コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 美女4人怪盗団
- 日時: 2015/10/25 15:17
- 名前: キャッツアイ (ID: Z5cmkimI)
美人でセクシーなお姉さま4人が、
いろんなものを盗みに行って
ドタバタする話です。シリーズです。
毎回ゲスト男性を登場させ、
恋愛要素もほんのりあり、感動要素も入れて、
基本的にコメディ路線で書いてます。
ちょっと硬い文章と、やたら長い文章です、すみません。
お優しい方よんでね!
目次
フリーダ高校の裏金編
第1話 華と麗、珈琲店の美女2人 >>01
第2話 宝石強盗 >>02
第3話 逃げる逃げる逃げる怪盗 >>03
第4話 コードネームで呼び合いたい! >>04
第5話 宝石のお値段はいくら? >>05
第6話 ラスベガスで遊ぶ悪徳理事長 >>06
第7話 えみり先生の災難>>07
第8話 理事長の裏金を狙え >>08
第9話 都と少年 >>09
第10話 怪盗団の作戦会議 >>10
第11話 理事長の怒り >>11
第12話 通帳を盗み出せ! >>12
第13話 えみり先生の復習 >>13
第14話 骨折した少年 >>14
ー-----------------------------‐
第2話 ラスベガスの失恋編
1章 華、麗、都、薫 >>15
2章 ラスベガスへ行こうよ>>16
3章 グランドキャニオンってどこ?>>17
4章 サメと一緒に泳げるプール?>>18
5章 不思議な不思議なトリックアート>>19
6章 マジシャンハンの色彩ショー>>20
- Re: 美女4人怪盗団 ( No.15 )
- 日時: 2015/10/22 20:11
- 名前: キャッツアイ (ID: Z5cmkimI)
寒い寒い2月。
受験や卒業や、冬休みの季節。
世間を大騒がせするほどでもないが、全国新聞の、目立たない欄に、文字のみでのっているニュースくらいにはなる強盗事件が何件かあった。
犯人グループは4人の女、音大生でアマチュアバンドボーカルの、華、コーヒーショップ経営者の、麗。マラソンランナーコーチの、都。政治家の娘で、物理研究者の、薫だった。
おとめチックなコードネームを使いこなす、素人怪盗の彼女たちは、それなりに冬の泥棒稼業を満喫していた。
寒い寒い2月。
冬休みや、冬休みや、冬休みの季節。
作者が文章をくどく繰り返して、読者の脳裏に季節をインプットするさみしい努力をしているころ。
コーヒーショップTAKE5に、朝からずっと居座るお客が一人。
華だった。現在もうすでに18時。
かの女は、店内の雰囲気のいいBGMを勝手に操作して、お気に入りの激しいロックバンド曲に変えている。
そしてマニアックな音楽雑誌をぱらぱらけだるそうにめくりながらずっとカウンターに座ってうだうだしている。
この店の美人オーナー麗が見かねて、しかりつける。
「あんた、一日中ずっとここでダラダラする気?いい加減になにかしなさいよ、音大の授業はいかないの?」
「いいのいいの、どうせ自主練習だから。」
「練習しなさいよ。」
「私練習するの嫌いー。辛気臭いもん」
「そんなんだから私たちのバンドはいつまでたってもへたくそなのよ、」
「いいんだもんー」
「ずっとだらだらしないでよ、めざわりねえ、コラ華!しゃきっとせい、」
「ええ〜〜」
全く言う事を聞かずに愚だ愚だする華。イライラする麗。
「れいちゃ〜〜〜ん」
ふやけた声でからむ華。
「うるさい!」
「いい事思いついたんだけど~~」
「どうせろくなことじゃない」
「ねえってば〜〜れいちゃーん」
カランカラン、とさわやかな鈴の音がして、店のドアが開いた。都と薫が一緒に入ってきた。
「いらっしゃい、二人とも。」
「あれ、華、いたんだね。」
「そうなのよ、このナメクジみたいな人、なんとかしてくれない?」
「あはは、麗も大変だ。」
都は適当に笑う。違うのよ~ほんとに大変なのよ、と麗。
「それより聞いてよ2人とも。薫はさっき道路で犬にほえられて、よけようとしたら、つまづいてこけそうになって、それをダンプカーにひかれそうになったんだよ。」
さも面白そうに話す都だが、彼女が一緒にいて助けなければ、薫はいまごろひかれて死んでいたという、恐ろしい話である。
「あいかわらず運がわるすぎだね。」華も笑う。
都はいちごみるくを、薫は苦くて濃い、エスプレッソ珈琲を注文した。
マラソンのコーチをしている都は、自分自身の体つくりも欠かさない。
