コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 【合作】私立第四学園
- 日時: 2015/11/01 16:21
- 名前: はっぱリング ◆1sqNTzxD0c (ID: WoqS4kcI)
- 参照: http://www.kakiko.info/bbs2a/index.cgi?mode=view&no=309
●ごあいさつ
こちらは、リク依頼相談掲示板にて決定した合作小説となります。
舞台は現代日本、テーマは「全員片思いの恋愛ストーリー」になります。
●執筆者
はっぱリング
balloon様
はる歌世様
鹿崎たま様
モンブラン博士様
●主要キャラのご説明
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【キャラの名前】滝沢 夢太郎(たきざわ ゆめたろう)
【学年・性別】高校3年生・男
【性格】寡黙。初対面では冷たい印象をもたれるほどに無表情な男。黙々と作業をこなすタイプで、口数も少なくお世辞にも社交的とは言えないが、黙って人をフォローするなど面倒見はそこそこ良い。他人を見下す癖がある。自分の興味のあることしかしたくないという性格のせいで、学校(勉強)嫌いであり不登校気味。将来は一流バリスタになることを目指しており、カフェでのアルバイトに力を入れている。
友人も少なく自分は「孤独を愛している」とまで宣言しているが、内心はバイトの後輩であるおっちょこちょいの泉川さんに(無意識だが)ゾッコンであり、彼女のことが気になって仕方がない。しかし自分が彼女に恋をしているという自覚がないため、動揺のせいか、わざと彼女を突き放したり嫌がるようなことを言ってしまったりと、恋愛についてかなり不器用な様子。
最近は泉川さんの弟である拓くんから、それとなく泉川さんのことを聞き出そうとしている。速水さんとは通学電車が一緒であり隣に座る確率が高い。速水さんが拓くんと同じクラスだということを知り一目置いている。カフェの常連客である盤田さんに毎回凝視されているような気がして「変なヤツ」だと思っている。
【容姿】身長177センチ、中肉。黒い髪は首筋ほどまでの長さで、ストレート。前髪が長めで、よく目にかかっていて顔がはっきり見えない。切れ長の黒い瞳をしている。裸眼である。表情は基本的に無表情だが、泉川さん関連の話になると目の奥が輝いたり、動きが激しくなったりと、やや滑稽な様になる。
【部活・委員会】帰宅部・無所属
【成績】低
【通学手段】電車
【交際経験】なし
【今回の恋のきっかけ】放っておけないと思ってしまう。バイトでドジばかりするため使えないやつだと思っていたが、正義感の強さや芯の通った内面を知ったときに好きになった。
【一人称】俺
【サンプルボイス】
喜「おい。泉川樋春。邪魔だ。裏で洗い物でもしておけ」
怒「長く話すのは嫌いだ。文句があるなら一言でまとめろ」
哀「今はお前に話すことなんてない、失せてくれ……」
楽「そ、そんなに笑うな。こっちまで笑いそうになる」
【備考】
現在、進学先のことで両親ともめている。(親は大学を希望しているが、本人は専門を希望している)
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【キャラの名前】泉川 樋春(いずみがわ ひはる)
【学年・性別】高校二年生・女
【性格】明るく元気なバカ。頭が悪く、どうしてそうなった!?みたいな思考回路。正義感が強く、運動音痴の癖に不良に絡まれている女子を助けて自分が殴られるときもある。鈍感で空気が読めないため、女子に嫌われやすい。守銭奴。
【容姿】赤茶色の胸元までのポニーテール。青みがかった黒瞳。制服はセーラー服の上からオレンジ色のジャージの上を羽織っている。美少女とまではいかないがクラスに一人はいる可愛い女の子。小柄で胸は無いに等しい。
【部活・委員会】ボランティア部部長・美化委員会
【成績】頭が悪いので毎回テストは赤点ばかり。
【通学手段】自転車
【交際経験】なし。
