前: 霞兎 (ID: 0a987INq)
【 第二話 ・ 鳥籠のなか 】
伊緒と肩を並べて、教室へと足を踏み入れる。
いつもに増して煩くて、聞こえるのは雑音でしかなかった。
気に入っている窓際の、自分の机に鞄を置き座った。
外を見ると、何か瑠璃色の霧が立っているように見えた。
靄(もや)、とでも言えばいいのだろうか。
藍色よりも透き通るような、透明も混じりあった瑠璃の色。
「痛っ……!?」
「どしたの、梨月」
その靄を見た次の瞬間、両目がその眩しさに痛みを連ならせた。
目を凝らせば凝らすほど、その痛みは酷くなってゆく。
声を掛けてくれた伊緒に返事をする気力もなく、私はしゃがみ込んだ。
暫くすると痛みは消えたが、何だか全身が疲れているような感じだ。
きっと風邪気味なんだ、治らなかったら病院にでも行けばいい。
そう思っていたけど、私は今まで目の痛みは感じたことがなかった。
此方を心配そうに見つめる伊緒の頭を撫でて、私は椅子に座り直した。
鞄からノートや教科書を取り出して、机の中にしまい込む。
予鈴が鳴ると、皆それぞれに自分の席に戻っていく。
これも「日常」という奴なのだろう、日に日に下らなく感じてしまう。
教室はきっと、鳥籠みたいなものだ。
閉じ込められた私たちを、誰も出してくれはしない。
「はい、みんな席に着きなさい」
担任の声がして、私も窓の外に向けていた頭を戻した。
なのに教室のざわめきは止まらなくて、私は首を傾げた。
何処からか「転校生」と聞こえて、とても納得することができた。
今の時代、しかも高校生なら煩くして当然の結果だろう。
ましてやうちのクラスは、どちらかというと派手目の子が多い。
平穏な生活を送りたいと願っているのは、きっと私しかいないだろう。
そんなことを思っていると、また両目に激痛が走った。
何だか、一歩ずつ近づいてくるなにかと同じように、段々酷くなる。
「おっはよーございます」
聞いたことのない声が鳥籠を包んで、皆の動きを止まらせた。
唯一、先生は「勝手に入るなよ」など愚痴を零しているだけで。
そして何秒かして、大きな黄色い悲鳴が響き渡った。
私は酷くなってゆく両目の痛みに耐えながら、必死に耳を塞いだ。
目の前に広がったのは、今まで見たこともない位に綺麗な姿。
絹のような美しい黒髪に、透き通るように白い肌、妖艶な流し目。
高い鼻筋の下には、桜色だけれど男性らしい薄い唇。
でもその姿を目にして、可笑しなところがいくつか見つかった。
黒髪の根本に残っている、所々薄れた灰色の髪が何本も。
瞳は瑠璃色に染まっていて、長い睫毛は白色で紡がれていた。
「どーも、蓮ヶ夜 千景(はすがや ちかげ)でーすっ!」
「まだ分からないことが多いと思うが、みんな仲良くするように」
先生からの紹介が終わり、彼は一瞬だけ、此方を見た。
そのとき、彼の瞳が爛々と輝いたのを私は見逃さなかった。
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