毎日のランニングやトレーニングの後には、糖分が足りなくなるらしく、都はいつも甘いものを好むのだ。
薫は、物理学の研究員をしていた。頭は特別いいのだが、仕事の話は素人がきいても理解不能。本人が言うには、何か素晴らしい次世代の事を研究しているらしい。宇宙にあこがれる、ちょっとぶっとんだ思考の小さい美女なのだ。
麗はコーヒーを淹れながら、きっと薫の脳には麻薬が必要なんだろうな、と思う。味見してみると、エスプレッソは毒薬のように苦い。これは人間の飲み物じゃないわ。それに、一見さわやかな、感じのいい体育会系美女、都の好みは、乙女チックないちごみるく。これもイメージに合わなさ過ぎてちょっと気持ち悪…いや、これはちょっと言い過ぎかな。麗は、特製のいちごみるくを作りながら自分でストップをかける。
- Re: 美女4人怪盗団 ( No.16 )
- 日時: 2015/10/23 05:26
- 名前: キャッツアイ (ID: Z5cmkimI)
「ねえみんなきいてよ、」
ナメクジ華子が語りだした。
「最近獲物もなくて、ぱっとしないでしょ。ちょっとここで景気づけに、遊びに行くのも悪くないと思うの。」
どこに、とみんな。華は演説モードに入り、得意げに言う。
「ラスベガスよ!!!」
「ラスベガス??」
この前のフリーダ高校で、理事長に影響されたんだな…。と皆が思った。華の将来は、きっと美蘭理事長そっくりになるんだろう。誰もがそう思った。
「いい?日本の、こんな寒いとこでじっとしてると、私たちの若い貴重な時間はすぐに過ぎて行ってしまうのよ!いまこそ、ぱーっと遊ぶべき時よ!みんな、旅行の準備をしましょう」
こうして、4人はラスベガスへ遊びに行くことになった。
- Re: 美女4人怪盗団 ( No.17 )
- 日時: 2015/10/24 05:39
- 名前: キャッツアイ (ID: Z5cmkimI)
4人はラスベガスの旅行パンフレット、観光案内を
カウンターに広げ、夢を膨らませていた。
おバカな華は、3人を笑わせようとして、夢だけでなくほっぺたを膨らませ、おまけに鼻の穴も膨らませた。
「華、可愛くないわよ、それに全然笑えない」
厳しい麗が言った。
「麗ちゃんこそ、その膨らんだ胸をしぼめなさい。」
華も言い返した。
「みんな、ラスベガスの一番の楽しみ方は何?」
麗、都、薫がそれぞれ考える。
「色々あるからねえ。ド派手なショーと、豪華なディナー、それにミュージカルじゃないの」麗が言った。
うんうん、と同意する4人。
「私は グランドキャニオンが見てみたいな。」
と都は写真を見せる。
華は馬鹿にしたように言う。
「やだあ、都。グランドキャニオンはラスベガスじゃないわ。アメリカじゃないでしょうよ。こんな岩だらけの砂漠は」
「ちがうよ、ほら、べガスのツアーにも載ってるじゃん。」
「またまた嘘ばっかり…あれ?」
パンフを見て驚く華。麗が意地悪そうに言う。
「華ったら、グランドキャニオンを知らないの?」
「ちょっとイマイチ地理はわかんないの。」
「アメリカは、90%が砂漠なのよ。人の住んでる都会は残りの10%だけ」
「そうなんだ。」
微妙な嘘を教える麗と気付かずに信じ込む華。薫がつっこんだ。
「麗ちゃん、からかわないであげなよー。華が今よりもっとあほになるよ。」
「それを目指してるのよ」
「かわいそうな華が、ますます混乱してるじゃん」
「おもしろいじゃない。」
「もー麗ちゃん!!!」
一般常識以外のマニアックな事はよく知ってるのに、どこかずれた知識を持っている華は、いままでにも麗からいろんなまことしやかな嘘を吹きこまれているのだ。
「面白い事はよく覚えるのよ。」
麗のいたずらは治りそうにない。
- Re: 美女4人怪盗団 ( No.18 )
- 日時: 2015/10/25 01:08
- 名前: キャッツアイ (ID: Z5cmkimI)
「それより私、観光案内で見た、鮫のプールに行きたい!!鮫の泳ぐ中をガラスで通り抜けるのよ!たのしそう!」
パンフレットには確かに、鮫がいる水槽を通り抜ける筒のようなガラスの中に人が映った写真があった。しかし華は反対した。
「却下よ!そんな危険な事無理よ!麗ちゃんの時だけ、水圧が強くてガラスが割れるわよ。だいたいサメは一緒に泳ぐものじゃないのよ、食べるものよ!ふかひれよ!!」
「それも、ちょっとずれてるでしょうが。」都が突っ込む。
「安全なんだってば。鮫がまぢかに来るのよ、スリルあるでしょう。行きたい!