【今回の恋のきっかけ】冠くんは部活の件で速水さんに伝言を頼もうとしたところ、冠君が目に入り、その綺麗な顔と、前々から聞いていた秀才っぷりも相まって一目惚れした。
【他主要キャラとの接点】速水さんとは顔見知り。堂前さんとはボランティア部仲間。滝沢くんとバイトが同じで、樋春的にはちょっと怖いけどなんだかんだで優しい先輩。
【一人称】樋春
【サンプルボイス】
喜「わっほーい!初のバイトの給料だあっ!」
怒「何してんのさ!そう言うのはバカがやることだよ!」
哀「ひぐっ、うぇーんっ!うああぁ!皆のばっかやろおー!」
楽「あっはは!ばあーか、ばあーか!7×12は74だって!暗算ででき…あれ?」
【備考】
家庭環境は病弱な母と、三人のやんちゃ盛りの弟妹。父は蒸発していない。その為家は貯金があるが、若干貧乏。その為お金に弱く、バイトは二桁くらい掛け持ちしている。
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【キャラの名前】速水葉乃花(はやみ はのか)
【学年・性別】高1・女子
【性格】敬語を使っていて丁寧でおしとやか……という風に大人には見せて好評を得ているが、実際のところは裏表要素満載の腹黒人間。
自分の評価のためならある程度までの自作自演はやるようなゲスな少女。
しかし自分が寂しかったり悲しかったりするときは、その感情を相手に転換させ、自分のしてほしいことをしてしまう、素直に甘えられない性格。計算高くサディズムなのが濃すぎて隠れているが、ある意味ツンデレ……なのかもしれない。
【容姿】黒の混ざった青い髪をそのまま伸ばしていて、長さは腰に届くか届かないかくらい。髪質はストレート。目は黒く、ジト目。
セーラー服を着ていてスカートの長さは特に変えていない。見た目だけならTHE優等生チック。胸はCカップほどで身長は平均的。
綺麗めな顔をしているのだが重くて長い髪の方が目を引かれていて、男子からの評価はまあまあ止まり。
【部活・委員会】情報処理部部員・学級副委員長
【成績】英語が苦手で、理科と美術が得意科目。得意なものと苦手なものの差が激しい。
【通学手段】電車
【交際経験】なし
【一人称】私
【サンプルボイス】
喜「ふふふ、中々いい写真が撮れましたっ」
怒「何ふざけたことを抜かしているんですかね? 馬鹿なんですか?」
哀「……い、今貴方悲しいですよね? 仕方ないので側に居てあげます……っ」
楽「あらあら、とても無様ですねえ? 可愛いですよ」
【備考】
盗撮が得意で自作自演や他人いじりによく使う。
本当の友達が少ない。家族構成は父、母、自分、五歳下の妹。
父と母は病気を患っている妹の世話に忙しく、自分には妹に付きっきりだった為、しばらく構ってくれなかった。
その為、甘え方があまり解らずこじらせてしまった。
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【キャラの名前】盤田 唯織/ばんだ いおり
【学年・性別】高校1年生・女子
【性格】大体の人とは仲良く出来る性質。一言で言うと『浅く広くタイプ』。しかしそれゆえに孤独を感じて寂しくなったりもしばしば。しかしそれを表に出しにくい性格で苦労している。
実は結構熱血タイプで、イベントや勝負では結構燃えるタイプで積極的にやるタイプ。だからと言って正義感が強いわけではなく、面倒事は極力関わらない主義。
【容姿】黒髪で髪質はストレート。長さは鎖骨あたりで、耳下で二つくくりにしている。肌が白くきめ細かい。スレンダーで胸はまさに絶壁で、時々無意識に「胸が欲しい」と呟く。
服装は冬は寒がりなためもえ袖になる。スカートはひざ丈。靴下は黒派。
【部活・委員会】帰宅部・図書委員
【成績】いつもは下から数えた方が早いが、いざ頑張れば平均は取れる。体育等の運動が得意で体育だけはいつも満点
【通学手段】自転車
【交際経験】幼稚園の時と小学生の時で二回。
【今回の恋のきっかけ】愛梨に連れられて来たカフェで一目ぼれ
【一人称】あたし
【サンプルボイス】
喜「はふん……い、今滝沢さん笑った……っ」
怒「……ざっけんな! あたし……あたしは! 謝ってほしかったんじゃない!」
哀「っこ、こっちくんなっ。……ほ、本当に、こ、ないで。お願い……っ」
楽「ふふふーん(楽しげに鼻歌を歌う)」
【備考】外見は美人でも可愛いでもなく綺麗。少々口が悪い。実は祖母が西洋人。弟が居る。実はストーカー基質
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【キャラの名前】冠餡理(かんむりあんり)
【学年・性別】高校1年 男子
【性格】物静かで折り目正しく非常に優しい性格で、泣いている人を見過ごせない。
聡明であり、自分がその人にとってできる最善の行動は何か思案し、いざとなれば自らを犠牲にすることも躊躇わない。怒ることは滅多になく、いつも優しい微笑みを絶やさない】
【容姿】垂れ目がちの水色の瞳、細く柔らかい髪質で色は黄緑、髪型はセミロングのボブカットにしている美少年。
【部活・委員会】保険委員、詩作部
【成績】全教科で85点をキープしている優等生。
【通学手段】徒歩
【交際経験】本当に自分が一生涯愛せると確信した人でないと恋愛はしないという信念のために幾度となく告白されているものの、交際経験はゼロ。
【今回の恋のきっかけ】Bと同クラスかつ同じ席であり、会話を続けていくうちに親しくなり淡い恋愛感情を持つ。
【一人称】僕
【サンプルボイス】
喜「樋春
貴方の笑顔が僕を幸せにする
決して裕福とは言えない樋春の生活
貴方は毎日働いて
家族のために一生懸命
それでも
暮らしは楽にならない
だから僕は貴方にあげる
ほんの少しばかりの食べ物を
それで貴方と
貴方の家族が
幸福を得られるのなら
僕は自分のお小遣いがなくなるなんて
少しも苦に感じない
僕にとって
貴方の喜ぶその姿は
何物より勝る
高価な買い物なのだから」
怒「クラスメート
それは
とても大切なもの
一年で一度きり
一生に一度
あるかないかの奇跡の出会い
一緒に笑い
勉強し
仲良く遊ぶ
ひとりひとり
男子も女子も関係ない
僕にとっては全員仲間
それをバカにするなんて
僕の心の中にある
怒り火山は噴火寸前
いつの日か
大爆発しても不思議じゃない
そうなったとき
彼らはきっとわかるはず
僕がどれだけ怒っているのか
表情には出さないけれど
心の奥底で
激しい怒りを燃やしているかが」
哀「哀しい
命あるものは
いつか亡くなる
それは自然の摂理
避けられない定め
けれど
愛する人を失う哀しみ
それはコントロールできやしない
とめどなく溢れる涙
頭の中を掠める
数々の思い出
一緒に過ごした時間
お願い
もう一度だけ目を開けて
僕はまだ伝えていない
君に言うべき大切なことを
愛しているって一言を
だから神様
どうかお願い
あと一度だけ
彼女の意識を戻してほしい」
楽「ふかふかのソファ
温かい紅茶に甘いクッキー
そして
大好きな詩集
休日の午後三時
それは僕にとっての寛ぎのひと時
ゆったりとした時の流れに身を任せ
窓から吹く優しいそよ風
ぽかぽかの太陽の心地よさに
僕は行くよ
行くよ
なんでも叶う
夢の国へ」
【備考】
即興で詩を作るのが得意で、話す代わりに自分の感情を詩に込めて書き出し、相手に渡すことが多い。名前は父が付けたらしく「昆虫学者のアンリファーブルのように偉大な学者になってほしい」という願いが込められている。その美貌と優しさのため女子からの人気は高い。
二年の樋春の家庭環境には心から憐みを持っており、少しでも家計の支えになればと匿名で食べ物などを家の前に置いたりしている。
以上です。
感想などありましたら、お書き下さると嬉しいです^^
それでは本編を始動させていただきます!
- Re: 【合作】私立第四学園 ( No.6 )
- 日時: 2015/10/31 09:32
- 名前: てるてる522 ◆9dE6w2yW3o (ID: hYCoik1d)
- 参照: http://www.kakiko.cc/mydesign/index.php?mode
今日は(^O^)/
合作ですかぁ!? 凄いですw
小説のテーマからホント惹き付けられて、続き楽しみです♪
これはリレー形式で、書く順番とかも決まって居るんですか〜??