「だめだめ!ぜったい危険よ。私たちには幸の薄い薫がいるのよ。最高に運の悪い薫がついてるのよ、薫の不幸パワーで、絶対ガラスが割れるわよ。それで、小さい薫なんて一口で食べられるわよ。
「私は幸薄くないし、想像で勝手に殺さないで~~」と薫。
「もう、ケチね。じゃ、どこにいくのよ??ずっとホテルだなんていやよ、せっかくのラスベガスなのに!!」
「ほほほ。いくとこは決まってるのよ。」と華
「もしかして。カジノ?」と都
「あたり。絶対勝って稼がなきゃ!!!」
「結局お金なのね。わかったわ。でも、ギャンブルなんて、素人でしょ。
しかも不運の薫がいるのよ、それこそ絶対大損するわよ。」と麗。4人の中では、悪い事がおきるとたいていは薫のせいにされる。
「みんな、私は不運じゃない!!ひどい。。」
「大丈夫だよ、薫を連れていかなければいいんだ。」と都。
麗はいった。「都、それがいちばんひどいから。」
薫が怒って反撃した。
「みんな、そんなこというならこうだ!」
何やらねばっとしたものを華の手にくっつける薫。ぎゃーー!と華。
「何これ何すんの!!きもちわる!」
ねばねばした物体は、緑色のスライムの様な見た目で、華の手にしつこくくっついて離れない、強力な接着剤のようだった。
「これね、じつは都に頼まれて私が開発したの。たとえば警官に追われてるときに、
この接着剤を道路に投げる。そうすれば警官は靴がくっついて追って来れなくなる。」
「わーできたんだ!」と都が喜ぶ。
「試してみたい!」と麗もスライムを取って華にくっつけ始める。
「やだー!なんで私で試すのよ———!」
TAKE5は今夜もにぎやかだ。
- Re: 美女4人怪盗団 ( No.19 )
- 日時: 2015/10/28 16:23
- 名前: キャッツアイ (ID: Z5cmkimI)
ラスベガスの町は、砂漠の中に突如現れた。人工的なおもちゃのようなお城やどでかいモニュメントが立ち並び、広い道路がビルを、縦、横とにくぎっている。
大きい看板大きい文字、道路に向けられた超大型テレビ、ミュージカルショーの看板。道路の真ん中のヤシの木、ビッグサイズのピンクのフラミンゴ。
ベガスのホテルで4人がはしゃいでいた。いや違った。はしゃいでうるさいのは華だけだ。華1人で、4人分のうるささを出している。ホテルの廊下に、特殊な構図の絵がたくさん飾ってあったのだ。
「みてみて。これ、トリックアートだよ、横顔か、正面か?だって。
ほら、よく見ると景色が大きな人の顔に見えるだまし絵って、有名だよね。
じゃあ、これどうだ?焦点を変えると、前を向いた顔にも、横顔にも見える!不思議!」
麗も興味深そうに絵を眺めた。
「ほんとだ。すごいね!華、こういうの好きね。」
「絵画って奥が深いのよ!!」
華は何やら紙とペンを取り出した。
「たとえばここにいちまいの紙がある。
ここにまず、一つ階段を書いてみる。途中まで書いたらそこで折り目を付ける。さらに、角度をきちんと計算してから、ちょっと歪んだ風に続きの階段をかく。
陰影を付けて、折り目で45度におると、なんとびっくり!!!階段が紙から飛び出して立体に見える!!!」
これには3人も素直に驚いた。
「す、すごい!!!
「なにこれすごい!!!
華は鼻高々であった。
「えへん。驚いたでしょ。これが、立体映像の基本なのよ。」
「おどろいたわよ。面白いね!!!なんだか、上を歩けそうな階段だもの。本物見たいでしょ。」麗が言った。
華はうれしがった「もっとほめてほめて。
「華って、こういう事だけは天才的に知識あるよね。まあ、
たいして役立たないし、一回見たらもう慣れちゃうような事だけど、誰よりも早く情報持ってくるもんね。てゆうか自分で思いついたのじゃなくて、いつも誰かのアイディアを盗んでくるって言うか…
「ちょっと待って、ストップストップもういいから。それほめてないから。
毒舌に走る麗を止めるが、華はそれでも得意げだ。
「じゃ、みんなでこれからちょっと休憩と自由タイムね。それぞれ好きなところにいってきなよ。その後夜は集合して散歩して食事ね。どこを歩いてもショーとかやってるよ!!」
Ok行こう行こう!!
4人は別行動、思い思いの観光を楽しむこととなった
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