更新頑張って下さい(@^^)/~~~
...良ければ私の小説も読みに来t((殴ッ
陰ながらも応援しています!!
お邪魔しました〜。
byてるてる522
- Re: 【合作】私立第四学園 ( No.7 )
- 日時: 2015/11/01 00:25
- 名前: はっぱリング ◆1sqNTzxD0c (ID: WoqS4kcI)
>>6 てるてる522 さま
レスありがとうございます!
こちらはリク相談掲示板にて結成されたグループによる合作になります
それぞれのメンバーが自分のキャラの担当をもち、リレー小説方式で進めていくようになっています^^(順番も決まっています)
まだ始動したばかりですが、頑張って書いていくのでどうぞよろしくお願いいたします!
● 参加者さまへ ●
先日までリク依頼掲示板へ入れないというトラブルがありましたが、復旧されたようなので、予定通り合作を進めて参りたいと思います!
本日より3日間がballoon様の執筆期間となりますので、お時間のある際に続きを書いていただけると嬉しいです^^*
それでは、よろしくお願いいたします!
- Re: 【合作】私立第四学園 ( No.8 )
- 日時: 2015/11/01 11:46
- 名前: モンブラン博士 (ID: 1lVsdfsX)
はっぱリングさんへ
また今回のようなトラブルが起きては困りますので、念のために登場するキャラのキャラシートをこちらに貼り付けてはいかがでしょうか。
そうすれは執筆もしやすくなるでしょうし。
- Re: 【合作】私立第四学園 ( No.9 )
- 日時: 2015/11/01 16:16
- 名前: はっぱリング ◆1sqNTzxD0c (ID: WoqS4kcI)
>>8 モンブラン博士 さま
ご指摘ありがとうございます!
取り敢えずではありますが、>>0に主要キャラの説明ということで貼りつけさせていただきました。
サブキャラと各キャラの呼称(アンケートで取った内容)に関してまで書くとあまりに長くなり逆に読みにくくなるので、今回はあくまでも主要キャラのみということにさせていただきました。
主要キャラ以外のことを調べるときは恐れ入りますが、リク依頼掲示板を見ていただけるようにしていただきたいです。
もし他に書き方などにご意見がありましたら、リク相談板の方におこしくださると嬉しいですっ(*´∀`)
- Re: 【合作】私立第四学園 ( No.10 )
- 日時: 2015/11/08 21:10
- 名前: 鹿崎たま (ID: RGCZI60V)
視点:盤田 唯織
今日はいつもよりも早く目が覚めた。
だからいつもは作らない様な朝御飯を作る事にした。
適当にパンにジャムや野菜やハムを挟んだサンドイッチを作り、それを口に含む。
全て平らげた時の時間は六時半。まだ余裕があるなと思ったその時、携帯が鳴った。
メールが来たことを告げる音は、朝聞くには少し大きい。まだ寝てる弟を起こさぬよう、早めに携帯を取る。
送り主は…愛梨?
“いーおりーん! 起きてる?”
あぁ、そうだ。彼女はいつも朝起きれない私におはようメールを送ってくれるんだった。
私は
“起きてるよ。おはよう。”
と送った。すると数秒足らずで
“えっ、本当? 本当に起きてるの?”
と、心底驚いたように帰ってきた。いつも付いている可愛らしい顔文字や絵文字もない。
クスクスと小さく笑いながら返信をする為に携帯を操作する。
“本当に起きてるよ”
“珍しいね! おはよう!”
と、今度はいつも道理可愛らしい顔文字付きで帰ってきた。
そのあとは少しだけ雑談をした。今日の準備に昨日の面白かったテレビの事。
するとトン……トン……とゆっくりと二階から降りてくる足音が聞こえてきた。きっと弟だ。
私は一旦席を外し、台所に置いていたサンドイッチを取りに行く。
「んー……。……え、あれ? 姉さん?」
私の姿を見て少しだけ目を見開いて驚く弟に私はおはようと言う。
すると弟はやっと飲み込めたのか笑顔でおはようと返してくれた。
「珍しいね、こんな時間に起きるなんて。どうしたの? 何かあった?」
「いや、何があったってわけじゃないんだけど……」
「ふーん……。今日は姉さんが作ってくれたの?」
私の手に持っているサンドイッチを見て言う裕に私は苦笑い気味で味は保証しないけど、と言う。
「だいじょーぶ、だいじょーぶ…………! 姉さん、愛梨さんと話してたの!?」
先ほどまでのゆったりした雰囲気とは違い、頬を紅潮させて私の携帯を見る弟に思わず……
「なんでこんな子に育っちゃったんだろう」
と呟いてしまう。この子、ストーカーの一歩手前だし、犯罪に手を染めないといいんだけど……
「ねぇねぇ。俺が返信してもいい?」
心躍ってそうなほど明るい声で言う弟についつい許可を出してしまう。
ま、まぁ、愛梨なら嫌がらないだろうし大丈夫だろう。
紅潮したまま携帯でメールを出す弟の斜め前にサンドイッチの乗った皿を置く。しかし弟はそれよりも愛梨とのメールに夢中で気がつかない。
私はメールに夢中になっている弟を置いてさっさと制服に着替える。
準備し終わり、そろそろ学校へ行かなければいけない時間になったにもかかわらずメールをし続ける弟の頭にチョップを入れる。
不満そうにする弟の手から携帯を奪い取り、鞄を手に玄関から出る。
自転車に鍵を差し込み、少ししてから弟が出てきた。
私は地面を蹴って、家から出発した。
少したって、後ろに乗っている弟の駄々をこね始めた。
「あーあ! もうちょっと愛梨さんと話したかったなぁー!」
その声を少し煩わしく感じながらペダルをこぐ。
しかし、もうすぐ出学校と言う所まで来てもまだ言うので
「だってあのままじゃあ、愛梨もアンタも遅刻してたでしょ?」
むしろ感謝してほしいね、と前を向いたまま言うと弟はすね始め、自転車から飛び降りた。
あ、危ない……。
何となく自転車から降りて、本体を押しながら進むと、弟は振り向きふくれっ面でこういった。
「つ、付いてこないでよ!」
「無茶言わないでよ。通学路一緒なんだから……」
「むぅぅぅ……ふんっ!」
そう言って弟は私を一瞬見た後、すぐにそっぽを向き歩き出す。
しばらくそのまま歩いていると、前方から少し聞き覚えのあるこえが耳に届いた。
「裕斗ー!」
前方にいたのは……たしか弟のクラスメイトの男の子だ。
チラリと弟を盗み見ると、先ほどのすねた表情から一変して、良い子ぶった表情になっていた。
「神埼、おはよう」
「はよーっす! あ、おねーさんもおはようございます!」
近寄ってきてから気がついたのか、私には小さく頭を下げて挨拶をする……えーっと、神崎君?
「おはよう。元気だね」
「いやぁ、それほどでも!」
少し照れたように笑う神崎君。あぁ、純粋そうで可愛いなぁ……。隣にいるこいつとは違って。
「なぁ、裕斗。俺も一緒に行っていいか?」
そう爽やかに言う神崎君を見て少し嫌そうにする弟。
……弟よ。折角一緒に行こうって言ってくれているのに何だその反応は。
このままでは断りそうな雰囲気だったので、私は自転車にまたがりながら言う。
「いいんじゃない? 私、先に言ってるから二人で歩いたら?」
返事は聞く気がなかったので、勢いよく自転車をこいで学校へ向かう。
後ろで声が聞こえるけど無視だ無視。この際だから神崎君と仲良くなっとけ人見知り……人嫌い弟よ。
教室につき、いつもつるんでいるグループの子に挨拶をして席につく。
ふと隣の席が目について、その席の人物を思い出す。
自分は絶対無理だが、ポンポンと詩が思い浮かぶ彼。今日は自分の方が来るのが速いから、彼はまだ来ていない。
いつもは先にいてくれているから気付かなかったけど……あぁ、一人でいるのは退屈なんだなぁ。
「早く来てくれないかな……」
頬杖をつきながら隣の席を見ながらぽつりと呟いた。
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モンブラン博士さま、バトンタッチです!(*`ω´)おねがいします!
皆さま可笑しい所があれば教えてくださいおねがいします!
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